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どうしてもネオユニヴァースに必ず4回泣かされる【ウマ娘プリティーダービー】

引用元:『ウマ娘プリティーダービー 公式ポータルサイト』https://umamusume.jp/character/detail/?name=neouniverse



みなさん、ネオユニヴァースって知ってますか?

2003年にミルコ・デムーロ騎手とともに皐月賞・日本ダービーの2冠を達成した競走馬です。スマホゲーム『ウマ娘プリティーダービー』では彼をモデルにした美少女キャラが登場し、2023年4月にはプレイアブルキャラとして実装されました。

私は知りませんでした。ネオユニヴァース。「なんか社台レースホースのお馬さん?」「エイシンフラッシュとかドゥラメンテのデムーロ騎手が乗ってたの?」ぐらいなもので。

そんな人間が「どうしてもネオユニヴァースに必ず4回泣かされる」なんて言っても説得力はないでしょう。自分もそう思ってしばらく黙っていたのですが、彼女への感情を自己完結で処理するのも辛くなってきました。だめになりそう。ずっとこの子のこと考えてる。

なので今回はウマ娘ネオユニヴァース育成シナリオの「オ"ッ…ヴァ"ア"…ッッ!!」になるシーンを抜粋する形式で書いていきます。

※以下、内容のすべてはネオユニヴァース育成シナリオをプレイした前提で書いています。

1.『バレンタイン』

AMRT!

ネオユニヴァースとそのトレーナーには常に「会話が難しいパートナーといかに意思疎通するか」という問題がつきまといます。"ABSS"、"スフィーラ"など独特の言語を使うネオユニヴァースと、彼女を理解しようと努めるトレーナーの関係性が一部の界隈でブッ刺さりです。

バレンタインはそんな2人をよく表していて、ネオユニヴァースが"AMRT"とチョコを渡して、トレーナーは"AMRT"を知るために奮闘します。やがて「絆を深めたい」を共有した2人が、そのまま動物園行ったり遭難したり、イタリア語のしゃべる店員がいるカフェに行ったりと1日中おでかけするのが楽しいですね。

読むたびに「この2人はこうやって2年間やってきて、この先もやっていくんだなぁ」としみじみしてしまいます。

2.『ファン感謝祭』

この後めちゃくちゃ史実調べた。

調べると(私たちの宇宙の)ネオユニヴァースは4歳宝塚記念の前に屈腱炎の発症および骨折が発覚し、そのまま引退していました。アグネスタキオン号も屈腱炎だったなまたお前かよ現実の世界はなぜこうも辛く厳しいのだろう。

バレンタインの「(プレゼントを)あげる、ができないから」で「もしかして別宇宙のネオユニヴァースってそういう……?」とほんのり意識していたせいで、

伝えるができないお互いに親愛を抱いてしまったからこその悲劇!!!!!!!!!!!!!!!(大の字)

『人でないモノ』を『人』にする擬人化コンテンツが当たり前の世の中で、擬人化しているからこその強みを活かしてきたこの流れはとにかく印象深い。ハンマーで頭をぶん殴られたコブがまだ痛むよ。

そしてここぞとばかりに「ネオ……!!」呼びで彼女を強く抱きしめるトレーナーが本当にカッコイイ。そこで強く抱きしめられるのは泣きゲー主人公だけなんだよ。

3.『ジャパンCの後に・広がるスカイラブ』

前世?並行世界?同一人物の別人?そういう存在が果たせなかった祈りを果たしてくれるやつ~~~~~~~~~!!!!

史実に詳しくなかった私もここまでのシナリオで「史実のネオユニヴァースはケガで道半ばだった」は十分に理解できていました。史実では叶わなかったイフを見られるのがウマ娘のいいところです。

なのでネオユニヴァースの大成は予想範囲でしたが、別宇宙の『あなた』への「もっと続けたかった」まで盛りこんできたのは不意打ちにもほどがある。元ネタが物言わぬお馬さんだからってやりたい放題しすぎだろ。ありがとうございます。

あと「宇宙人か?」がファーストインプレッションだったネオユニヴァースが、最後のレースで「次元を超えてあるべき時間に帰ってきた、愛すべき来訪者」にすり替わるのもいいですね。このシナリオいちいち意味の変遷がうますぎる。

4.『統合される宇宙』

『ウマ娘プリティーダービー』グランドフィナーレ√なの????

今まで「彼女たちは走るために生まれてきた」ってたくさん言ってきたじゃない!それが何!?「会いたい」「一緒にいたい」のために現れたウマ娘が出てきて「なぜウマ娘がこの宇宙に生まれたのか」まで示唆したらそれはもう最終回じゃないの!?!?!?

GIRLS' LEGEND Uの「勝ちたい勝ちたい君と勝ちたい」はどうなるの!?

本能や憎しみは時限を超えられない。
超えられるのは――
"愛"だけ。愛だけが超える。
超えさせてくれる。
そう、目指すのは勝利じゃない。
"一緒に勝利を目指す"こと……。

愛なら……しょうがねぇな……。

実際、勝ち負けの結果だけでなく「あなたと勝利を目指すこと」そのものが大事なのはウマ娘の根底なのでしょう。グランドライブシナリオでもそんな話がありましたね。

共に同じ勝利へ向かっていく人たちの間に流れているものが"愛"だと言われれば、もうぐうの音も出ません。

サラブレッドであり、騎手であり、厩務員であり、馬主であり、観客であり、サイゲであり、プレイヤーであり……特定の個人ではなく、そういうたくさんの想いを集約したのがウマ娘のネオユニヴァースとそのトレーナーなのだと私は思います。

別宇宙だとか"窓"だとかウマ娘のにんじん大好きオリジンだとか、とても壮大で複雑なSFを描いてきたネオユニヴァースの育成シナリオ。その最後にして始まりを飾るのが"愛"というとてもとてもシンプルな一文字だからこそ、より胸に刺さるのかもしれません。

なに食えばネオユニヴァースまで回収するシナリオ書けるんだよ

他にも彼女をこの宇宙に送りだしてくれた"彼ら"とか、ネオユニヴァースの意味が「私とあなたがずっといられる新宇宙」につながるとか、いろいろいろいろあるのですが、初見でなにを思っていたかあまり覚えてません。ひたすら涙と頭痛でしんどかった。

5.『宝塚記念の後に・スパイダーリンク』

必ず泣くのは4つだけどただただ好きなシーンはもっとあるんだよ。

私がネオユニヴァースに「オ"ッ…ヴァ"ア"…ッッ!!」なるケースは2パターンあります。ウマ娘ネオユニヴァースが辿る数奇な旅路に感動するパターンと、頭が良すぎる少女ネオユニヴァースの尊みがヤバいパターン。これは後者です。

出会った頃から『つながる』をしたいと願っていたネオユニヴァースは、その言語センスが原因で個人ともなかなかコミュニケーションがとれませんでした。そんな彼女が大勢の観客を『おもしろい』で楽しませよう、楽しませたいと考えて実行した成長にほろりとします。

6.『宇宙人の生態』

ネオユニヴァース……おまえちゃんと友達いるんだな……!

クソデカ私が絶対に護るよ感情同期のよしみでゼンノロブロイと仲良しなネオユニヴァース。しかしゼンノロブロイは中等部でネオユニヴァースは高等部です。

「クラスではどう過ごしているのか?ひとりぼっちだったりしないか?」そんな心配を粉々に打ち砕くアグネスタキオン、エアシャカール、マンハッタンカフェ、ジャングルポケットらクラスメイトとわいわい実験するランダムイベント。安心した。

それにつけてもすげぇクラスですよね。

史実と同じガラスの足に科学で挑むアグネスタキオン!

完全に"こちら側"を演算してるAI使いエアシャカール!

史実が霊障になって襲ってくるマンハッタンカフェ!

(暫定)何も知らないジャングルポケット!

このクラス第四の壁突破してね?

7.覚醒スキル『決死の覚悟』→進化スキル『

Q.エンディングで放心状態になっていたところにこの画面が出てきた時の心境

一定条件を満たすと解放される進化スキル『銀河のその先へ、あなたと』。
次元と宇宙を超える旅の果てにまた『あなた』と出会えたネオユニヴァースシナリオをこんなに端的に表現できるんですね。漫画版ウマ娘ネオユニヴァース√最終回に後の編集長がつけた名アオリ文かなにか?

進化前が『決死の覚悟』なのもポイントだと思います。菊花賞ではたとえ自分が消えてもゼンノロブロイだけは救う覚悟を垣間見せたネオユニヴァースが、3年間を終えた後はまったく違う心境に至ったのをよく表現しているのではないでしょうか。チムレで発動する度にちょっと興奮する。

8.『広がるスカイラブ』その2

『広がるスカイラブ』は名イベントなのでもう1回やる。ゆるしてくれるだろうかゆるしてくれるねありがとうグッドエンド『統合される宇宙』ももう1回やるよ。

ネオユニヴァースは度々ゼンノロブロイを呑みこむ"大王"と"特異点"の存在を語ります。この2人に対抗する"迎撃者"となり、ゼンノロブロイを護るのがネオユニヴァースのもうひとつの目的でした。

しかしレースを通して『つながり』はもっと広がる、"大王"や"特異点"とも手を取り合えると気づき、ネオユニヴァースは考えを改めるのです。

"大王"と"特異点"への敵意を「歪んだ怨恨」とバッサリ切り捨てるのにハッとさせられます。『つながる』ができるのなら、彼女たちもこの宇宙に来られるといいよね。

9.『クリスマス』&『福引チャンス!』

にんじん大好きネオユニヴァースさん。宇宙人だと思われるほど変わり者な彼女がにんじん大好きな一面を見せてくれるのが地味に好きです。とても頭が良くてちょっと別宇宙と接続できるだけで、中身は普通のウマ娘なんだなぁって。

『福引チャンス!』ではにんじん大盛りを当てると、捧げる儀式をしてからすべてたいらげる早食いが見られます。わんこそばを無限におかわりできるタイプの大食いですね彼女は。

10.『菊花賞にむけて』

やっぱ泣きゲー主人公だよこのトレーナー。

これは史実を調べてから意図に気づいて好きになったシーンです。史実においてネオユニヴァースの騎手M・デムーロ氏は日本ダービー、菊花賞と制度の都合で騎乗が危ぶまれた経緯があります。育成シナリオでトレーナーが阻まれたのもそういう理由でしょう。

『菊花賞にむけて』ではトレーナーが運命の障害をはねのけて「ネオ!!!!!!!」と担当ウマ娘を呼ぶんですよね。トレーナーの「ネオ」呼びは他にも『ファン感謝祭』での悲哀の時間旅行や、『統合された宇宙』のラストシーンでも出てきます。肝心な時だけ特別な呼び方をする。そういうベッタベタな親愛表現が、いい。

11.『統合される宇宙』その2

俺がこれ読んで本当にいいのか????

だって私はネオユニヴァースを全然知らなかったんだぞ?2周年記念でネオユニヴァースが解禁された時も「誰だっけ?」ぐらいにしか思わなかったんだぞ!?それなのにこんな時間も次元も宇宙も超えた純愛SFストーリーを拝見してよろしいのですか????「確かに自分が"ネオユニヴァースを愛していた"」なんて、もっとこう、読むべき人が他にいるんじゃないの!?!?

いろいろ考えさせられたのですが、今は「読んでいい」と思っています。このシーンでトレーナーは「刻が意味を失くす」「たくさんの自分がひとつに」と言っているので、今こうやって記事を書くぐらいネオユニヴァースにハマった私も、あのトレーナーとひとつになったと解釈しています。

12.『たったひとつの弱点』


引用元:『Number Web』https://number.bunshun.jp/articles/-/850389

13.トレーナーノート


ウマ娘名鑑→トレーナーノート→ネオユニヴァースのページを開くとね、彼女が言うんですよ。

「また一緒に始めよう」

最終回迎えた後にあらためて第1話を読んだら何もかも意味が違っているタイプの名作漫画か???????二千年後の君????

このコメントは育成シナリオを終えていないどころかネオユニヴァース未所持でも聞けます。この子、自分と出会えていないプレイヤーにも健気に「始めよう」って発信しているんですよ。ゲームシステムに文脈ガンガン載せてくるじゃん。

まぁこの記事をここまで読まれている方はネオユニヴァースと3年間を過ごしたトレーナーのはずなので未所持うんぬんはあまり意味がないですが。マジで未所持トレーナーいたら今すぐこの記事閉じてサプチケ候補をネオユニヴァースにしろ!二重でしろ!◎だぞ!いいな!頼んだぞ!宇宙を放浪しているネオユニヴァースと……『つながる』をしてください……お願いします……………………………

最後に

(この宇宙の)ネオユニヴァースが走ったレース数"13"と同じ数になったので終わります。とてもスッキリしました。満足です。

自分のためだけに書いた記事ですが、読者のひとりでも『おもしろい』になってくれれば嬉しいです。そしてあわよくばネオユニヴァースの話がこの宇宙にもっともっとあふれてほしい。

それでは今回はこのへんで。


"彼ら"!!!!!!!!!!

"OSRK"ください!!!!!!!!!

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