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感謝の言葉が言えなかった
数少ない友人の仙人が逝ってしまった。
https://note.com/hage4106/n/nbb4a1431c9d2
ひと月以上の入院から戻って来た時から、実に弱っていたのは電話の声で明確だった。
彼は実際の病状を俺に話すこともなかった、これは前からそうだ。自身の弱い部分はほぼ語らなかった。
最後に電話で話したのは先週だったか…あまりの弱り具合に驚いた俺はいつものように、20以上も歳の離れた相手だというのに生意気な口振りで「おう、おまえ死ぬなよ!」と何度も語気を強めていた。彼も力なく「うん…うん…」と答えていた。
彼の実際の病状を本人以外から聞かされたのはその数十分後だった。彼がもう長くないことを認識してはいたが、結局それが最期の会話になってしまった。
きちんと感謝の意を伝えられないまま逝かれてしまった…
いつかいつもの仏様のような笑顔で「ごめーん、死んじゃったよ」と言ってくれる日を待っている。またいっしょにカラオケしようぜ。
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