日本滞在、最後の夜にひろゆき氏が見せた意外すぎる一面。
サッカー選手の本田圭佑さんが発起人となって設立された社会人サッカークラブ「Edo All United(旧ONE TOKYO)」は、オンラインサロンの会員によってすべての意思決定がなされるというユニークなクラブなのですが、私はチーム創立から2年間にわたってゼネラルマネージャー(GM)を務めていました。
この日は本田さん、さらにはチームを裏方として支えてくれているひろゆきさんのお二人が一時帰国中ということで、クラブを支える中心メンバーで飲もうということに。こうして、なぜか私の自宅に本田圭佑とひろゆきが同時にやってくるという、にわかには信じられない事態が起こりました。
いきなり、ひろゆき氏が1時間40分も遅刻するという事態があったものの、あまりに想定内すぎて誰も驚かなかったり、本田さんが持参してくれたイタリアのスパークリングワインがめちゃくちゃ美味しくて唸らされたり、私とひろゆき氏の対談をベランダで撮影しようとなったら、「俺が撮る!」となぜか“世界の本田圭佑”が撮影とADを担当してくれたりと、想像していた以上にカオスな時間になったのですが、まあそうこうしているうちに夜が更けていきました。
明日もトレーニングマッチがあるということで、強化部も兼任してくれている選手が先に帰ったり、毎朝5時起きだという本田さんが先に帰ったりと、少しずつ人数が減っていきました。私も翌日はNHKで2本撮りの収録があったので、あまり遅くまでは……と思っていたのですが、ひとりだけなかなか帰ろうとしない輩がおりました。
ええ、この男です。
一人帰り、二人帰り、深夜1時を回って、あと数人しか残っていないという状況になったので、私も明日のことが気になり出し、「そろそろお開きにしよう」モードを全身から放ってみたのですが、ビールですっかりご機嫌になったこの御仁には、まるで伝わっている気がしません。それとも、伝わっているけれども、あえてスルーしているのでしょうか。「はい」か「いいえ」で答えてほしいところです。いや、どっちでもいいから、とっとと帰ってほしいところです。ところがひろゆき氏、帰るどころか、わが家からYouTubeの生配信を始める始末です。
ひろゆきチャンネルでの配信が終わり、なぜか45歳のおじさん同士が深夜にイチャイチャする動画が全世界に公開されるという大惨事も起こり、さすがにこれで解散になるだろうと思いきや、それでも帰る気配がありません。いちばんの常識人だと思っていたCEOの湯浅竜氏までが、「もう一本開けよう」とか言い出しています。ねえ、君たちバカなの? もう深夜2時を超えてるのよ?
というわけで、うちのワインセラーが漁られ、また新たなボトルの栓が抜かれました。ポンッ。小気味のいい音でしたが、間違いなくここから一時間以上は宴が続くことを告げる悪魔の響きでもありました。
そこで、ひろゆき氏がとんでもないことを言い出します。
「乙武さんのチャンネルでも生配信やりましょう」
この言葉を聞いて、私は地獄絵図が繰り広げられる嫌な予感しかしなかったのですが、じつはこれにはひろゆき氏の深い意図が隠されていることに、まだこのときの私は気づいていなかったのでした。
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