形にとらわれない
前回は無常観美学についてお話ししました、
どうも無常観マスターです(ダサすぎる)(ひどい)
こんなどえらく寒いことを言うとりますが、
25歳 女です。
物体と現象、どちらを描きたい?
コップを通した光の変化を描きたい私が、ひとまず描いてみたエスキースがこちらです↓
これ描いて一言目「なんか絶対に違う……!!」
途中まではいい感じだったのに、なんで…?
もうガッッッカリ。
しょぼくれていると先生が「そのものの形を描いてしまうと"なんか違う"てなる時あるよね〜」
いろいろお話しする中で気づいたのが
・私が描きたいのはコップという物体ではない
・コップを通して見える光を描きたい
・私が見ている光とは、コップを通して現れる反射や屈折といった現象
の3点。
現象を描きたい。
なんだか絵描きみたいなこと言ってて恥ずかしいけど、何かが腑に落ちた瞬間でした。
陰翳礼讃
形を描きださない。曖昧なままでいい。
そんなことを考えてふとおもいだしたのが、谷崎潤一郎の陰翳礼讃でした。
———日本の漆器の美しさはぼんやりした薄明りの中に置いてこそ、初めて発揮される
谷崎氏は陰翳(光の当たらない部分)と共存、調和する日本の美について語っています。
彼の意図するところとは多少異なりますが、全てをさらけ出さず曖昧なままにしておく事は美しいと思います。
これがコップだとわかるのは描いた本人だけで良い。
見た人には、私が美しいと感じたものだけ伝われば良い。
そんなわがままだけで描いてみると↓
「コレやーーーーーッッッッッッ」
となった気持ちいいエスキースでした。笑
対面授業だからこその楽しさとか学びとか。
また忘れないうちにまとめに来ますね。
つづく
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