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心のたそがれ時

時々、訪れる心のたそがれ時みたいなやつ。

たとえば、平日の昼間に堂々と喫茶店でコーヒーを飲んでいる時とかに、唐突に「私の仕事ってなんなんだ?」と思う。

会社員時代、仕事は誰かが与えてくれた、

コピー100本。CM案10本。クライアントとの飲み会、備品のおつかい、撮影立会い。打ち合わせ。メール。出張。

ひとつこなせば次の仕事が待ち構えていて、「仕事」は「仕事」なのだと思っていた。疑問なんて持たない。言われたことを終わらせることが私の仕事だった。

だけど今は違う。明確に〆切の無い文章を書いている時。「これは仕事なのか?」と思う。正確には「これは仕事と定義してよいのだろうか」。「これは誰かに求められていることなのか?」とも。

仕事を作るのは、仕事をただこなすよりも何倍も難しい。楽しみはあるけれど同時に不安だ。

さっき、懐かしい人に偶然出会った。その人と話していたらするりと本音が出た。

「3年後の世界に自分の居場所がない気がして、今、居場所を作ろうともがいてるんです、たぶん」

もがいている割に、その後家に帰って急激に眠くなってぐうぐうお昼寝したりして、悲観的なのか、ただののんきなのか、よくわからない私だけれど、きっと不安なのはみんな一緒だから、まあ、焦ってもしょうがないし。わざわざ焦らなくても、いつも焦ってるし。

今日はこの後、人生の先輩に会いに行く。


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2日に1回エッセイを届けます。たまに3日に1回とかになります。人間だもの。

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