白い冬

君の吐く息がフワフワと編み込まれて
白いマフラーになる
街はキラキラ瞳に映る
甘すぎる口の中を溶かしあった
指先は凍えるほどに熱を帯び
明日も聞こえて欲しい寝息は
とうの昔に消えていた
寂しさの季節に
愛おしくなった気持ちは
大切の影に埋もれたままで
ゴミみたいな雪も
砂糖みたいだねって
そんな一言で良かったのに
ワンルームの冷えたフローリング
灯る深夜の明かり
忘れたくない気持ちも
忘れるために生きていく
赤く染めた頬は偽物
塗装の嘘も剥がれかけた頃に
時計の針はうるさく鳴り響く

朝起きても何も無くても、あなたの傍にいられるだけで すら言えなくなった
昨日と同じ服を着る

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