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【Switch版Cresteaju微ネタバレ】パーティ一枚絵の空の描写とルナンの心境について

Switch版Cresteajuのシステム面で新たに採用された要素の一つとして、メニュー画面を開くとパーティの状況が一枚絵で表されるようになりました。本当にこの手法については素晴らしいとしか言いようがなく、一ファンとしては開発陣の皆様にただただ感謝しかありません。
この一枚絵でのキャラの表情や立ち居振る舞いを見るだけで、その時点のパーティの雰囲気が一目瞭然ですし、キャラ同士の会話まで聞こえてくるかのようです。
このパーティ一枚絵は全パターン(多分全部で31枚)をスクショしているので、時々眺めてルナンたちの可愛さに見惚れているのですが、改めて見てみるとこの一枚絵においては「その時点のルナンの心境と青空の状態がほぼリンクしている」と思ったので、備忘録を兼ねて書いてみました。

Switch版Cresのパーティ一枚絵がたくさん出てくるので、Switch版Cresを完全にネタバレなしで楽しみたい場合は本記事を閲覧しないことを推奨します。
今回は単なる筆者個人の感想を書き連ねているだけで、作品への考察要素は皆無です。なお、致命的なネタバレは極力避けていますが、どうしてもストーリーを追う関係上、ある程度はネタバレになることをご承知願います。
(できればラスボス撃破後が望ましいです。最低でも記憶の遺跡までのネタバレは不可避です)

また、「一枚絵における青空の状態」が主題のため、空が映っていない一枚絵(初回のライゼル師匠登場時や建物内のシーン等)や、極端なネタバレイラストは割愛しますので、ご了承願います。






【深き森の夢】

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クレスフィールド襲撃のショックが冷めやらぬうちにルナンが見た夢の一幕ですが、青空どころか完全に霧の中に包まれています。
追っ手を振り切ってウェスカ行きのグラウンドシップに乗り込むことはできたものの、内心では相当不安でいっぱいだったルナンの心境が、そのまま深い霧という形で夢に現れていたんでしょう。
(※この一枚絵はゼビアマイン炭鉱遺跡へのソロ潜入でも使われていますが、こちらでも何が待ち受けているか分からない状態での単騎突入ですから、やはり不安が占めていたとみてよいでしょうね)


【ウェスカ~アネート】

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無事にウェスカにたどり着き、追っ手の心配もなくなって、心置きなく目的地のアネートへ向けての旅を始めたルナン。雲一つない青空に眩しい太陽が輝いていて、ルナンの笑顔も一切の陰りなく晴れやかです。
(※思い切り脱線しますが、この単独イラストの笑顔ルナンは真っすぐな未来の希望に満ち溢れていることもあり、本当に惚れ惚れするくらい可愛らしいですよね……。最初に見た時はあまりの可愛らしさにしばらく手が止まり、ずっとSwitch画面を凝視しながら「可愛い」をひたすら連呼しまくっていました。今でもこのイラストを見る度に可愛いと言っている気がします)

この時のルナンは「アネートに着いて町長の協力を取り付ければ、無事にクレスフィールドの皆を助けられる」と迷いなく信じ切っていましたから、輝く眩しい太陽は「アネートに行く」という明確な強い目標の象徴と言えると思います。
今まで恐らくクレスフィールド近辺しか知らなかったルナンの心は、初めて未知の世界を旅する昂揚感に満たされていたことは想像に難くないですし、追っ手の恐怖もなくなって道中の不安はゼロになったので、その心境が雲一つない見事な青空として表されていたのでしょう。
……ただ、この見事な雲一つない青空もアネートで目的を挫かれて以降は、もう二度と出てくることはありません。ルナンはこの後、旅路の中で様々な葛藤に見舞われながら道を拓くことを余儀なくされ、今後はその状況が少なからず空の様子に反映されていきます。


【アネート~ドーグリ】

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アネートの助力を得られず、エターナルからクレスフィールドの人たちを救い出す目途が立たなくなったルナン。クレスフィールドの人たちを助けることを諦めきれない気持ちを「エターナルと戦う」と方向転換させることで、辛うじて目標を見出す形になりましたが、そのために何をすればよいのかがまだ見えておらず、完全に手探りの状態です。
この辺りで青空に雲がかかり出したのは、アネートで終わるはずだった自分の旅路がまだ続くことになったルナンの不安と戸惑いの現れとみてよいと思います。(決して、サヴィアーに飲まされて二日酔いになったせいだけじゃないはずです……多分)


【ナック加入からフェイマル渡航まで】

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「エターナルがクレスフィールドで何かを行うようだ」とナックから情報を得て、ルナンは「クレスフィールドに帰って、エターナルの企みを探る」という明確な目的を抱きます。再び太陽が姿を見せたのはこのためでしょう。
ただ、明るい青空ではなく全体的に薄霧に包まれた状態なのは、エターナルの目的が全く予測できないという不安要素が多少燻っていたのだと思います。


【フェイマル~クレスフィールド高地の頂上】

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この一枚絵が使われる期間は結構長いですが、フェイマルにアズグレイたちが来た後は、ルナンが笑顔を見せる心境ではない可能性が高そうなので、フェイマル到着からそう経たない遺跡巡りの頃と仮定します。
遺跡巡りをし始めたのは、フェイマルにアズグレイが来るまでの時間潰しのためですが、「エターナルのトップであるアズグレイはどんな人間か」「エターナルはクレスフィールドでは何をするつもりなのか」という心のモヤが雲として表れていたのでしょう。


【クレスフィールド高地~クレスフィールド~幻惑の樹海】

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雲が象徴しているこの時点のルナンの心のモヤは明確で、「エターナルによるクレスティーユ復活を止めたいけど、どうすればいいのか」という一点とみてよいと思います。
クレスフィールド二人行動時(焦げ跡話)の時に太陽が眩しく輝いているのは、焦げ跡話を聞いたディザから「例え過去を覚えていなくてもルナンはルナンだ」と励まされて心が軽くなったことで、彼女の原点である「大切なクレスフィールドの人たちを助けたい」という目的意識に立ち返れたためでしょう。アネート以降ではこのシーンが一番青空の度合いが高いので、いかにルナンの精神状態においてこのシーンが重要だったのかを示すことにもなっていると思います。


【レイクロード~マークス】

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幻惑の樹海での出来事を経て、「メモリーオーブを見つけて失った過去の記憶を取り戻したい」「クレスフィールドのみんなを助けて、昔の自分のことを確認したい」という新たな目標を見出したルナンですが、今までのようにどこを目指せばいいかは全く見当がつかず、差し当たりはまだ行ったことのないイーストプレーンに向かうことになります。
この頃はダイの偽メモリーオーブ強奪事件を皮切りに「ルナンの行った先で事件や興味を引く出来事が起き、その場所に向かう」という、結果的にはルナン自身の前述の目的とは少し離れた形で物語が動いていました。
なので、この時期のルナンの旅路には太陽が見えておらず、「メモリーオーブはどこ?」という心のモヤが雲として出ていたのでしょう。
(※余談ですけど、ディザがこんなにゲンナリした表情なのは、サヴィアーが不在になったことでライゼル+ナック師弟の大寒波をもろに食らいやすくなったからなんでしょうね……ご愁傷様です)


【アルシア近辺】

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アルシアの穏やかな雰囲気に癒され、見ていて気持ちいいほどの清々しい笑顔を見せるルナンとディザとナック。ゼビアマインでエターナルが何かを目論んでいるという情報が、薄霧に象徴される一縷の不安となっていますが、ルナンにとっては貴重な心安らぐ時だったはずです。
太陽が照っているのは、推測ですけどアルシアの長老やディザとの会話で、「置き忘れた記憶を取り戻しても、ルナンはルナンだ」という自信を付け、メモリーオーブを得て記憶を取り戻すことをより強く心に刻んだからだと思います。


【ゼビアマイン~クレスフィールド~ツーリア】

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今まで自分が信じてきた過去をセノウで完膚なきまでに打ち砕かれ、父ガゼールが偽りを言っていた可能性が濃厚になったうえ、クレイシヴの予期せぬ襲来でルナンの不安が一気に増大したことで、ゼビアマインから雲の量が目に見えて厚くなっています。
その不安はクレスフィールドの建国宣言を経てツーリアに至るまで晴れることは全くなく、それどころかクレイシヴの不審な動きが活発になっていて、ますます不安が大きくなるばかりです。
しかもツーリアの街中でのある人物との再会は、ルナンの不安をさらに膨らませることにもなりましたし……。ルナンの記憶が戻るまではうかつなことは言えないと、慎重になっていたのはよく分かりますが。
(※なお、ツーリア建物での一枚絵は屋内なので割愛します)


【ツーリア~ジーダイ】

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……ナックと二人きりになってしまい、皆の行方も分からず、もはや青空どころか完全に日が沈んで霧の中にいる状態の不安でいっぱいのルナン。アルシアでの穏やかな二人イラストとは全然違い、本当に見ていて痛々しすぎます……。
精神的にも戦闘面でも二人では辛すぎるところに助っ人として推参したライゼル師匠は、本当に二人にとっては希望の太陽そのものだったでしょう。


【記憶の遺跡以降】


ここからは屋内などで空が見えない一枚絵が多くなることと、どうしてもネタバレ要素が増えてくるので画像掲載は控えます。
空が見えだすサンピアス以降は絶望的な灰色の空か、空をも真っ白く覆い隠すほど吹雪が荒れ狂っている状態なので、ルナンは絶望の中でも何とか運命を壊そうと必死になっていたことが伺えます。


【ラスボス撃破後】

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ルナンが旅路の果てに全ての運命を壊して道を拓いたことでようやく皆のもとに青空が戻り、笑顔で未来へ歩めるようになりました。
ただ、ルナンのところにはまだ少しだけ雲が残っています。旅路で多くの人と出会い、様々なことを経験したルナンは、もはや初めてウェスカにたどり着いた時のような何も知らない少女ではありません。未来を生きていくうちに彼女は様々な困難に直面することになるでしょうけど、彼女はそれも覚悟の上でしょうから、少し白い雲が残っているのだと思います。
ですけど、未来を拓く力と、大切な仲間との絆を旅路の果てに得たルナンは、どんな困難が降りかかってきても乗り越えていけるでしょう。この皆の笑顔の写真は、その絆を象徴しているはずなのですから。


【番外編:ルナン以外のメンバーの一枚絵】

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サヴィアー主人公のSwitch追加シナリオ「エターナル・ディーン・ウイング」での一枚絵。
大好きなシンディと一緒とはいえ敵地への潜入ということもあって、サヴィアーも内心では色々と気を張ってたんでしょうから、その心境が雲という形で出ていたのでしょう。
無事にシルバースターに到着した後は、少なくともエターナルに見つかる危険がなくなったため、雲はかなり減っています。「師クレイシヴを追って、その目的を探る」という目標を改めて抱き直したこともあり、太陽が輝いているのでしょう。


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記憶の遺跡前のパーティ分割戦闘でのディザパーティ。
どうにも気が合わないディザとユミが一緒に行動しているのですから、空は見事に灰色です。ここまでの道中で、緩衝材的な存在のサヴィアーがどれだけ胃を痛めたのかを想像すると、本当にご愁傷様と言いたくなります……。


ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。