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なんて表現が多くみられるSNS界隈ですが…
はっきり言います。
体脂肪を局所的に狙って減らすことは、現時点では『ほぼ不可能』と考えて良いです。
部分痩せを狙って気になる部位だけ運動することは
かなり非効率なことですので
上記のような表現は正直言って好きではありません。
噓も方便とは言いますが…
嘘を言うことなく、誤解を生じない表現で人を導きたいと思っています。
ですから、なぜ部分痩せが出来ないのか。
どうすれば気になる部位がすっきりするのか。
今回はそれについて語ろうと思います。
体脂肪が減る流れを知ろう
食事によって摂取した栄養を蓄える
→体脂肪の蓄積と
蓄えた栄養を内臓や筋肉のエネルギーにする
→体脂肪の燃焼は
どちらとも
この記事を読んでいるこの瞬間でさえ絶えず行っています。
その2つのバランスが
蓄積 > 燃焼 で あれば太る(体脂肪が増える)
蓄積 < 燃焼 で あれば痩せる(体脂肪が減る)
実にシンプルです。
蓄積を摂取エネルギー
燃焼を消費エネルギー
と言い直すとよりイメージしやすいと思います。
ただしこれは長期的なスパンで考える必要があります。
ご飯を食べたあとは蓄積が上回りますし、
空腹時や運動時は燃焼が上回るでしょう。
一時的なバランスの変化ではなく
長期的に体脂肪が減る状態を作り出しておくことが大切です。
短期的に考えると
空腹時に運動した方が脂肪が燃えやすいという考えに至りますが、
運動の負荷が高まらない=消費カロリーが増えない
のでおススメはしていません。
(意図的に 摂取<消費 のバランスにすることを減量と言います。)
体脂肪の分解はホルモンによって起こる
全身の脂肪が減る流れは理解できたと思います。
では、なぜ局所的に脂肪が減らないのか。
それは体脂肪が燃焼される3つのステップが関係しています。
体脂肪が燃焼するためには
体脂肪の分解
→ エネルギーを必要とする内臓や筋肉へ運搬
→ 内臓や筋肉で燃焼する
というステップが必要です。
そして体脂肪の分解のためには
脳が体脂肪を分解するために各内臓に命令を出す
→ 内臓が脂肪を分解するホルモンを分泌する
→ 脂肪分解ホルモンが血流にのって各部位へ
→ ホルモンを受け取った部位の脂肪が分解される
ポイントは血流にのって各部位にホルモンが届くということです。
ホルモンはピンポイントに命令が出来ない
以前上記のnoteでも書きましたが
筋肉は狙った部位を発達させることが可能です。
それは神経を通じて直接脳から命令出来るから。
しかし脂肪の分解は脳からの命令ではなく
血流にのったホルモンによって行われますから
直接命令が出来ません。
ですから血流が豊富な部位ほど体脂肪が減りやすい傾向にあります。
また、体質によってホルモンを受け取る受容体の数に差が出ます。
脂肪分解ホルモンを多く受け取れる部位は体脂肪が減りやすいわけです。
社長から直接電話で命令が来る筋肉と
社長が不特定多数にむけて「誰でも良いから」と命令を出す脂肪分解では
差が出るのは理解出来ますね。
蓄積しやすい部位に関してはその逆。
脂肪蓄積ホルモンを多く受け取れる部位は体脂肪が蓄積しやすいと考えられるでしょう。
加えて性ホルモンの影響もあります。
男性は内臓脂肪や腹部の皮下脂肪
女性はお尻、太ももの皮下脂肪や二の腕
といったように蓄積しやすい部位が違います。
(もちろん同じ性別でも個人によってホルモン分泌量に差があります)
また、ストレスを受けることで分泌されるホルモン『コルチゾール』。
慢性的なストレスにより分泌過多な状態では
腹部の脂肪を増やすとも言われていますね。
血流の問題、体質の問題、性差、生活習慣…
つまり体脂肪が減少しやすい部位・蓄積しやすい部位は
個人によって差があり、自分自身でコントロール出来ないということです。
【余談】
筋肉に一定の負荷を与えた際に分泌される
— 萩原智之@パーソナルトレーナー (@hagi_bodymake) September 5, 2019
『マイオカイン(マイヨカイン)』には
炎症を抑えたり体脂肪の分解を促進する働きがある
→部分痩せ出来るかも!?
と考えられてはいますが
期待すべきではないと考えます。
マイオカイン(マイヨカイン・ミオカイン)に分類される
筋肉から分泌されるホルモンによって部分痩せが可能ではないか
と示唆されていますが…
運動による部分痩せを感じる方はそもそもある程度絞れている方ではないかと思っています。
【追記】
狙った部位の筋肉を肥大させることにより
皮下脂肪が押し付けられ脂肪の厚さが薄くなる
といった報告はあるそうです。
ある程度絞れている方が効果を実感するのはそういったことが理由かもしれません。
【結論】
部分痩せ(部分的な脂肪燃焼)を示唆する研究は報告され始めていますが
現時点ではその方法は確立されておりません。
それを狙ってエクササイズを行うことはとんでもなく効率が悪いこと。
部分的な脂肪燃焼という意味での部分痩せを謳うエクササイズ(とその発信者)は多少なりとも疑ってかかるのが無難です。
理屈とかどうでも良いから
— 萩原智之@骨格タイプ別エクササイズnote無料公開中【35,000PV】 (@hagi_bodymake) January 5, 2021
『〇〇だけしておけばOK!』
みたいに言って欲しい。
といった考え方は良く分かる。
とてもよく分かる。
ただ、その情報の真偽をどうやって判断するのだろう…🤔
言った人?
SNSのフォロワー数?
思考停止では自分の身を守れないこともある。
・どんなに突拍子も無い理論でも一度受け入れること
— 萩原智之@骨格タイプ別エクササイズnote無料公開中【35,000PV】 (@hagi_bodymake) January 5, 2021
・どんなに信用出来そうな情報でもほんの少しだけ疑いをもつこと
この2つのバランスはとても大切。
下半身太りが起こる理由
基本的に 蓄積>消費 のバランスを長期的に継続していれば
全身の体脂肪は少しずつ減るはずです。
しかし『ウェストは細くても下半身は太いまま…』と悩む方が多いのも事実。
部分痩せはできないというのは常識(と自分では思っている)、だけど部分太りはするんだよね…
— さとみ@減量期 (@sayuyu_vo) September 7, 2019
たぶん歩き方とか姿勢の悪さで変な筋肉がついてたり脂肪がついてたりするんだと思ってるんだけど、これを治すのが難しすぎる…
ウエストSサイズ、太ももふくらはぎLサイズはどうにかならないのか😭 https://t.co/9gIJUxBXD9
これには体脂肪増加のメカニズムが関係しています。
【リバウンドによる下半身太りのリスク】
— 萩原智之@パーソナルトレーナー (@hagi_bodymake) November 29, 2018
*上半身の皮下脂肪や内臓脂肪
→脂肪細胞が膨らむことで脂肪を蓄える(減量時は萎む)
→体重に比例して増減
→短期間の減量でも効果がある
→下半身よりも先に減る
続く
【続き】
— 萩原智之@パーソナルトレーナー (@hagi_bodymake) November 29, 2018
*下半身の皮下脂肪
→体重増加時に、脂肪細胞の増加により脂肪を蓄積
→減量時に脂肪細胞は萎むが『数は減らない』
→リバウンドを繰り返していくと、脚だけ太くなっていく可能性が高い
+上半身が減ってから下半身が減る傾向にあるhttps://t.co/ZgSK6sPkon
続く
要は下半身の脂肪は一度増えると減りづらいということ。
焦って減量したりリバウンドを繰り返すと
上半身と下半身の差が目立つようになりますで
長期的なダイエット(≠減量)が必要です。
対策は後編でお伝えします。
結局は…
冒頭でもお伝えしたように
長期的なスパンで 蓄積<燃焼 の状態を作り出し全身の体脂肪を減らしていく
ことが大切です。
そのためには
ダイエット = 食事・運動・睡眠習慣の見直しと改善
減量 = 意図的に 摂取<消費 のカロリーバランスを作り出す
のどちらかが必要となります。
ただし、体脂肪を減らそうとすると筋肉も減少しますから
高強度の全身運動、要は筋トレを行うことで筋肉量を保つことが
必要となることもあります。
これは頭の中に入れておきましょう。
ただ、
ここまで読んでいて疑問に思った方も多いと思うんです。
・Twitterにて #30日くびれチャレンジ やってたでしょ?
・脚痩せのスクワットでずいぶんと脚が細くなったけど…
部分痩せが出来ないと言いつつも、運動によって部分的に気になる部分を細くできる。
かなり矛盾しています。
しかし、これは運動の効果として挙げられること。
それについては後編をご覧ください。
萩原智之
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