【色街探訪】古河の枯れヤナギ
古河という街は歴史が古く、鎌倉時代には既に源頼朝の御家人が城を築いており、江戸時代には街道の宿場町として栄えたという由緒ある土地柄で知られています。・・・と、まあ堅い書き出しで始めましたが、「歴史のあるところには女性(にょしょう)のカゲ」が私の合言葉なので、それを探しに今回もえっちらおっちら向かいました。(ちなみに女性をにょしょうという言い方が好きなんですけど、長尾謙一郎の「ギャラクシー銀座」という漫画に影響されてそう呼んでます。あ、また脱線した、いらんこと言いました。)
さて、古河です。遊郭赤線マニアの教科書「全国遊郭案内」によれば
現在貸座敷は六軒あって娼妓は約三十人位居る。
とのことで(昭和5年のデータです。)、こじんまりとした遊里があったことが想像されます。
駅を降りて横山町方面へと向かいます。
古河はわりと近代化されている街なので、古い蔵造りの町並みとタワーマンションが共存しています。駅前も発達しているので、まだ生きている街という印象を持ちました。
商店街が見えました。ここを抜けると花街のあった横山町です。こちらは残念ながらシャッター通りのような感じになっています。
横山町にとうちゃ・・・・・・ウッ!ストリートビューで下調べしていたときにはふさふさしていた柳が、見るも無残な姿になっています。遊郭というと私の中で柳が象徴的なイメージなのですが、ここの柳も消えゆく運命のようです。
柳の木のすぐ近くにあるスナック(多分)建築。古河は製糸業でも栄えていたそうなのですが、その名残でしょうか。
一番右端のスナックが特に気に入りました。贅沢なタイル使い・石使いが目を引きます。
料亭もちらほら見かけます。花街の名残のように思えます。
お気づきのように「朽ちた飲み屋風建築」が好きなわたくしですが、そんな私ごのみの建物で、見るのを楽しみにしていたのがこちらです。
もう何が好きかって言い始めたらキリが無いお宅なのですが、まず木造なのに一部トタンみたいになっている所。オレンジ部分の窓が回転窓。奥に飾り窓。ドアがいっぱいある、というところがもう秘孔を突きまくられている感じです。
アップ。二階の窓は新しめのサッシなのでまだお住いかもしれません。
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遊郭の遺構は残っておりませんが、どこかよるの気配を感じさせる建物がまだ残っている古河なのでした。
オマケ
カフェー建築ではないと思うのですが、偶然それ風になったような建物がありました。
【おわり】