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足の豆

ここ数日、街を歩く。三月の陽射しが心地よく、家の中にいてもたってもいられないと、身体が騒ぐ。足に豆ができている。身体は若くない。

歩いても、歩いても欲しいものが見つからない。モールにいっても、大型の電気屋にいっても別に感情は動かない。好きだった温泉にも行ってない。ただ目的地を見失ってしまった動物のように練り歩く。

それは何かが変わり始めているキッカケであると感じている。いつも楽しんでいたアンパンマンが、年齢が経つとちょっと幼稚くさく見えてくるような感じだろうか。

急に家を大掃除したくなった。余計なものを捨てたい。小さな違和感をひとつずつ取り除きたい。そして残ったものが、いま自分にとって必要なものである。