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【Cresteaju大ネタバレ】エンディング後のフィルガルトにおける技術革新と古代神話の真相解明の影響について

少し前にTwitterである方が「エンディング後のフィルガルトは技術の発展が進んでいそう」と呟いていたのが気になったので、ルナンたちの旅によって明らかになった事象がエンディング後のフィルガルトにもたらす影響を色々考察してみました。
エンディングまでのネタバレ、およびSwitch版のクリア後エクストラシナリオの内容についても触れています(裏ボスの名前は触れていませんが、エクストラダンジョンの名前は出ています)
また、筆者個人の妄想もかなり含まれていますので、閲覧の際にはご留意願います。(原作者のShouさんに確認したわけではありません)



《エンディング後の技術革新について》

ルナンたちの旅によって明らかになったのは未知の帝国時代の遺跡5つ(エクストラ含めたら6つ)の存在、および大陸教会の古代神話の真相ですが、これだけでもフィルガルト大陸の今後の動向が物凄く変わることは確実なんですよね。

神聖帝国時代に現存したものの、千年後の現在にはほぼ存在しない、あるいは過去の遺物を再利用している(=自力では根本的に開発できていない)技術としては、今のところ下記のものが考えられます。

【グラウンドシップ】
千年前から交通網として使われている技術。同じく千年前の遺物である魔導球の力によって動作している。
現在でも帝国時代のグラウンドシップが遺物として発見されることがあり、魔導球が作動していれば動かすことは可能であるとみられる。
(「エターナル・ディーン・ウイング」での描写を踏まえると、サヴィアーは魔導球の不良で動かないグラウンドシップを譲り受け、自身がハイジャッカーを丸め込んで手に入れた魔導球を後付けで装着して起動させている)
グラウンドシップ入手時のサヴィアーの「千年前の物だからマニュアル」という言葉を踏まえると、現在動いているグラウンドシップの中には、船部分をオートマチック船として作った後に魔導球を設置する形で、比較的近年に建造した物もあると考えられる。(エターナルの客船グラウンドシップであるエターナル・ディーン・ウィングは本編の1年前に建造)
低出力の魔導球は後述のとおり遺物としてそこそこ流通しているとみられ、魔導球さえあれば建造自体は容易なので、ある程度は大陸全土に広がっている技術である。ただし心臓部たる魔導球自体は遺物に頼っていて自力開発ができていないと思われるため、根本的には帝国時代の技術をそのまま再利用している形になる。
もし魔導球の自力開発ができるようになれば、自家用車ならぬ自家用グラウンドシップのような形で万人に向けた量産も可能になると思われる。

【魔導球】
現在はグラウンドシップの腹に取り付けられて使われていることが多い。グラウンドシップはこの魔導球の能力次第で超えられるエリアの幅が変わってくる。また、別の魔導球からのハッキングによってグラウンドシップの進路をコントロールすることもできるので、互いに干渉しあう性質を持つ可能性が考えられる。
蜃気楼の塔で高出力魔導球を発見した時のサヴィアーの「そんじょそこらでは売っていない高出力タイプ」という言葉を踏まえると、低出力タイプの魔導球は遺物としてはそこそこの量が発見されており、グラウンドシップの動力源として古物商により売られているとみられるが、高出力タイプは殆ど見つかっておらず古物市場にも出にくいと考えられる。
敵国の襲撃情報をいち早く首都イリーディアに伝達する必要があり、高度なネットワーク網を要したと思われる蜃気楼の塔の頂上に極めて高性能な魔導球が設置されていたことを踏まえると、恐らくはOSや無線機能を搭載した自家発電可能なエネルギー結晶体というべき機構であったと思われる。蜃気楼の塔の魔導球が千年経った今なお稼働していることを考えると、年月の経過では劣化せず、自家発電を繰り返しながら半永久的に稼働するものと思われる。
ツーリア地下通路の防衛システムなどはこの魔導球を参考にして構築した可能性があるが、能力は本物の魔導球には恐らく及んでいない。魔導球自体は現在の技術では恐らく原理が分からず、新たに再現することができない状態と思われる。

【記憶の制御に係る技術】
具体的な目的は不明ながら、クレスティーユは人間の特定の記憶を抹消する技術を学んでいる。
また、クレイシヴは保存装置でルナンの精神に働きかけて失われた過去の一部を解放したので、クレイシヴも帝国時代に人間の記憶に干渉する技術をある程度会得していたと思われる。
それらの記憶の制御に係る技術を装置として機構化したものがメモリーオーブであると考えられる。

【ネットワークによる情報伝達技術】
ノーステリアの遺跡、蜃気楼の塔、イリーディアにはネットワーク情報を表示できるモニターが存在しているため、神聖帝国の主だった施設には広範囲のネットワーク網が整備されていたとみて間違いない。
なお、ネットワークの情報の一部は千年後の現在でも閲覧できたため、ネットワーク網自体は現在も稼働しており、参照できるモニターや中継地点にエネルギーを充填して再起動することができれば、恐らく情報の閲覧は可能になると思われる。

【空間ワープ・四次元空間への干渉技術】
ノーステリアの遺跡やイリーディアにあるショートカットはフィルガルト時代の空間ワープ技術と考えられる。
また、記憶の遺跡深部のエレベーターは地下999階まで選択可能であるが、物理的に地下999階まで施設を建造することは不可能であるため、四次元空間に999階分の建物スペースを構築した可能性が高いと思われる。


この中で、千年後の現代でも今後の研究次第で再現可能な見通しがあるのは、恐らく魔導球の原理解明と量産化ではないかと思います。
低出力タイプの魔導球自体はそこそこ流通しているものの、現時点ではグラウンドシップの動力源としかみなされていないようなので、魔導球についての研究はほぼ皆無に近いのが現状でしょう。
しかし、ルナンたちの旅によって神聖帝国時代の多数の遺跡の存在が明らかになったことで、その遺跡(特にイリーディア)をより深く調査すれば、帝国のエネルギー集約装置として活用されていたであろう高出力型の魔導球が多数発見される可能性は高いと思います。
そうなれば魔導球の原理が解明され、いずれ量産化される可能性も充分あり得るでしょう。これだけでも場合によっては産業革命クラスの発展に繋がりますし、帝国時代のエネルギーの研究が進むことで他の神聖帝国時代の技術を再現できる可能性もゼロではないと思います。

ちなみに、これは個人的な筆者の推測ですが、魔導球の原型は神聖帝国が精神体の研究を進める過程で作り出した人工的な精神体ではないかと考えています。
神聖帝国は精神体との親和性が高いエネルギーの原理や取り扱いに慣れているため、エネルギーが無限に循環し続ける人工精神体を作ること自体は可能だったでしょうし、無限にエネルギーを生み出す性質を買われて各施設のエネルギー集約装置として活用されるようになったのではないかと勝手に想像しています。


《生命兵器の情報、およびそれに係る古代神話の真相について》

ただ、未知の帝国時代の遺跡によって明らかになるのは技術だけではなく、千年前の四国が恐れて歴史から消し去ろうとした生命兵器関係の情報も確実に白日のもとに晒され、大陸教会が伝えてきた古代神話が指す内容も明確にされます。
旅の途上で新たに内情が明らかになった(=誰でも入れるようになった)のは下記の6つの遺跡ですが、元が見張り台だった蜃気楼の塔以外は、下記のとおり大陸の歴史を大きく塗り替える情報が眠っています。
(イリーディア以外は四国の手が入っておらず、敗戦時のままの状態で残っていると思われるため。無論、敗戦が濃厚になった時に当時の人が他国への情報漏洩防止のために、遺跡内の情報を意図的に抹消した可能性もありますが)

○ノーステリアの遺跡(今までは入口の精神体のせいで入れなかった)
  →CR-Eことクレスティーユの生命兵器としての情報
○記憶の遺跡(千年間土砂に埋もれていた)+その深部
  →記憶操作技術、死者蘇生研究の進捗、シルバーリング研究の情報等
○大クレーター底のアージェ研究施設(クレーター底には普通は行けない)
  →アージェ開発の進捗情報
○蜃気楼の塔(今までは入口がキーカードで塞がっていた)
  →情報面での収穫はなさそうだが、遺物が残っている可能性あり
○イリーディア(千年間オイルレイクで隠されていた)
  →歴史破壊を免れていれば、首都なので情報や遺物を大量に収集可
○深淵の遺跡(千年間○○○に埋もれていた)
  →ヤツ絡みの情報

記憶の遺跡深部と深淵の遺跡はオリジナル版では触れられていないので差し当たり除外します(というより、ルナンたち以外の人が知ったら本当にヤバすぎる情報のオンパレードなので、ここに関しては今後も存在を秘匿し続ける方がよいと個人的には思ってます)
ただ、それ以外の遺跡についても本格的に調査したら、少なくとも「千年前の世界にはフィルガルトを含めて5つの国があってかつて戦争をしていた(=大いなる災いが渦をなしていた)」「ディーンは帝国の最終皇帝であった」「ディーンの指示によって生み出されたクレスティーユとアージェは生命兵器(=神の両手をちぎり取って得たふたつの力)であった」ということが大陸全土に知れ渡るのは確実なんですよね。

一般的に見れば、千年前にそれだけ高度な技術があったということが分かったら、その技術を発掘ないし再現して悪用を試みる者が出現すると思われますが、そこでストッパーになるのが、大陸教会が千年間伝承してきた古代神話の存在です。
古代神話は大陸教会が四国の神聖なる裁き(帝国の歴史抹消策)を何とかかいくぐって、神話という形をとってディーン・クレスティーユ・アージェの名前、そしてイリーディアの滅亡の原因を比喩的に後世に残そうとしたものです。
推測ですが、大陸教会がこのような形で歴史を残そうとしたのは、遠い未来に神聖帝国の歴史が再発見された時に、後世の人がかつての自分たちのように、分を超えた「神の力」を持つことで自滅しないように警鐘するためだったのではないかと考えています。
(可能であれば、千年前の史実と古代神話の関連性が明らかになった時点で大陸教会が正式な声明を出して、古代神話を引き継いできた意義を大陸全土に知らしめて混乱を避けるのが望ましいと思っています)
その大陸教会の警鐘がきちんと民衆に受け止められれば、ディーンは既に故人ですしアージェも滅ぼされたので、後はクレスティーユ=ルナンであることを確実に隠匿して、かつEDの時点ではもうクレスティーユは存在しないと世界に広めることで、古代の三人の神はただの「神聖帝国時代に実在した歴史上の存在」として歴史の流れに埋もれていくことになると思います。

これは自分の勝手な想像ですが、今後のフィルガルト大陸の歴史上ではクレスティーユのことを「千年間封印されていた生命兵器であり、降神祭で多数のエターナル信徒の犠牲のうえに生命兵器の力を取り戻してオイルレイクを蒸発させたが、自らの力の暴走によって、イリーディアでアージェを巻き込んだうえでともに滅んだ」と記載され、クレスティーユとルナンの関わりについては絶対悟られないように記載されることになると思います。この記述自体に嘘はないので、歴史を捻じ曲げたことにはなりませんし。
(ルナンはアージェ戦で生命兵器の力を使い果たしたとみられるので、クレスティーユとしてはアージェと共に滅んで命を全うし、正真正銘のルナンという人間として生き直すことになったと考えられます。故に「Cresteaju」の物語はあそこでエンドマークが打たれたわけです)
少なくともエターナル信徒が多数殺されたこととオイルレイクの蒸発(=イリーディアの出現)は、クレスティーユの存在なしでは合理的な説明ができない事実なので、この点に関しては歴史上ではどうしてもクレスティーユを絡めて触れざるを得ないと思います。
幸いというのも何ですが、エターナルが多数亡くなった場面と、ルナンがオイルレイクを蒸発させた場面を直に見たのはクレイシヴとディザたちだけのはずなので、政界(ルナン経由でガゼールを説得)・大陸教会(ナック経由で上層部を説得)・学会(サヴィアーとユミ)が協力することで、クレスティーユとルナンの関わりは確実に伏せることができると思います。


想像の赴くままにひたすら書いたので、かなりまとまりがなくて申し訳ございません。本稿については必要に応じて、適宜改稿していきたいと思います。