2018年12月3日(月曜日) 日記3日目

 12月に入り父が使っているスケジュール帳が残りわずかとなった。そのスケジュール帳は、私が日記を書いていた頃に私が使っているものと同じものをプレゼントしたもので、それ以来、毎年12月ごろになると忘れないように買っている。
 夜に父と一緒に買いにいくことになり、郊外のショッピングモールの書店、および文房具屋を回ったのだけれど、今日に限って今まで使っていたスケジュール帳の在庫がどの店にも無かった。
 父は「どうせ予定しか書かないから」と一回り小さいサイズのスケジュール帳を選んでいたのだが、私は「この大きさのスケジュール帳はおそらくみんなが選ぶものだし、現に売り切れてるんだからもっと用意しておけよ」というクレーマーの気持ちになってしまった。もちろん心にとどめておくだけで口に出しはしなかった。
 他人が選ぶ手帳でさえ、次から使うものが変わってしまうとなると、居心地の悪い気持ちになるのだから、手帳は一度決めた形式をずっと使い続ける人、という気持ちがなんとなくだが分かる気がした。
 スケジュール帳を買った後、父と少しの間ショッピングモールを歩いた。私より背が小さくなってしまった父は、専門店の店頭に並んでいる服や健康器具を手に取り、動かし、興味津々で楽しんでいる。
 以前の父は私たちと買い物に出かける時、何事も関心がなさそうにふるまっていたのだけれど、いまでは若い店員と商品の話をしたりしてウインドウショッピングを楽しんでいる。家族というしがらみ(私がまだいるけれど)から離れて自分の時間を持てるようになって、世の中への関心が増えているのかもしれない。
 このような個人的な時間の流れを書くことは、貴方には全く興味ないことでしょう。けれど、これは日記であるし、そもそも書く練習なのだから、私が書きたいように書きます。

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