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市場が好調なときこそ、悪いことが起きると考えよう。

あなたはどこまで最悪を考えられますか?

みなさんこんばんは。

株式市場は年初来、上昇を続けています。多くの投資信託の基準価格(オルカン、日経平均、S&P500、ナスダックなど)は右肩上がりに上昇して、みなさん「ちょっといい気分♬」だと思います。

そんないい気分に水を刺すわけではありませんが、こういうときこそ

「悪くなったとき(株価が下がるとき)のシナリオ」

を考えておきましょう。なぜかというと、実際に悪くなったときには、「もう株価も見たくない!」と思考停止な考えをもつようになり、いきおい全株(または全投資信託)を売却してしまうという最悪なことをしてしまうからです。

事前にこころの準備をしておくというのはほんとうに大事で、まさに「投資はメンタルが9割」のこのシリーズのめざすところです。

ではどういう感じで「悪くなるシナリオ」があるのでしょうか?。具体的には2つのシナリオがあります。

まず1つ目は、単純に「上がったので売る」というシナリオ。これは簡単です。人間の心理は単純ですから、株価が上がれば含み益がでていますから、じゃあ売ろうとなるわけです。いわゆる

「もらえるものはもらっておこう」

という単純な心理です。市場は長期投資の人ばかりではありません。デイトレードの人や、スイング(一週間から一ヶ月)の人もいます。

その人達にすれば、利益が出れば「ラッキー!」ですから、どんどん売って利益を確定してきます。すると買いの圧力よりも売りの圧力のほうが上回るので、株価(基準価格)はさがります。

ただこの場合の下げは大したことはないです。デイトレードやスイングの方々もまた戻ってきますし、株価(基準価格)の戻りも速いです。

問題は2つ目です。

2つ目は何かと言いますと、「アメリカの金利が下がる」というシナリオです。2023年、アメリカはインフレを抑えるために利上げを何度も繰り返しました。FRB(米連邦準備制度理事会。日本の日銀みたいな機関)のパウエル議長が

「とにかくインフレを絶対に根絶やしにするんだ!」

との号令のもと、0.75%の利上げも複数回やるなど、徹底的に利上げをしました。

そのかいあってか、アメリカのインフレはようやく収まってきました。そして今年は反対にパウエル議長は「利下げ」に踏み切るだろうと見られています。経済界隈では、利下げは早ければ3月だ、遅くても5月だと喧々諤々の議論になっています。

時期はわかりませんが、遅かれ早かれ2024年のアメリカは金利を引き下げる方向に動くことは間違いありません。そしてアメリカが利下げに踏み切るということは、日米の金利差が縮まることを意味しますから、2023年の円安モードから、2024年は「円高モード」になるということになります。

そして円高ということは、多くの投資信託は「為替ヘッジ(為替変動による損益を抑える仕組みのこと。円高で基準価額下落、円安で基準価額上昇を回避)」をしませんから、円高になれば基準価格は下がります(これは含み益が減ることを意味します)。

もちろん利下げということになれば、株式投資に拍車がかかりますからドル建てベースの基準価格は上がります。しかし、円高ですからその分は相殺されて、昨年のような円安による基準価格上昇は見込めないことになります。

そしてここからが要注意ですが、一旦は急激な円高(たとえば1ドル120円程度)になる可能性も否定できず、そうなると皆さんがお持ちの投資信託の基準価格は大きく下落する可能性があります。このときに皆さんが

我慢できるかどうか。

投資1年目の方の試練が遠からずやってきそうです。自分の持っている投資信託(オルカンやS&P500)の基準価格が買ったときの価格を、たとえば10%以上割り込んだときに、心おだやかに過ごすことができるかどうか。もっと言えばその時に、

粛々と投資信託の積み立てをすることができるか?。

2024年もいろんなことが起きると思いますが、それを淡々と乗り越えて積み立てを続けた人が10年後に大きな利益をつかみます。これだけは間違いないです。そしてそのためにはいつも

「最悪のことを考える」

というのが、とても大事な考えかただと私は思っています。ぜひ一度、今の自分にとって最悪のことってなんだろう?と考えてみてくださいね。そうすることで覚悟も決まり、「何でも来い!」と思えるようになりますから。ではまた。


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