chapter1 / ラベンダー
私は、ラベンダーがなんとなく好きだ。
ラベンダーは色々な種類はあれど、だいたい淡い紫色を連想する人が多いだろう。
わたしが小さいころ、おばあちゃんの家に行くと、北海道旅行に行ってきたんだ、とラベンダー畑の写真をわたしに見せてくれた。
へえ、と晴れた空とあざやかな紫色を見て思った。おばあちゃんは気に入ったのか、次の週には庭にラベンダーを植えていた。
そのイメージが強かった。
私の地元の小さな商業施設(とてもとてもお気に入りなのでこの話も後々させて欲しい)に、それはあった。
ハーブティー売り場にくすんだ紫色。
ラベンダーティーだ。
ちょっと前に友達にもらったティーセットがあるし、いいな、と単純に思った。
家に帰ってラベンダーティーを作る。
ポットにお湯を注いで、ラベンダーを蒸らす間、部屋中にほのかなラベンダーが香った。
ラベンダー含めハーブに言える事だが、花やハーブによって色々な効果があり、ラベンダーには、リラックス効果、鎮痛作用、抗炎症、殺菌効果がある。
わたしは、華やかだけど控えめで、穏やかな香りにひさびさに心落ちついた。最高。
ティーポットで蒸らす中、ポットを保温するキャンドルの炎の揺れに、そっと肩の力を抜けるような飲み心地に圧倒された。
遺伝だな。とちょっと思った。
ラベンダー育てよっかなー。
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