2023-2024ニコマスPOG ドラフト結果と指名馬について

みなさんこんにちは。
オークスのリバティアイランド、圧巻でしたね。
私は何故か妹が「競馬の予知夢を見た」というので、それに従って馬券を何点か足しておいたのですが、結果ドゥーラが3着に突っ込んでワイドが的中しました。ありがとう妹、そしてありがとうドゥラメンテ。

さて、POGシーズンも(これを書いてる時点では)大一番であるダービーを残すのみとなりました。この結果で勝負の行方が決まる、というPOGも多いのではないでしょうか。
それに先駆け、私の参加しているニコマスPOGでは23-24シーズンの指名馬ドラフトが行われました。今回のレギュレーション、指名の模様と結果は以下のようになりました。

◯22-23シーズンの反省と今回の指名方針

まず22-23シーズンの指名と現時点の結果から。

※画像の結果は5/21 時点

稼ぎ頭はきさらぎ賞勝ちのフリームファクシ、つづいて中央2勝・兵庫CS2着のキリンジ、ダートで堅実に着を拾い続けてようやく勝ち上がったグラングスト、デビューから複勝圏内キープのネイビースター……と続きます。
なおエレガントルビーは杉山晴紀厩舎に転厩後怪我で引退、シンドバッドとナンヨーウイングは地方移籍、ダノンボレロは未出走。加えて未勝利が多すぎ。

これを踏まえた昨年の反省点はおもに3つ。
種牡馬(特にドゥラメンテ)に合う血統を指名できていない
②初仔枠で取ろうと思ってたドゥラエレーデが先に取られた
③リバティアイランドの抽選に行くべきところを日和った

①についての対策は「血統を徹底的に洗うこと」。今年も「エアグルーヴの血を引く馬を指名する」のは大前提なので、ドゥラメンテとルーラーシップの選択がポイントになります。
ドゥラメンテについてはダートに出そうな北米色の強い血統は出来るだけ避け、タイトルホルダーやスターズオンアースなどのG1馬を輩出している「NureyevとSadler's Wellsのニアリークロスを持つ」or「Mixed Marriageの血を引くSharpen UpやGone Westを持つ」というところに注目していきました。
ルーラーシップについてはとにかくサンデーを持つ馬が最優先。
加えて今回はトニービン(エアグルーヴの父)とStreet Cryがニックスの関係にあるということで、そちらも注目していく形に。
②③についてはドラフト当日の動きにまつわる部分ですが、これは「取りたい馬はくじを引きに行く覚悟で上位指名」という一点につきます。

参考書籍については、去年もお世話になった「パーフェクト種牡馬辞典」「POGの達人」(赤本)に加えて、「競馬王のPOG本」の三冊にお世話になりました。

そんな感じで臨んだ今年のドラフト、指名馬たちは以下のようになりました。順番はドラフトの指名順通りになっております。

◯牡馬一位:コンドライト

父:ドゥラメンテ/母:アエロリット(母の父:クロフネ)
今年のドゥラメンテ産駒の注目馬はシャハザマーン(シャフリヤールの下)やドゥマイシング(藤田社長所有の2億円ホース)などがいますが、どちらも北米色の強い血統で「うーん?」となっていたところ見つけたのがこの子。母はNHKマイルCや毎日王冠を制したアエロリットで、中距離牡馬×マイラー牝馬はダービーに強い黄金血統といえます。また、母母父はネオユニヴァースで、その母ポインテッドパスを通じてSharpen Upが入るのもポイント。初仔枠での競合が予想されたので、それを逆手に取っての一位指名となりました。両親がともに躍動した府中の直線で突き抜けてほしいですね。

◯牝馬一位:ドルフィンスルー

父:ドゥラメンテ/母:イルーシヴウェーヴ(母父:Elusive City)
億超えのオープン馬アドマイヤビルゴの妹で、エバーハピネスブレイヴロッカーなど同父の近親馬にも勝ち上がりが出ている血統で信頼度は高そう。母系にGone Westを持つ配合で、パーフェクト種牡馬辞典で血統評論家の望田さんが絶賛していたのが決め手でした。イクイノックスやジオグリフを管理する木村哲也厩舎を予定とのことで、期待が高まります。

◯初仔枠:ジャズ

父:ルーラーシップ/母:カンタービレ(母父:ディープインパクト)
父ルーラー母父ディープの配合、実質キセキです。そして石川達絵オーナーで辻野泰之厩舎所属。実質キセキです。
血統を見ると母系は欧州色が強めですが、母カンタービレはフラワーCやローズSなどを制しておりマイル~中距離型。POG書籍などでは「柔らかい動き」「5月に本州移動予定」とポジティブなコメントも多め。あとなによりビジュアルが良い。写真撮るチャンスが来るのが今から楽しみです。

◯父新種牡馬枠:バロンドール

父:ニューイヤーズデイ/母:リュミエールドール(母父ルーラーシップ)
わぁ、元旦!
なぜか界隈的には一昨年のドレフォンみたいな扱いになっているニューイヤーズデイですが、その父Street Cryはトニービンとニックスの関係にあります。したがって母父ルーラーシップのニューイヤーズデイ産駒からこちらを指名(もう一頭リストに入れてたアンジュグルーヴはレスター伯先輩が指名してました)。この子は三代母オリエンタルアート(オルフェーヴル、ドリームジャーニーの母)で、エアグルーヴだけでなくメジロマックイーンも血統表にいるという私よくばりセット。競馬界のバロンドールとなってくれることを期待してやみません。

◯外国産馬・持込馬枠:シャイニングソード

父:Frankel/母:スタセリタ(母父:Monsun)
去年の桜花賞で私の脳を焼いてくれたスターズオンアースと同じ牝系に属し、オークス馬ソウルスターリングの全弟という良血馬です。社台RHの期待も大きそう。中内田厩舎所属なので、川田騎手を背に朝日杯を制してもらいたいところ。一方脚に腫れがでているという情報もあり、まずは無事にデビューすることを祈りたいです。

◯父輸入種牡馬枠:チェレスタ

父:ハービンジャー/母:カリンバ(母父:ルーラーシップ)
ハービンジャー×ルーラーシップで緩さが心配される配合ですが、牧場の方のコメントでは「緩さは全然ない」とのこと。また、すでに北海道を出てゲート試験にも合格済みで、デビューも早そうです。母父ルーラーシップの扱いは今後のPOGなどでも鍵になると思うので、前述のバロンドールとともに注目したい一頭。

◯非社台生産馬:デックドアウトの2021(馬名未定)

父:ドゥラメンテ/母:デックドアウト(母父:Street Boss)
こちらは母系にStreet Cryを持つ馬です。血統表の奥にあるDamascusやRobertoなどがややパワー系種牡馬でダートに出そうな印象もありますが、芝でなんとか頑張っていただきたい。ダノンの冠名で知られるダノックスの所有馬らしいので、大物に期待したいところ。あと現時点で失踪中のダノンボレロくんの仇を取りたい(切実)。

◯京都枠:ボーモンド

父:モーリス / 母:ボージェスト(母の父:キングカメハメハ)
父が京都のG1勝ち馬 or 母が京都の重賞勝ち馬である馬を指名し、POG期間中に京都開催の重賞を勝てばポイントが二倍になるという特殊枠です。
父がマイルCS勝ちのモーリスで、母はドゥラメンテの全姉ボージェスト。半姉はデイリー杯2歳S(※ただし阪神開催)を制したソネットフレーズ。モーリス×キンカメは配合的に好相性で、マイル前後での活躍が見込めます。狙うはデイリー杯かシンザン記念!

◯牡馬二位:アンフォルメル

父:ドゥラメンテ/母:アールブリュット(母父マクフィ)
母系にSharpen Up
を持ち、NureyevとSadler's Wellsのニアリークロスがあるドゥラメンテの走る血統です。秋始動予定と現状まだ仕上がりは途上ですが、大物感の漂う配合といえるでしょう。
管理するのは名牝アーモンドアイを育てた国枝栄調教師。数々の栄冠を掲げながら、いまだ牡馬クラシックには縁がないことでも知られています。定年も近づいてきた今、この子と悲願を達成してほしいところです。

◯牡馬三位:ボルケーノ

父:ルーラーシップ/母:スピードリッパー(母父ファルブラヴ)
こちらもジャズと同じく石川達絵オーナー所有のルーラーシップ産駒。母父ファルブラヴのルーラーシップ産駒は抜群の勝率を誇っており、実は相性のいい血統といえます。加えて競馬王のPOG本の取材で「3月時点でめちゃくちゃ時計が出てる」との評判。ある程度完成している子を取りたいという意図をこめた指名となりました。

◯牡馬四位:クラッチプレイヤー

父:ドゥラメンテ/母:ヴァシリカ(母父:Skipshot)
22-23シーズンはフリームファクシに大変お世話になったので、金子真人HDの所有馬を来季もなにか指名したい……ということでこの一頭。お母さんは北米系ですが、芝G1で活躍しておりミスプロやヘイローのクロスも持っているので、ダートに行ってしまう可能性は低いと思いたいです。金子オーナーの勝負服なら狙うはやはりダービーでしょう。ただダービーはダービーでもJDDとか東京ダービーの可能性もゼロではない。

◯牡馬五位:ガルデルクラージュ

父:ルーラーシップ / 母:ガルデルスリール(母父:ダイワメジャー)
昨阪神JFのパドックで馬体を見て惚れ込んで以来、注目馬の一頭であるモリアーナの半弟です。。牡馬かつノーザンテーストのクロスを持つ本馬は、姉よりパワー型に触れそう。緩めのルーラーシップを早熟タイプのダイワメジャーで締める配合も良い方向に働き、5月に入厩してゲート試験も合格済。中京・中山・阪神など坂コースでパワーを発揮してくれそうです。

◯牡馬六位:フォンタネリーチェの2021(馬名未定)

父:ドゥラメンテ/母:フォンタネリーチェ(母父:Vale of York)
23-24シーズンの牡馬の隠し玉。ドゥラメンテとSharpen Upが相性が良いことは何度か述べていますが、母父Vale of YorkはSharpen Up産駒であるKrisとDiesisの同血クロス3✕3を持ち、かつNureyevとニアリークロスの関係にあるSadler's Wellsも持っています。また、牝系はザッツザプレンティやバブルガムフェロー、ディープブリランテ等G1ホースを複数輩出しており、血統的な魅力が大。情報がまったくなく博打になりますが、この指名順位なら……!

◯牝馬二位:コンテネレッツア

父:エピファネイア / 母:アドマイヤセプター(母父:キングカメハメハ)
全姉リベイラパレスは22-23シーズンで指名したので縁故枠も考えたのですが、POG本の評価が高く「他の人に取られたら死ぬほど後悔する……」と思ってこの順位。母はアドマイヤセプターは活躍馬をコンスタントに出しており、特に昨秋東京ダート1600でレコードを出したデシエルトや、現役最終戦を見守ったスカイグルーヴなど思い入れのある馬も多く、絶対に外せない一頭でした。外傷があって秋スタートになりそうとのことですが、大物になりそうなエピファ産駒なのでゆっくり待てそうです。

◯牝馬三位:シュネルラウフェン

父:ドゥラメンテ / 母:セリエンホルデ(母父:Soldier Hollow)
半兄はNHKマイルCを勝ったシュネルマイスター。同厩舎所属で私の大好きだったユーバーレーベンが2月に怪我で引退してしまって失意にくれていたところ、「ドゥラメンテ産駒」(エアグルーヴ要素)「ドイツ系の馬名」「手塚厩舎」(ユーバーレーベン要素)が三拍子揃った結果の指名となりました。とはいえ血統の裏付けも大きく、こちらもNureyev≒Sadler's Wellsのニアリークロスと母系にSharpen Upを持つドゥラメンテの黄金配合の形。馬体がそこまで大きくでていないという懸念点はありますが、お兄ちゃん同様マイルの頂点を目指して頑張ってほしいところです。

◯牝馬四位:クランプダンス

父:ドゥラメンテ/母:フロアクラフト(母父:フジキセキ)
こちらも母系にSharpen UpおよびSadler's Wellsの全弟Fairy Kingを持つ血統馬です。2021年ドゥラメンテ産駒のデビュー第一号で先日準OP馬となったラクスバラディーは叔母にあたり、血統的な相性は字面以上に良さそう。ほか近親には叔母にバウンスシャッセやコントラチェックなど牝馬重賞の勝ち馬、叔父には京王杯SCを勝ったムーンクエイクがおり、やや寸詰まり気味の体型を見ても1400~1600mくらいで活躍が見込めそうです。フジキセキが入ってるのもいいですよね。ウマ娘の顔がいい枠が並んでる……!

◯牝馬五位:パステルツェ

父:ルーラーシップ/母:グレイシアブルー(母父:サンデーサイレンス)
中距離路線で活躍しオーストラリアでG1コーフィールドカップを制したメールドグラースの全妹にあたります。半兄にはダイヤモンドSで三着に入ったシルブロンもおり、血統からスタミナがあるのは間違いないでしょう。まだデビューまでは少し時間がかかりそうですが、この血統なら狙うは当然来年のオークス。メロディーレーンちゃんやディヴァインラヴのように、牝馬ながら菊花賞での好走もワンチャンありそうです(POG期間外だけど)

◯牝馬六位:ロンギングドルチェ

父:ドゥラメンテ / 母:テスタオクローチェ(母父:Orpen)
23-24シーズン、牝馬の隠し玉はこの子です。母父Orpenのドゥラメンテ産駒は現役5頭と数は少ないものの3頭が勝ち上がり。本場の全姉妹にいたっては2頭とも勝ち上がっています。ちなみに川崎競馬で1勝を上げている12月生まれのプリーミーも同じ配合。姉たちの成績を見る限り、ドゥラメンテ産駒にしてはそこまでキレるタイプではなさそうなので、中距離の前目で粘り込む女版タイトルホルダーみたいになってくれたらいいなと思います。

◯縁故枠:サンライズガッツ

父:レイデオロ / 母:メジロマリアン(母父:メジロベイリー)
過去の指名馬の弟・妹を指名する枠です。今年縁故枠が適用できる馬は全部で10頭いる中で、3頭がドゥラメンテからレイデオロにお父さんが変わっていました。中でもキンカメ系種牡馬をつけて全頭勝ち上がったメジロマリアンがよさそう……ということで本馬をチョイス。血統的にもオーナー的にもダートに強いイメージがあるので、ダート路線での活躍を期待したいところ。あわよくば羽田盃とか狙っていきたいですね。兵庫CSでもいいぞ。

◯ラストワン枠:カレンメンドーサ

父:ルーラーシップ / 母:カレンオプシス(母父:サムライハート)
エアグルーヴの2×2というイカれたクロスの持ち主。
去年に引き続きニコマスPOGの指名テーマは「エアグルーヴ染め」。そんな私がこの子を指名するのは、もはや課された使命と言っていいでしょう。指名だけに。
それはさておき、二代母ピラミマなので叔父にG1馬スワーヴリチャードがいる間違いない名牝系。スワーヴリチャードはトニービンを持つハーツクライの産駒です。このクロスでトニービンを増強し、かつキンカメのパワーを入れることで激強い馬になる可能性はゼロではありません。
まぁ上の子達も最低一勝はしてくれてるのでなんとかなるでしょう!

改めて見返してみると今年は秋以降のデビューになりそうな子たちが多いのが気にかかりますが、その分大物に出てくれることを祈りたいと思います。バスターコールとかディスペランツァダイクロアイトなんかの早そうなルーラーシップ産駒をもう少しとっておいても良かったですし、西山オーナーが「来年のオークス馬」と豪語していたニシノコマチムスメもとか、あるいはキセキの半妹ハミングも押さえておいてよかったかも。
他の人の指名馬で言えば、ごまさんにフライフリーダムミスタージーティーを、アルビレオさんにローザサンリヴァルを持っていかれたのは痛恨でした。アルビレオさんについては、私が取らなかったシャハザマーンとドゥマイシングを押さえているのも気になりますね。私の指名が正しかったのかどうかはアルビレオさんとの成績比較で決まりそうです。

とはいえ、主に血統方面から色々情報を仕入れながら指名馬を選んでいくのは楽しかったです。たとえばネオユニヴァースがSharpen Upを持っているとか、この馬がこの血を持ってるんだ!みたいな発見は新鮮でした。
まだ一口馬主クラブの会員とかではないためPOG本やセレクトセール情報以外で若馬の情報がなかなか入ってこないという事情もあり、信じられるのは血統……という事情もありましたが、まだまだ色々勉強する余地がありそうです。あと馬体の見方とかも勉強したい。

そんなこんなで、まだ22-23シーズンもダービーの結果が残ってはいますが、23-24シーズンこそは指名馬でG1勝ちたいんや!!!を合言葉に頑張っていきたいと思います。


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