J1第3節ガンバ大阪対名古屋グランパス マッチレポート
「3失点をしてしまっていると、なかなか勝ち切るのは難しい」と、宮本監督がと試合を振り返ったように今のガンバには悪癖がついている。
この日も試合立ち上がり1分で右サイドを和泉、米本の崩しから吉田 豊に突破され、古巣対戦となった赤崎に合わせられ先制点を許しまう苦しい展開に。
すぐさま、今シーズン好調のアデミウソンを中心に徐々にリズムを取り戻し反撃に出る。
すると、37分に小野瀬のクロスが名古屋中谷のオウンゴールを誘発。同点に追いつく。
小野瀬の動き出しとファン・ウィジョのポジション取りが素晴らしく、攻撃の連動が上手く重なった良い場面だった。
だが、今シーズンすぐに失点してしまうのがガンバ。
得点直後の38分にFKからシミッチに頭で合わせられてしまい再び1点を追いかける展開に。
後半、PKを獲得したアデミウソンが決めて再度同点に追いついたが、勝ち切りを狙うため逆にスペースが生まれたところを名古屋に使われてピンチになっていた。
87分、途中交代で投入されていた相馬に右サイドを突破され、クロスを許し、そのボールが藤春の足に当たってオウンゴール。名古屋に勝ち越しを許してしまう。
失点シーンは不運だったが、名古屋の方が試合全体を通して押しており、得点が入ってもおかしくないシーンが続いていた。
勝利の要因はいくつかに分けられる。
1番の要因は中盤のフィルターとして機能していた米本の存在だ。相手の攻撃の芽を摘み取り、攻守に奔走。走行距離は12.2㎞を記録し、全選手の中で1位に輝き、個人的にMVP選手だといっても良い活躍だった。
さらに、「なんとかしてくれっていうようなパスが多かった」(今野)と試合を振り返ったように名古屋のプレッシングが機能し、ロングボールを蹴らされてしまう場面が何度か見られた。
さらに采配面でも今日は当たらなかった。名古屋は79分に相馬を投入した後サイドが活性化。攻撃の圧力がさらに増していた。
対峙することになった米倉が相馬に突破されたところから失点してしまった格好だ。
このシーンは米倉と三浦2人が止めに行ったが、名古屋のシャビエルからのスルーパスの精度と相馬のランニングによって崩され、突破を許した。
どちらがマークにつくのかがはっきりせず、カバーに来た三浦もカバーする必要があったのか。守備の課題が残るシーンとなってしまった。
交代選手の質と勝負所で決めきる選手層、
そして、守備の統一感。
最終スコアは2-3だが、相手の方が1枚上だった。