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2024-2025ニコマスPOG ドラフト結果と指名馬について

競馬ファンのみなさん、いかがお過ごしでしょうか。ダービーはノリさんの神騎乗でダノンデサイルが優勝を飾るという劇的な結末になりましたが、いよいよ今週からは新馬戦が始まります。
というわけで私の所属するニコマスPOGでは先週ドラフトが行われまして、これから1年間を共に戦っていく20頭が出揃いました。


◆昨年度の反省

24-25シーズンの指名馬をご紹介する前に、23-24シーズンの振り返りをしておきたいと思います。

……なんですか、これ。
赤本の「イケてなかった馬列伝」にコンドライトとシャイニングソードの2頭を送り込んだ時点でもうなにも言えねえ。加えて「配合が素晴らしい!」と上位指名で獲得したドルフィンスルーとアンフォルメルがいずれも未出走、期間中の重賞勝ちはなし、2勝馬もバロンドールのみ。うーんこの。
原因は明確で、できるだけエアグルーヴで縛るというプレイを行っている結果、この世代のドゥラメンテ産駒が全くパッとしなかったことにあります。重賞勝ちがミアネーロだけ、クラシック出走まで範囲を広げてもミスタージーティーしかいないって何?
いっぽうで、女帝の血族からは桜花賞馬ステレンボッシュ(母父ルーラーシップ)やアーリントンC勝ち馬ディスペランツァ(父ルーラーシップ)など活躍馬も出ましたが、どちらも指名できず。リストにはあったのになんで……?
そんなこんなで迎える今シーズン、いよいよドゥラメンテ産駒は最終世代となります。ドゥラメンテの子たちと共に走ることが出来る最後の一年、私の指名馬は以下のようになりました。(以下、指名順でのご紹介になります)

◆牡馬1位:マスカレードボール

父:ドゥラメンテ 母:マスクオフ(母父:ディープインパクト)

昨年のローズSを制し、秋華賞2着、ヴィクトリアマイル3着と活躍を続けるマスクトディーヴァの4分の3同血にあたる弟です。クラシックに活躍馬を多く送り込み個人的に思い入れも深い手塚厩舎所属、なおかつローズSでお姉ちゃんの馬券を買い逃した痛恨の思い出を晴らすのは今!ということで一位指名となりました。社台RHと社台ファーム生産馬はいま非常に勢いもありますし、きっと来年は私をダービーに連れて行ってくれるでしょう。

◆牝馬一位:ヘンリエッタ

父:ドゥラメンテ 母:ドナブリーニ(母父:Bertolini)

姉は言わずと知れたゴリラ三冠牝馬ジェンティルドンナ。ところでヘンリエッタといえば当然『ガンスリンガーガール』なわけですが、劇中において義体と担当官のコンビがなんと呼ばれていたかご記憶でしょうか?そう、「フラテッロ(イタリア語で兄弟の意)」です。さて、本馬を管理するのはレジェンド武豊騎手の弟・武幸四郎調教師。武兄弟コンビによるG1初制覇を叶えるのが彼女であることは、もはや約束された未来と言えるでしょう。

◆初仔枠:ゴージャスドラゴン

父:スワーヴリチャード 母:フィールパラダイス(母父:ドゥラメンテ)

今年はドゥラメンテ産駒の最終世代であると同時に、ドゥラメンテ牝馬最初の世代の子がデビューする年でもあります。ということで初仔枠は当然母父ドゥラメンテから。父は昨シーズンの2歳戦~クラシックを席巻したスワーヴリチャード。そして2代母はヴィアメディチということで、アドマイヤマーズの姪にあたる血統で仕上がりも早そう。マイル前後で活躍してくれたら嬉しいです。あと名前がかっこよすぎる……

◆新種牡馬枠:グロスビーク

父:シスキン 母:アドマイヤセプター(母父:キングカメハメハ)

日本で一番シスキンを愛する男・レスター伯パイセンとのくじ引き対決に勝利し指名と相成りました。去年、一昨年とアドマイヤセプターの子はずっと指名し続けてきているので、今年もラインナップに加えることができて良かったです。この兄弟はポテンシャルは高い一方で足元の脆さがあるので、頑強そうな馬体がそのあたりをカバーしてくれることに期待が持てます。アドマイヤセプターの子は2年続けて苦労しているので、そろそろ大物がでて欲しい……

◆ダート枠:タンテドヴィーヴル

父:ルヴァンスレーヴ 母:レネットグルーヴ(母父:キングカメハメハ)

ダート重賞の賞金が倍で計算される特殊枠です。
半兄は函館記念1着、大阪杯2着などの実績を持つローシャムパーク。父はダートで活躍した新種牡馬ルヴァンスレーヴに、母父キングカメハメハでダートでの活躍は約束されていそうな血統です。赤本でもダートっぽいイメージと言われておりその辺を期待しての指名でした。……なのですが、指名直後に骨折とのニュースが聞こえており、すでにやや暗雲が……
ちなみにこの枠はステレンボッシュの下(父ヘニーヒューズ)も考えていたのですが、やばいくらいデカいらしいので指名回避しました。

◆外国産馬・持ち込み馬:アファリン

父:Justify 母:Rusty Slipper(母父:Lemon Drop Kid)

今年のジャスティファイってすごいのよ枠。そもそも今年はジャスティファイ産駒の情報がほとんどなかったため、確実に指名できそうなのはほぼこの子だけでした。友道厩舎所属予定でもうすぐ来日って赤本に書いてたジャスティファイまじでどこいった?本馬の母父Lemon Drop Kidはレモンポップを輩出しているので、日本のダートへの適性は高そう。なお牝馬。……最悪芝でなんとかなってくれんか。

◆輸入種牡馬:ハギノヴェルドン

父:ブリックスアンドモルタル 母:ハギノエスカーダ(母父:タートルボウル)

兄ハギノサステナブル、ハギノモーリスはPOG期間中に安定した走りで勝ち上がりを決めており、晩成っぽいサトノダイヤモンドやモーリスでいけるなら、ブリモルやったらもっといけるやろ!が理由です。情報が一切入っていないのだけが気になりますが、ワクワクしながら待っておきたいと思います。

◆非社台グループ生産馬:エオアリイ

父:ドゥラメンテ 母:ステラエージェント(母父:More Than Ready)

ドゥラメンテ×More Than Readyは昨年菊花賞を制したドゥレッツァと同じ血統構成。母系にサドラーを持っておりヌレイエフとサドラーのニアリークロス持ちなのもいい。あと赤本の写真がめちゃくちゃ素敵で、首がすらっと長くてかっこいいんですよね。実際界隈の他のPOGでも人気の一頭でした。

◆牡馬2位:バズアップビート

父:エピファネイア 母:ビートマッチ(母父:ルーラーシップ)

父エピファ×母父ルーラーといえば、今年桜花賞を制したステレンボッシュと同じ血統構成。そして牡馬クラシックにめちゃくちゃ強い友道厩舎。これを上位で取らない理由があるだろうか?いやない(反語)。個人的には去年ステレンボッシュを取れなかったリベンジを果たして欲しいです。

◆牡馬3位:ソルデマジョ

父:ドゥラメンテ 母:ポジティブマインド(母父:Equal Stripes)

昨年国枝厩舎のドゥラメンテ牡馬を2頭指名したのですが、アンフォルメルは未出走、クラッチプレイヤーは未勝利を脱出できずシーズンを終えてしまいました。その仇をここで取らせていただきたい……!アロンズロッドやアルレッキーノといった評判馬と併せ馬するなど注目度も高そう。
国枝厩舎は牝馬ばかり走ると言われて久しいですが、名前が牝馬っぽいので神様も騙されてくれないでしょうか……?とか言ってたらなんかでデビューが遅れてるらしいので頑張ってくれ……

◆牡馬4位:アロヒアリイ

父:ドゥラメンテ  母:エスポワール(母父:オルフェーヴル)

ドゥラ×オルフェといえば、当然ドゥラメンテ産駒界の放浪息子ドゥラエレーデ。そして、ファミリーラインをたどればフサイチコンコルドやアンライバルド、ヴィクトリーなどG1馬が沢山。なんかとんでもない大物感が漂っていません……?
ちなみに、気づいたらアロヒアリイとエオアリイが両方揃ってしまい、どっちがどっちか若干わからなくなっているのは秘密。

◆牡馬5位:ダノンピクチャー

父:ドゥラメンテ 母:ファイナルスコア(母父:Dylan Thomas)

母方にドゥラメンテと相性の良いダンジグとシャーペンアップを持ち、血統的な魅力の大きい一頭。叔母にチェリーコレクトがおり、昨年の京都新聞杯・神戸新聞杯を制したサトノグランツの近親にあたります。また半姉はチューリップ賞3着などクラシックシーズンに活躍したノーブルスコア。ダノックス悲願のクラシックを制した勢いに乗って、来年の春シーズンの活躍を期待したいです。

◆牡馬6位:ロードアルディート

父:ドゥラメンテ 母:デルフィーノ(母父:ハーツクライ)

半兄は昨年の神戸新聞杯4着のOP馬ロードデルレイということで、兄のような大物になってほしいという思いを込めての指名です。あと、ドゥラ×ハーツならファイアンクランツ(母カラフルブラッサム)を取りたかったのですが、ウェーバー順の都合で指名が叶わなかったこともあり、同じ血統構成のこちらを取りました。どうも晩成っぽいのですが、なんとか青葉賞くらいからダービーに間に合って欲しい。

◆牝馬2位:コウソクグルーヴ

父:スワーヴリチャード 母:ソニックグルーヴ(母父:フレンチデピュティ)

赤本では3月に入厩済と紹介されており、仕上がりの早いスワーヴ牝馬ということであれば、今年の春の牝馬クラシックを賑わせたコラソンビートがどうしてもよぎります。そして、コウソクグルーヴという馬名は「拘束グルーヴ」と読むことも出来ますよね。したがってエアグルーヴ縛りをしている私が指名しないわけにはいきません。私が真の拘束グルーヴだ(?)

◆牝馬3位:スパニッシュソング

父:ドゥラメンテ 母:スパニッシュクイーン(母父:Tribal Rule)

中内田厩舎のドゥラメンテ牝馬はチルウィズミー(母シャルマント)やニューヤンキー(母アトミカオロ)などもいたのですが、指名順の関係で漏らしたのでこちらの一頭を。母はストームキャットを引くやや北米色の強い血統ではありますが、アメリカンオークスを勝っており、芝は十分にこなせるでしょう。シーザリオ以来の日米オークス制覇、狙っていきましょう。

◆牝馬4位:レヴァンティス

父:シュヴァルグラン 母:カヴェルナ(母父:キングカメハメハ)

シュヴァルグラン産駒なのでやや晩成傾向かと思いきや、3月には入厩済という仕上がりの早さが魅力です。なにより父方のハルーワソング牝系と母方のエアグルーヴ牝系という日本を代表するふたつの牝系のマリアージュがあまりにも美しい……。これ、走っているのはもはや馬ではなくロマンではないか?(違うよ)

◆牝馬5位:ムーンファイヤー

父:ドゥラメンテ 母:グラディーヴァ(母父:ハービンジャー)

エアグルーヴの2×3というクロスを持つロマンの塊。一方でドゥラメンテと相性の良いデインヒル系のハービンジャーを母父に持ち、近藤オーナーの所有するドゥラ×ハービンジャーはカリーニョやセレンディピティなどがおり勝ち上がり率も良好。また、管理する上村調教師は母グラディーヴァに技術調教師時代に関わった経験があり、赤本のコメントにも熱が篭っていました。血と人の縁が紡ぐドラマに期待したいところです。

◆牝馬6位:マリアイリダータ

父:ドゥラメンテ 母:マルケッサ(母父:オルフェーヴル)

血統を見ればおわかりの通り、2022年のホープフルSで私の脳を丸焦げにしてくれたドゥラエレーデの全妹にあたります。ドゥラエレーデはスリーエイチレーシングの所有、半姉バロネッサはキャロットでの募集でしたが、本馬はサンデーレーシングで募集されているところになにか本気度めいたものを感じます。デビューは遅めになりそうですが、兄同様に年末の2歳G1を沸かせてくれることに期待してやみません。

◆縁故枠:ヤノマスティーロ

父:ロードカナロア 母スペシャルグルーヴ(母父:スペシャルウィーク)

過去にPOG指名した馬の弟妹を指名する枠ですが、今回は一昨年指名したピュアグルーヴの弟である本馬となりました。ここにきて初めての藤田社長枠。「どうも奥手っぽい血統」というのが厩舎側のコメントなのですが、エアグルーヴ牝系のカナロア産駒にはレッドモンレーヴがおり、ポテンシャルは間違いない血統。加えて半兄は私の大好きなジュンライトボルトと来たら、指名しない手はありません。実質応援枠みたいなところ。

◆ラストワン枠:タイトル

父:ルーラーシップ 母:ブリッツフィナーレ(母父:ディープインパクト)

ここまでの指名馬をご覧になった皆様は、お気づきではないでしょうか。
特定の枠以外は指名馬にエアグルーヴ縛りを設けている中で、なぜか今年はルーラーシップ産駒が一頭もいないということに。
これには2つ理由があります。まず冒頭で述べたように、今年が最終世代となるドゥラメンテ産駒を多く指名したかったこと。
そしてもう一つは、来年キセキ産駒がデビューするということです。
したがって、今回のPOG指名の最後ははドゥラメンテ産駒の終わりと、来年やってくるキセキ産駒のはじまりを繋ぐようなものにしたかったのです。
それに相応しい馬は、2022年に数千頭も誕生したサラブレッドの中でたった一頭しかいませんでした。
父ルーラーシップ、母ブリッツフィナーレ。あの偉大なるキセキと全く同じ血統、そして同じ牧場で生まれた本馬をおいて、その役割を果たすものはいません。全兄キセキや全姉ビッグリボンのように、息の長い活躍で時代の目撃者となってくれることを、心より願っています。

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