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偏食は、治さないといけないもの!?

3人の子どもたちのお母さんです。

極度の偏食・学習障害・不登校・・・
色んな壁にぶつかり、葛藤を乗り越えていく真っ最中ですが

子どもたちのおかげで
新しい視点を知りながら、私自身とっても生きやすくなりました。

こんな視点もあるんだ!っていうきっかけや頑張っている子どもたちのホッと力が抜けるきっかけにしてもらえると嬉しいなと思い、発信をしています◡̈✧*。



偏食は治さないといけないものなのか?


娘の偏食が目に見えてわかるようになったのは、1歳頃。
当時は、1人目だったし、
前職は管理栄養士だったし
妊娠してからは、『ママが栄養士さんだから、よかったね』と言われることも多かったし、人一倍“食育“とか“栄養バランスよく!“とか意識してたんですよ…

張り切って半日かけて作ったが、ほぼ食べなかった1歳のバースデープレート。

当時の娘は、びっくりするくらい食べない。
アンパンマンジュースと白い物以外口にしない。

(当時と書いたけど、現在も食べれない食材を数えるよりも、食べれる食材の数を数えた方が早いです)


・ちいさく刻む
・温度変える
・柔らかさを調整する
・形を可愛くしてみる
・作るときイライラしない
・大人が美味しそうに食べる
・食器を可愛くしてみる
・思いっきりお腹が空くまで遊ぶ etc…

育児書や大学時代の教科書を引っ張り出して読みあさり、
当時思いつくことは、全部試してみたけど、食べない!
どんなに頑張っても、食べない日々にイライラが募る日々。

『そんなイライラして作るから、それが伝わるから食べないんだよ?!』なんて母から言われた日には、物を投げつけたくなるほど発狂してたよ。

何度、鍋を流しに投げつけたことか・・・



どこに相談しても、『偏食は治さないといけない』という前提で治すためのアドバイスばかりをもらった。

その度に、私の気持ちは追い詰められていって、
本気で誰もこの大変さはわかってくれない。


今なら、みんな優しさから伝えてくれてたってわかるけど、
当時は、本気で “みんな敵だ!“ って思って生きてた。


食べ物が喉を通らなくなった娘


『偏食を治さなきゃ!』って頑張れば頑張るほど、
私はイライラが増していく。

娘は、口を必死に手で押さえて必死に私から逃げ回る食事の時間。

今思うと『食事が楽しい』なんて無縁の時間だった。

食事の時間は闘いだった。


食べないことは不安だけど、少し諦めモードの方が私と娘が穏やかに暮らせていたから
過去に相談した人たちから『あれからどう?』って聞かれても


食べないっていうと、当時は善意のアドバイスさえも責められてる気がしてつらかったから、『大丈夫です』って言ってた。

それが、3歳の入園を目前に『入園するまでに、偏食を治さなきゃ!』
スイッチがはいり、再び鬼ママと化した私は偏食と娘と戦いはじめた。


すると、娘が突然今まで、食べれていたものも全く食べれなくなってしまったのだ。


『ママ、ごっくんできない』っていつまでも口の中でごはんを噛んでいる娘の悲しそうな顔を今でも鮮明に覚えてる。


そもそも、どうして偏食を治したいのか?


『どうして偏食を治さないといけないって思ってるのか?
そもそも絶対に治さなきゃいけないものなんだろうか?』

そう自分に問うことができたのは、
娘が1週間近く食べ物を食べれなくなって、入院しなきゃ!ってなるギリギリのところだった。


偏食を治したいのは、

元気(健康)でいてほしいから。
幸せに生きて欲しいから。
給食をみんなと楽しく過ごして欲しいから。

じゃあ、今こんな嫌がる娘に無理矢理食べさせて、偏食を治そうとしているけど

娘は、今、幸せなのか?

全然、幸せそうじゃない!
入院ギリギリになって健康じゃない!
全然笑っていない!

私は、娘に元気で幸せに生きてほしい。
と願い偏食を治そうと必死だったけど、逆に娘を追い詰めてしまっていたんだ。

3年経ってやっとそれに気づくことができたんだ・・・。

偏食に寄り添って生きると決めてから6年。


『偏食は治さないといけないもの』
管理栄養士としての経験や知識もあったので、人一倍この想いが強かったんだと思う。

でも、強引にでも栄養がとれたらそれでいいのか?

私は栄養素よりも大切にするべきことがあると今は思ってる。


この出来事は、私の人生において
本当に大切にするべきことを見極めていくことの大切さを教えてくれました。

もちろん、食べてくれたら安心できる。
こんな不安になったり、こんなに悩まなくてよかったかもしれない。


でも、私は、この経験から『感じること』はその子にしかできないことで、感じていることそのものが個性だと教えてもらった。


何より娘の『食べたくない』って感じてる気持ち。
知識が邪魔して、つい正しさをふりかざして、感じてることを否定してしまうこともまだまだあるけど、

子どもが感じている想い(個性)をまずは、受け止めて寄り添ってあげることをなるべく大切にしたい。

管理栄養士と名乗っていた頃は、決して言えなかったけれど
今は、1人のお母さんとして

『無理に焦って偏食は治さないでもいいと思う。
偏食はその子の個性の一つであって、受け入れて寄り添ってあげるもの』

その上で、その子が健康に幸せにいるための、その子に合った方法を見つけてあげたい。

子どもの気持ちに寄り添うには、
みんなと違う選択をする怖さや本当にこの子は大丈夫なのか?って押し寄せてくる不安や学校に配慮してもらうためのやりとりなどいろんなものを引き受ける必要はあるけれど、


3歳から偏食に寄り添い始めて6年たった今。


食べるものは、本人の選択に任せていますが、
『美味しい』って誰よりも、自分の食べれるものを幸せそうに食べる姿が見られるようになりました。

周りのみんなが食べている場所でも、自分で『私は食べないという選択』をして、食べるではなく、香りの違いを比べてみるなど、娘なりに食の場に参加しています。


そして、一番心配していた健康面も年に一度栄養の検査を病院で受けていますが、大きな問題もなく元気に過ごしています。

子どもの選択を尊重するのは、いつも怖いです。
そして、その選択を信じてあげることは、子供を大切に思う親だからこそ、簡単なことではないかもしれません。

私自身、本当にこれでいいのかな?って思うことはまだまだいっぱいあります…

こうして葛藤を抱え、悩みながらの日々だからこそ、
同じような経験をされていらっしゃる方と繋がって『わかるよ!』って共感できたり、情報交換したり、また頑張ろう!って思えたら嬉しいです。