人類最後のマスター 乾巧

LB No.555 パラダイスロストで異聞帯の王なら先輩の体を治せるもそれをすると人間の姿を失うと聞かされるスの字後輩「クク、あの姿もフェンリルのようで嫌いではないですがね。食べてしまいたい位には」

先輩を治せる可能性を自ら壊す事を躊躇するスの字後輩「クク、結局肝心な時に役に立たないな」

「おい『マシュ』!」

─!?

「お前の『先輩』ってのは何をするんだ?」

──……

「聞こえねーよ!」

──私と一緒に、同じ世界を見てくれる人です!

「キツイな、お前の期待に応えるのは。……帰るぞマシュ、俺たちの世界に」

「はい!マシュ・キリエライト抜剣、これより空想樹の切除に入ります!」

―――――

(食堂でボーッとエミヤを見つめてるメルト)
(それを見てスルーを決め込んだ乾巧だったが持ったお皿が暑くて叫んだ)

「ア、アナタ見ていたの!?」
「知らん。うるさい。見てればいいだろ」
「やっぱり見ていたんじゃないの!誰にも言うんじゃないわよ!」
「言うかよ。言わなきゃいいんだろエミヤにも」
「…待ちなさい。マスター、なんでアイツと名前で呼びあってるの?」
「いいだろんなもん」
「良くないわよ!私の事はお前とかあーとかしか言わないのになんでよりにもよってアイツが!」
みたいな口喧嘩妄想
(555フォンを見られた時からグイグイ食いついてきて世話を焼いてくるので少しエミヤへの巧の好感度が上がっていた)
(かつての男が今の男を奪い去る構図もどきに直面するメルトリリス)
(エミヤ的にはいつもの事なので助けない)

―――――

(名前騒動があってから数日後)
(レイシフトする事は数日前から知らされているにもかかわらず来ないメルトリリスを仕方なく自室まで呼びに行くたっくん)

「おい、起きろ。行くぞ」
「……」
「おいって。寝ぼけてんのか?」
「……」
「…ああっ、いったい何がしたいんだよおまえはっ」
「別に。あと、私は「おい」でも、ましてや「おまえ」だなんて、センスの欠片も感じられない名前じゃないの。貴方、訪ねる部屋を間違えてなくて?――それとも文字すら認識できないぐらい、頭がイカレているのかしら。ま、その間抜け面を見れば、すぐにわかる話だけれど」
「……おまえさ」
「……」
「友達いないだろ」
「貴方にだけは言われたくないっ!!」

(おまえ/貴方の方が友達少ないだろという言い争いがだんだんヒートアップしてきて最終的にバカバカしか言わない子供じみた罵り合いを繰り広げるふたり)
(大体その流れに入るのは予想がついていたので溜め息吐きながらやってきて、言い争ってる二人の首根っこを引っ掴んで無理やり引っ張っていくエミヤ)

――――――

(夏休み特異点に入ってからずっとアナスタシアと行動を共にしてるたっくん(傍にいると涼しいから一緒にいるだけ))
(木陰に入ったベンチに並んで座って売店で買ったかき氷食ってるふたり)

「マスター。シロップはお使いになられますか?」
「ん。イチゴな」
「――イチゴ。イチゴですか。…ふふ。意外と甘いもの好きなんですね、マスターは」
「…んだよ。悪いか」
「ふふ、いいえ。とってもかわいらしいと思いますよ?わたくしは。ええ、ヴィイも頷いています。ほら」
「…おまえが動かしてるだけじゃねーか」
「あらら。バレてしまいましたか」
「わざとらし過ぎんだよ」

(まだ召喚されたばかり+人間不信(重要)のせいで周囲にいまいち馴染めてないアナスタシアをほっとけなくて不器用に世話を焼いたたっくん)
(最初は信用できなかったけどあまりにも明け透けなぶっきらぼうすぎる優しさが面白すぎてじょじょに態度を軟化させていったアナスタシア)
(結果まあまあ仲良くなったふたり)
(「こいつはもう大丈夫だろ」とすっぽかされるようになったメルトリリスはなんとなく面白くない)


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