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「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」感想・考察戦第4部 〜楽奈が、みんなが望む、一生の「居場所」とは?〜(終)

 こんにちは。「BanG Dream! It's MyGO!!!!!」感想・考察戦第4部、今回は主に、要楽奈ちゃんを中心に、色々な面でアニメを見ていきます。題して、

〜「居場所」を楽奈から考える〜

 です!10話での伝説的なライブを経て、楽奈が放った、「居場所って、誰かが作るものなんだ」というセリフ。このセリフから、このアニメの全体的な(キー)ワードとなっています。果たして「 MyGO!!!!!」のみんなから見て、居場所とは一体なんなのか、考えていきます。

 ※アニメのネタバレ、勝手な憶測、主の主観を含みます。
 ※タイトルは第4部ですが、1部・2部・3部との直接的なつながりはありません。
 ※アニメの画像は、ブシロード様がこのコンテストのためだけに許諾を出している画像です。それ以外のアニメの画像は使っていません。ありがたや。


要楽奈のプロフィール


 では、まずはプロフィールから。
 MyGO!!!!!の中では唯一の中学生で、花咲川中等部の3年生。ギターを担当しています。
 アニメの中ではメンバーを個人名で呼んだことがないのですが、ガルパでは基本的に下の名前で呼んでいます。ただし、立希だけは「りっきー」です。愛音に影響されましたね。
 RINGにはいっつも私服で来ていますが、着替えの時間とかはどうなっているのでしょうか。学校をサボるわけにはいきませんし、家がちょうどいい位置にあるとかでしょうか。
 両親については明確な描写はありませんが、「おばあちゃん」としてやりきったかいオーナー都築詩船(つづきしふね)がいます。詩船は伝説的なバンド「ミラキュラスカーレット」(略してミラスカ)のギターをしていて、それを引退した後はライブハウス「SPACE」を運営しています。(ここら辺は1期で詳しく書かれています。)
 「SPACE」をやめ、「大ガールズバンド時代」を陰で見守っていたおばあちゃんですが、「プライベートでは孫に夢中」らしく、この孫が楽奈だったというわけですね。
 
 夢中な対象である楽奈は、それはそれは愛されて生きていきます。
 たとえば、70万もする「おばあちゃんの」ギターを譲ってもらったり、りっきーから抹茶パフェを奢ってもらったり、即興でライブしておもしれー女の子とか言っちゃったり。愛されて生きていますね。

 そんな楽奈ですが、当初は「おもしれー女」な燈に惹かれてバンドに参加します。最初は4人だった MyGoメンバーの話し合いを聞いて、燈の何かしらに関心を持って、ギターを弾いていくことになります。
 最初は神出鬼没なメンバーで、りっきーとそよも対応に悩んでいましたが、次第に顔を出す機会も多くなっていきます。
 第7話では「ギターを弾くのは燈のMCの後」という言いつけを見事に守り、本来弾く予定のなかった「春日影」を演奏。最大級のギスドリの元凶きっかけになってますね。ちなみに7話のライブシーンのあと、特に会話もせずスタコラサッサと逃げているのがまた印象的。つまり、そよが練習に来なくなった理由をわかっていないし、激怒したこともわかっていないと推測できます。

そよ「なんで春日影やったの!?」
コメント「だって楽奈がやったから・・・」

 第8話ではバンド活動に悩む燈に対して「つまんねー女の子」とかいう爆弾発言をしたり、この時点ではあまり素性が公開されていないメンバーでした。

つまんねー女の子。

 そしてなんやかんやあってバラバラになってしまったバンドメンバー。そこに燈が朗読をしにRINGへ。おもしれー女の詩を聞いた楽奈は、即興で詩に合わせてギターを弾いていきます。

どんな時でも楽しそうに弾きますよね。

 ここからが楽奈の大活躍シーン。入れられるだけ入れていた燈のライブにたまに顔を出して演奏しながら、まずはRINGで働いている立希を引っ張り出して、立希を復活させます。段々と詩から歌になっていく曲に愛音が加わり、そよが加わって、最終的には MyGO復活の一役を担っている、重要メンバーとなりました。

 11話以降は、バンド活動をサボることがなくなり、相変わらず餌付けされながらも、バンド活動を続けて行っています。そしてその中で発したのが、「居場所って、誰かが作るものなんだ」というセリフです。

 ここまで、簡単(?)に楽奈のプロフィールでした。

みんなが、楽奈が求めていた「居場所」とは?

 本題。結局のところ、楽奈が、みんなが求めていた「居場所」とはなんなのでしょうか。
 本編で直接「居場所」というセリフを発したのは楽奈だけですが、他のメンバーも心の中、どこかで「居場所」というものを追い求めていて、それが「 MyGo!!!!!」になっていったのではないでしょうか。

 たとえばそよさん。両親が離婚し、母は激務ながらもお金を稼ぎ、タワマン最上階で部屋を持て余すほどの生活になってはいましたが、母とは満足に話せず軽度のヤングケアラーになってしまい、学区が変わり月ノ森に進学しても、いつも本音を隠してしまう。
 元はといえばCRICHICが居場所で、解散し、しばらくはそれを復活させるために愛音たちを利用していましたが、結局10話のライブで、「CRICHICはもう戻らず、本当の居場所はMyGOだ」と号泣しながら認識することになりました。本当の「居場所」を見つけたそよさんは、メンバーの前で指をいじることもなくなり、本音で素の部分を見せるようになっていきます。
 
 さらに、立希はどうでしょう。CRICHICに誘われ、ライブで燈の歌の本気を見せつけられ大泣き。居場所はここ(CRICHIC)にあると思っていた・・・のですが、解散。
 その後、愛音と出会い、そよと再開し、段々とMyGOのドラムとして活躍していくことになります。が、メンバーに振り回されて、なかなか話し合いもできず、ついには自分の言葉で、頑張っている愛音や、燈を追い詰めてしまいます。
 しかし、10話で楽奈に連れられ、もう一度ステージへ。11話では「このバンド、いけると思う」と言って、自分の居場所がここにあるということを認識していますね。

 そして、愛音。留学失敗して逃げ帰ってきた羽丘、一応友達自体はできたけどすでにバンドを組んでいるし入りにくい。心のどこかで居場所はないと思っていたのではないでしょうか。
 ただ、「ここで、やりなお」したいと思っていた愛音。燈やそよ、立希をバンドに誘って、居場所を作っていっています。
 9話で「いらない」を告げられた後でもギターを猛練習し、いつか戻れると信じていたのではないでしょうか。7話の「大成功」なライブを通じて居場所というものがここにあることを感じていたのでしょうね。

ライブやろ。

  などなど。では、楽奈にとって「居場所」とはなんだったのでしょうか。
 そもそも、楽奈はライブハウス「SPACE」を運営していたおばあちゃんの孫。「前のライブハウスでも・・・」という発言があることから、SPACEでもよくギターを弾いていたということでしょうか。
 となると、楽奈にとって前の居場所は「SPACE」だったと言えるでしょう。
 ただ、「一生あると思ってた」SPACEはなくなり、楽奈は次のライブハウス=RINGでふらふらとし続け、ずっと「つまんねー女」を見続けてきたのでしょう。
 そこで、一生続けるバンドについて話し合う燈たち=「おもしれー女」を見つけ、勝手に練習に参加しにきたりしています。ただ、ここでは本当に神出鬼没で、練習にでたり出なかったり。MyGoにはこの時点(5〜6話)では、あまり定住するつもりはなかったのではないでしょうか。

SPACE。

 7話でライブに参加し春日影を勝手に演奏。 
 9話ではバンドをやるかやらないか迷う燈に対し=一生のバンドをやらないかもしれない燈に対し、「つまんねー女の子」と残してRINGから去っていきます・・・が、そのあとはプロフィールに書いた通りですね。

バラバラのみんなの共通項

 ここまで書いてきて、みんなにはとあるひとつの共通項があるなと思いました。それは、
「今までの居場所から離れたけど、結局新しい居場所を見つけた」
ということ。
 そよ・立希・燈にとっては、まさしく「CRICHIC」が居場所。
 愛音は詳しい描写がないのですが、「生徒会」とかの学校グループ。
 楽奈は閉店前のライブハウス「SPACE」。
 そしてそれらは、解散・留学(失敗)・閉店といった理由で失われ、
 居場所がなく、心に絆創膏が貼れず、ぽっかりと心に穴が空いていた5人。
 そこに作り出された、「MyGO!!!!!」という一生続ける、一瞬一瞬の積み重ねのバンド。
 メンバーの意見がぶつかってギスギスしたことも、怒って、バラバラになっても、それをすべて積み重ねて、成長してきたバンド。
 それが、みんなの一生の居場所、「MyGO!!!!!」になったのではないでしょうか。
 

まとめ リアリティ重視のアニメ、最高。

 このシリーズはこの記事でラストにする予定ですので、最後にちょこっと感想をば。
 このアニメには、3つの重大なキーワードがあると思うのです。

 1つ目は「人間関係」。
 2つ目は「リアル」。
 3つ目は「居場所」。

1つ目の「人間関係」は、アニメをご覧になった皆様なら分かるはず。
高校生っぽい生々しく、ドロドロとした人間関係は、
2つ目の「リアル」、リアルさを追求した構成で、より洗練されています。
高校生の方であっても、そうでない方でも分かるはず。
ありましたよね、ずっと仲間だと思ってた、ただ些細なことが原因で、いつの間にか離れ離れ。
ずっと音を奏でていけると思ってた、ただ言い争いで、いつの間にかブロックされていた。
ずっとサービスが続くと思ってた、ずっと同じサービスで遊ぶ仲間がいると思ってた、ただ売り上げが減って、いつの間にかサービス終了していた。
そして、人は勝手に新しい「居場所」を作る。

「居場所というのは、なくなってもまた新しく作るもの。」
ただ、一度「一生あると思ってた」居場所を失った傷は、かなり大きく。
そして、楽奈は「一生ある」バンドを見つけたのです。

・・・なんか、改めて記事を書いていると、現役高校生の主にはめちゃくちゃ突き刺さるアニメだなあと、改めて思わされましたね。

 ここまで、MyGO!!!!!4部作、いかがでしたでしょうか!
 端的な感想だけでなく、できるだけ主にしか書けないであろう視点で書いたつもりです、楽しんでいただけたら幸いです。
 (第一部めちゃくちゃ伸びています、感謝。)
 バンドリ!の話題は4つの作品で描き尽くしたので、またいつも通りのペースで、クソ記事を量産し続けると思います。どうぞよろしくお願いします。
 では、ありがとうございました。


4作で大体6時間ぐらいかかりました。この楽奈みたいに早く寝たい・・・
ちなみに没作もあります(2つほど)。



おまけ
 記事内で、「プライベートでは孫に夢中」のところには、リンクを貼っています。一応ソースとなっている、バンドリ2・3期の質問コーナーです。
 実は私の質問がそこに載っています。あっ、載ってる!ってなった時はめちゃくちゃ嬉しかったですね。※そのツイートしたアカウントは削除済。
 確か、パレオの家を千葉鴨川にしたのはなぜですか?という質問をしましたね。いい感じの回答を頂けて、満足していました。しかも今確認したら、回答していただいたのは、今回のシリーズ構成を担当していらしてる、綾奈ゆにこさんでした。出世されましたね・・・。

取り上げられなかったのですが、個人的に1番好きなのは燈のこのシーンですね。
というか、9話は全体的に好きです。
バンドリ史上1番美しくて儚いシーンだなと思いました。



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