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ハゲ小説#6 心のままに 05

闇が多すぎ、気が病み、頭も悩み、疲れた~。肉体を持つことがこんなに重たいとは・・・。
居間5や居間7であれば、闇の干渉など気にせず、おっぱいのことだけ、あ、いや!光の侵食だけしてればいいのだが。ましてや、お金を散財したことがバレて、地球人の妻と喧嘩しているなどとは、ケナーシ星の仲間たちには口が裂けても言えやしない。

「議長、議長!」

「?な、何だ??マスター・ムケ!」

「見えてますよ・・・うひひっ」

「!?まさか、妻との痴話喧嘩のことか!??」

「お忘れでしょうが、居間7のケナーシ星からは瞬時にそちらの状況が見えてます。今も過去も未来も同時に。まぁ未来は、個であるそれぞれが選択した流れのほうへ流動的に動きますので、予測程度のものですが」

「マジか~!?生きにくいうえに、お前らの監視があったら動きにくいな」

「監視なんてとんでもない!守護みたいなものですよ!!」

「う~ん、そうは思えないのだが・・・」

「これもお忘れかもしれませんが、転生前にかなりスペシャルな肉体にしてるのですよ!そのボディは言うなら、ケナーシ地球スペシャル!!」

「すぐハゲたのに??」

「それは議長が決めたことですって(笑)」

「地球に肉体として入るには、ある決まりごとがあるんです。人生の設計図とでも言いましょうか、どんなイベントをどのタイミングで行うとか、主たる目的は何にするとか、転生前に自分で決めないとダメなんですよ。これは地球だけのオリジナルのようですね。ハゲるタイミングも、しっかりと議長
自ら決めてましたよ!」

「ふ~ん。あんまり個には興味ないな。全体のバランスとか一元宇宙の存在のほうが面白くて探求の甲斐があるし」

「ケナーシ視点ではどうしてもそうなっちゃいますね・・・。ただ、全ての個は全てでもあり、全て同じ素材、元はひとつ。議長の考えもひとつの役割、個それぞれの考えもそれぞれの役割。なぜ在るか?という疑問の前では全ての目的は同じです。だから全てはフラット・平等。答えを見つけるためのバランス調和。そしてみんなちがってみんないいってわけです!これも少々ケナーシ視点ですが(笑)」

「お、何かそれ思い出してきた!」

「議長!そういえば先ほど、疲れた~、とか言われてましたが、今は地球人として、その身体のことを一番に考えないといけませんよ。ケナーシ人と同じ気持ちで、おれの事はどうでもいい、全体が大切だ!とか言ってたら、
地球人の意識の上では、それこそエゴ(自我)になりますよ!!」

「!?そ、そうか!いきすぎた自己犠牲はエゴになる。そういえば、ここの書物で読んだな・・・・・」

「おっしゃる通り。地球人の中にも自らを犠牲にして、仕事や家事を過度にこなしたり、誰かの為に頑張りすぎたりする者・・、忙しい忙しいとまさに自分を失くしてしまっている者などがおりますが、それは稀に、自分のみならず、他人の人生の目的や役割を奪うことにも繋がりかねません。お気をつけください!個が心に決めてきたものは何者であろうと変えれませんから」

「やはり、闇と光の干渉が多い場所は大変だな」

「宇宙の中でも、かなり異色の星ですからね。極まった愛もあり、深くまで侵食した闇もあり、絶好の体験の場であることは間違いありませんが・・。我々も目的を見失わないよう、サポートしますので、くれぐれも闇落ちしないでください。光を与えるものが闇に落ちたなんて洒落にもなりませんから。まぁ、そのボディは闇に対してはかなり強く作られていますがね」

「あれこれ面倒だが、要は心のままにいけばいいのだろう?」

「はい!常に正しい直感を!いつも心のままに!!です」


ハゲ小説#6 心のままに 05



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