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この絵はこの物語から生まれました ──物語の世界をアートに [第87回]


「みずうみ」 礒部晴樹・画


今回は、「みずうみ」シュトルム です。
ドイツの短編小説で、高校生のころ読みました。
たぶん、私にとって最初の外国文学だったと思います。
古風な淡い初恋物語で、老年になった主人公ラインハルトが、遠い昔、幼き頃を回想する場面から始まります。
村の子供たちが、皆で森へイチゴ摘みに行きますが、ラインハルトも少女エリーザベトと二人でイチゴをさがします。
自然描写が美しく描かれています。
その後成長したラインハルトは、勉学のため故郷をはなれますが、母からのたよりで、エリーザベトの結婚を知らされます。
のちに湖畔の邸宅に住むエリーザベト夫婦を訪問して、歳月の流れをしみじみと感じ、湖を後にします。
これが、ごく大まかなあらすじです。
幼き日、イチゴ摘みのあと、ボートに乗る場面はありませんが、タイトルの「みずうみ」にちなんで、舟とイチゴ摘みの籠をいれた絵にしてみました。
また、表現上、イチゴはリンゴのように大きく描いてあります。

 

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