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過去の思い出が再生されるとき、そのシーンのほとんどには「わたし以外の登場人物」が現れる。
上五島から福岡に帰ってきた。ここから、成田行きの飛行機に乗る。 島に帰るとだいたいいつもそうなるのだが、人知の及ばないものから厳かに諭されたような、そんな気持ちでいっぱいになっている。 いつ滞在しても、島で過ごす最初の二、三日は、心の大部分を不安が占める。普段、ハードワークな動き方にあまりに慣れすぎているので、スマホやパソコンを手放して、海にちゃぷんと足をつけたり友人と連れ立って港町のスナックに行ったりする、そんな時間の使い方におどおどしてしまうのだ。 けれどだんだん身体