スペシャルなわたしとラーメン
「ラーメンは年に一度と決めているんです」と、とあるモデルさんが語っていた。
わたしは目の前に札束を積まれても無理だと思う。人生の大事なシーンに、ラーメンがあまりに登場しすぎる。
まだそんなにラーメンが好きでなかった当時、わたしは大学二年生で、オーケストラ部に入ってチェロを弾いていた。個人練と全体練を合わせると、活動は日曜以外ほぼ毎日。しかも授業もすっぽかさず、週に20コマ超の科目を真面目に受ける人間だったので、それはもう目が回るような忙しさだった。
そしてわたしは、忙し