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日本の四季の恵みをドライフルーツにぎゅっと詰めてー。自由が丘のドライフルーツ店が体現する“フルーツが繋いだ縁”

東京都目黒区自由が丘で国産・無添加にこだわったドライフルーツを販売する「ドライフルーツのお店アラカルト」。生産地の管理から加工、販売までに携わるのが藤重明美さんです。自然の恵みを大切に今日も店頭に立つ藤重さんの、これまでの歩みについて伺いました。


「日本のドライフルーツも食べてみたい」という想い


この仕事を始める前から、私自身ドライフルーツがとても好きでした。ただ、今でこそ素材の味を生かしたようなものも多く出てきていますが、15年ほど前のドライフルーツと言えば、保存料がたくさん入っていたり砂糖がべっとりついていたり。それに使われている果物は、当時海外のものがほとんどでした。「日本には四季があって、折々の美味しい果物がたくさんあるのに、なんでドライフルーツには海外のものしか無いのだろう…」と、私は不思議に思って。最初は、国内のドライフルーツで気になったものをお取り寄せすることから始めました。そこから徐々に、自分でも作ってみようかなと興味が湧くようになったんです。


日本のフルーツを使うことが、農家にとっても助けになる


今でこそSDGsのような言葉が盛んに言われるようになりましたが、当時はそんな言葉がなかった時代。農家の方に話を聞いてみると「規格外になってしまった果物は農協で売ってもらえないし、片や処分にもお金がかかる」という現実を耳にしました。「そういう果物を使ってもらえたら嬉しい」と言っていただけて、私としても嬉しいことに日本の果物を様々に扱わせてもらえるようになりました。
実は最初にドライフルーツ作りにチャレンジしたのは茨城県のメロンでしたね。とても美味しいメロンを作っているおばあさまがいらっしゃって、「今日あるから取りに来て」と電話をもらって都度取りに行くようなスタイルでした(笑)。現在は全国各地の農家さんに協力をいただいていていますが、日本の気候は何かと不安定ですから、安定供給がとても難しい。天気や台風、長梅雨などで思うような数が実らないこともありますし、味もその年によって結構違います。ですから私も、状況を見て地域や品種を変えるなどして、できるだけ美味しいものを多く店頭に出せるよう試行錯誤しているところです。


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