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去年描いたネームの反省(ネーム・作画見本画像あり)

去年はネームを11本描いたと前の記事で言いましたが、よくよく数えてみたら15本でした。
今回はその15本のネームの簡単な内容と掲載に至らなかった反省点を含め、書いていきます。受賞から担当編集者さんに付いてもらったのが3月頃で、赤塚賞に出す漫画を3月末まで描いていたので、ネームは4月頃からになります。


1本目「可愛いファンシーグッズを作る会社に入社することになった可愛いに命を注ぐ漢たちの漫画」
4月3日

この時はもう一人別の雑誌媒体の担当編集者さんが付いていて、そこの担当さんに出した物です。でした。
この後、同じこのネームを別の担当さんに読んでいただいたときは「主人公の逆境の乗り切り方が主人公らしくない(性格が違うというか、作者の都合を感じる)」的なことを言われた気がします。
(↓ネームの絵。雑なのは許してね)

超エグゼクティブぷりてぃアドバイザーゆめかわ☆きらり_001


↓作画見本(ネームを原稿にしたらこんなんですよ~、画力こんなもんですよ~みたいな画像のこと。ネームと一緒に送る)

ゆめかわきらり作画見本

2本目「1本目「可愛いファンシーグッズを作る会社に入社することになった~漫画」の直し」
4月11日

1本目の直しです。「ツッコミがいない」という意見も言われたのでツッコミキャラを主人公にして新しく描き直したのですが
めちゃくちゃつまらなくなりました。
ギャグ漫画にも色々と種類があるのですが自分は漫才形式の「ボケて」「ツッコむ」という形が全く描けないことにこのとき気付きました。
その気付きを得られただけこの作品を描いた意味があったのかもしれません

ぷりかわカンパニー_014

3本目「主人公だけアメコミタッチの主人公がわちゃわちゃする漫画」
4月23日

この頃、増刊号の掲載会議があり、その締め切りに合わせて描いた物でしたが…
もちろん没!(ってか掲載会議に出す以前に担当さんから没)
あらすじで「わちゃわちゃする」っていうクッソふわっとしてる時点でつまらなそうです。というかこの記事を描くために読み返しましたがめちゃめちゃつまらなかったです。
ワンアイデアで行こうとするのには気を付けた方が良いです。

それいけ!ハピおくん_008

4本目「自分を人間だと思っている柴犬の漫画」
5月7日

この時はもう一人別の雑誌媒体の担当編集者さんが付いていて、そこの掲載会議に出した物です。
正直自分でも気に入っていて担当さんからの評価や他の方も悪くない感じだったのですが、ちょっとシュール寄りのギャグが厳しいとのことでとなってしまいました。

(↓ネームと含めてどの程度の画力が伝えるため描いた原稿)

しばの苦悩

5本目「蟹が好きすぎて自分も蟹になっちゃう漫画」
6本目「出っ歯が原因で彼女を殺してしまった漫画」
5月12日

何故かネタが2つ降りてきたためどちらも描き「やべ~これは結構どっちも自信あるぜ~」と思って送ったらでした。(もちろん両方)
正直このふたつは今でも個人的に気に入ってるのですが、僕個人の課題(担当さんからのダメ出しの多く)は
主人公のキャラクター性が無いこと』です。
漫画は話ではなくキャラクターが重要なので、そこが弱いので面白い!とはならなかったのでと思います。(てか今でもキャラクター描けん)

犯人は僕です_001

カニになった男_002_003

7本目「睡眠が三度の飯より好きな男の子とそれを邪魔する女の子の漫画」
5月15日

自分の課題である「キャラが描けない」という点を意識しながら描いた作品です。前のと比べると良くはなっているがでした。
僕は「キャラクターのボケ」を描くことよりも「状況のボケ」を描くことの方が得意なのであまり良いのが描けませんでした。

イラスト53

8本目「孫○空がマッチングアプリを始める漫画」
6月8日

あらすじの字面だけ見ると面白そうなのですが没でした。
正直自分でもあまり面白いとは思ってないです。
孫○空やルフ○みたいな肉好き・バトル好きの主人公がギャグ漫画なのは新しい!と思ったのですがどーも上手くいきませんでした。
このネームのためにマッチングアプリを3つインストールして女の子にいいねしたり、自分を女の子として男を捜してみたりしてみましたが(連絡とかはしなかった)漫画もアプリも実らなかったです。

山田流星漢のハチャメチャ人生_002_003

9本目「好きになった女の子がゾンビだった漫画」
6月20日

自分が高校生のころに描いた4コマのリメイクとして描きました。
悪くはなかったのですが、ギャグ漫画ではなくラブコメ作品みたいになり声出して笑うほどの作品にはなりませんでした。
あと4コマは個人的には好きなのですが「めくり※が使えない」というデメリットがあるので得意な自分には武器が一個減るような物なので4コマは一旦禁止という形になりました

(※めくりとは…ページの一番最後の続きをめくらせるような表現方法のこと)

でゅらぶ_001


10本目「他者への配慮が行き過ぎたコンプライアンス絶対遵守ヤクザ漫画」
6月30日

世界がコンプライアンスを意識し過ぎたあまりありとあらゆる物が規制された世界に主人公のみ取り残された漫画です。
担当さんからの評価は悪くなかったのですが、自分にはあまり面白いという自信が持てず作品をに。
この雑誌の担当編集者さんとも合っていない気がして、この作品を最後にやり取りを辞めました。
元々、2つの雑誌掛け持ちでネームを描くのに少し抵抗があったので自分的には良かったと思っています。

ネコに撃たれておにぎりが止まらない_008_009

11本目「7本目の「睡眠が三度の飯より好きな男の~漫画」の直し版」
7月8日

前述に上げたネームの直しなのですが、もちろん
それどころか前よりもつまらなくなった気すらします。
直す前のネームでは「笑いがブレている」という指摘があったため、ブレないようギャグを入れたつもりでしたが、イマイチ上手くハマりませんでした。

八乙女燦図は眠りたい 修正_004_005

12本目「恋愛相談する友達のいない主人公がトイレの花子さんに会いに行く漫画」
7月31日

この作品は専門学校時代に描いた漫画の直しです。
当時、描いたときは友人や先生からの評価は悪くなく原稿にして賞に出したのですが「画力不足」とのことで落選となってしまいました。
それから1年ちょっとは経っているので、ネームを直して描いてみましたが…。
没!それも直す前の方が面白い…!
これは中々ショックでした。昔の漫画に頼ることにも抵抗を感じていたのに、直して前よりも面白くないって…
それレベル下がってね…?
と不安になったのをよく覚えています。

(↓その専門学校時代の漫画)

花子作画資料


13本目「超次元将棋ギャグ漫画」9月2日

この作品は漫画のネタを考えて何も浮かばず眠るときに
超次元の将棋漫画」と急に思いつきました。
これは面白いかも!と思い、速攻Amazonで将棋盤を注文しました。
この時の自分は親との約束で
専門学校卒業から2年以内のデビュー出来なければ就職」というのを掲げていて残り半年も無かったのでこの作品にはかなり気合が入っていました。
将棋のルールすら知らずに思いついた物ですが、この作品は割と良い評価で自分も割と気に入っていました。
ですが、少し何でもありなギャグの部分を自分の作風と合ってないことを指摘され、この作品を直すことになりました。

太陽の竜棋士_026_027

14本目「13本目「超次元将棋ギャグ漫画」の直し」
9月21日

前作の直しです。
この時はジャンプ+で超連載グランプリという1話の原稿と2,3話のネームで評価され、最優秀賞を取れば連載権獲得という賞があったためそこに出すこととなりました。

締め切りが10月末だったため、担当さんとネームのブラッシュアップを重ね1話原稿、2,3話ネームも作ったのですが…
受賞云々以前に候補作にも選ばれず!

超連載グランプリではまず編集者会議で6~8本の作品を選び、その後読者の投票で最優秀賞を選ぶという形式なのですが
候補作にも残りませんでした!

これは中々ショックでした。ここ1年弱で描いたネームの中で一番手ごたえを感じていた作品だったのですが、
面白いが、3話で既にネタ切れを感じる」と言われ、「た、確かに…」となってしまいました。けれど「面白い」と言われたことと自分の漫画の方向性が掴めた気がしたので描けて良かったです。

ショウギニアラズ_006_007

15本目「スベると時間が止まる漫画」12月12日

前作から大分時間が空き、ネームが描けなくなっていました。
毎回「前よりも面白く!」という意識でネームを描いてるのですが、企画段階で「前の方が面白いな…」と思い、ネームまでいけなくなりました。
最後に年内に一本くらいは…と描きましたが結局没に

神殺しのお笑い芸人_014_015


という感じが去年の15本のネームの内訳です。
つまらないネームもたくさん描きましたが、面白い!と自信を持てる作品が描けたこともありました。

今年はこの反省を生かし、「掲載デビュー」を目指し邁進していこうと思います。頑張るぞい!


Yeah!!!!