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お正月からの災害。まずは冷静に落ち着いた行動を。

お正月からいきなりの大災害。この度の地震で亡くなられたかた、ご遺族のかた、被災されたかたに、心からのお悔やみとお見舞いを申し上げます。

すぐ翌日には羽田空港で旅客機とまさに被災地に向かうために離陸しようとしていた海上保安庁の航空機が滑走路上で衝突炎上するという痛ましい事故も起こりました。

奇跡的に旅客機に乗っていた方は全員無事であったとのことですが、海上保安庁の職員さん5名亡くなりました。

なんとも言葉がありません。ほんの50時間ほど前は紅白歌合戦を見て家族だんらんを過ごしていたであろう人たち、元日の朝には「明けましておめでとう、今年は良い年になったらいいね」とお節を前に笑っていたであろう人たち。夕方や翌日にこんなことになるなんて、本当に言葉がありません。

僕にも石川県小松市に親戚がおり、福井県坂井市には妻の妹家族もいます。石川、富山、新潟、福井、山形どの県にも大切な仲間がいます。

こういうことが起こった時、いてもたってもいられず、何か自分にもできないか、すぐにでも救援物資を積み込んで被災地に向かいたい。そんな思いに駆られる方も多いと思います。僕もその一人です。

しかし、まずは一度冷静になっていただきたいと思います。

現地では日に何十回と余震が続き、道路は寸断され、電気もガスも水道も止まっています。そして暖冬とはいえ真冬の雪国。さらに明日から雨の予報となっています。土砂崩れや雪崩の心配もあります。そんな時に志だけで被災地に向かっても現地の手を煩わせるだけで、できることは無いと思われます。

今一番大切なのは自分が要救助者にならないこと。今はまだボランティアの受け入れ態勢も整っていないと思われます。

消防や救急、ボランティアでも被災地の姿を熟知しているプロの方ならともかく、自分自身も含めて一般の方は今は動くべきではないと思います。

今はお正月。明日3日は各地でUターンラッシュが激しくなる日です。しかも羽田空港の影響で関空や伊丹、中部などへの振り替えも十分考えられます。Uターンにはこの状況を知らない海外で年末年始を過ごした方も含まれます。

海外で飛行機に乗った時にイキナリ羽田ではなく違う空港に帰ることになったら・・・当然関空や中部でも混乱が予想されます。陸路で帰ろうにも高速道路や新幹線はそもそもUターンラッシュでいっぱい。

それだけでも被災地に向かうための緊急車両や物流に影響する可能性があります。その車列に自分も加わってしまったら・・・

また、ひょっとしたら4日出てくるはずの会社の同僚が被災地に里帰りしていて来れないかも知れない、海外から飛行機が飛ばず帰国できていないかも知れない。そんな可能性もあるでしょう。では、被災せず、いつものお正月を過ごせた人はまずは自分の周辺のバックアップをすること。お仕事をきっちり回すこと、被災地に向かうプロたちの邪魔をしないこと、しばらく流通が滞ってしまうかもしれない北陸産のものを買って経済的に応援すること。くらいではないでしょうか。

「平常時出来ないことは非常時急には絶対にできません」今はまだ発災72時間以内の救助優先のタームです。まずはプロの方たちが十分に力を発揮できるように道をあけることが一番重要です。

時間がたつにつれ、被災地でも必要なことが変わってきます。受入れ状況が整えば給水車や救援物資の受け入れも始まりますし、ボランティアのマンパワーが必要な時も来ます。物を運んだり、復旧を手伝ったりするほかにも、年度末が迫る中で確定申告や卒業式の準備、罹災証明の発行業務や、法律的な手続きが必要な業務、被災地で不眠不休の仕事を続ける方々のお子さんの世話などもあるかもしれません。

今の居てもたってもいられない気持ちは、一旦その時まで蓄えましょう。

持っていける日が来るまでに救援物資の整理をしておきましょう。

「関係ない」ではなく、心は離さずに、被災地のことを思いながら、まずは自分にできることをしましょう。

偉そうに書きましたが、今の自分の率直な気持ちです。一日でも早く余震がおさまり、安心が訪れますように。


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