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どうしようもなく、まとまらない私達

この間、田原カフェ、というイベントに行ってきた。

ツイートに記載のとおり、ジャーナリストの田原さんを招いたイベントだから、田原カフェ。今回で3回目の開催らしい。
田原さんの対談相手として、尊敬する友人であり、カフェオーナーのなりさちゃんが参加していたのもあり、参加してみた。

実はナマ田原さんにお会いしたのは初めてなのだけれど、サイコーにぶっ飛んだ方だった。

なんというか、わたしたちの「空気を読む」やり方の、対岸も対岸みたいな場所にいたのだ。

質問されたことに答えない。学生の意見に、テーブルをバンと叩き「違う!!!」と叫ぶ。興味の無いことには、本当に興味を示さない。

それでいて無礼な感じがあんまり無いのは、ただの年の功ではないと思う。

つつがなく進行するモデレーターや、当たり障りのない意見を口にする参加者。誰も傷つかない、心地よい環境。いわゆる「秩序」。

そして、その対極としての「カオス」。
まさに田原さんのいる場所は、混沌そのものだった。混じり沌がる(ふさがる)と書いて混沌、とはよく言ったものだ。いろんなものが入り交じって、ぜーんぜんサラサラ流れない。あっちへ行ったりこっちへ戻ったりする。

そういう場で、脳みそをつつがなく回転させたり、それらしいことを口にしたりするだけでは、大抵どうにもならない。一つになりえないことを、一旦認めてみるしかないんだと思う。

でも、この「どうしようもないまとまりのなさ」こそ、本来あらゆる議論の「はじまりの場所」だったんじゃないかしらん。

まるで「朝まで生テレビ」のような様相が目の前で繰り広げられるのを見て、不謹慎にもニヤついてしまう私がいた。


「いいカオスだったなあ」

イベント終了後、混沌の余韻を楽しみながら、しみじみと家路を辿った。

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