涙の数だけ強くなれるのか?(その3)

2018年9月からアルコール依存症の疑いがあると診断され、会社を休職することになった。
50歳の誕生日を迎えた次の日の2018年12月14日にアルコール依存症専門病院に受診し、正式にアルコール依存症と診断された。

それから、不本意ながら断酒を試みるが、長年酒が私をどれだけ勇気づけてくれたかと思うと、完全断酒は出来ず、通院後3カ月は抗酒剤を服用しての再飲酒をしてしまい、抗酒剤の副作用から苦しい思いをしつつも、飲酒欲求が消えることはなかった。

しかし、会社を休んで飲酒し続けても何も始まらないと考え2019年2月3日からとりあえず3カ月は完全断酒しようと考え実行していった。

ゴールデンウイーク前に会社の産業医との面談があり、2カ月ちょっとの断酒は出来ていることをっ伝えたが、会社を復帰するには完全断酒を続けなければないと言われ、「そんなことはとてもできない」と思い、再飲酒をその日にしてしまい3カ月の完全断酒はできず、ゴールデンウイークに入ってからは抗酒剤を飲むのをやめて、ちょくちょく飲酒する生活に入った。

しかし、仕事もせずに酒だけ飲むのは張り合いもなく、6月12日にボクシングジムに通うことにした。それから3週間週に3回ペースでジムに通い、サンドバックに左フックを叩き込んだ時に左手首に激痛が走り、20歳以前に骨折して放置していた箇所を8月2日に手術することになった。

手術後3ヶ月が経ち急に腰痛がひどくなり、整形外科でレントゲンとMRIを取り、腰部脊柱管狭窄症と診断され、主治医からリハビリが必要と言われた。

この時、酒が飲みたいと思う自分が情けなくなり、妻がみている前で夜に涙があふれ出し、「もう酒を飲んでる場合ではない。しっかりリハビリして腰痛を治して働けるようになろう。」と決意した。

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