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タイムラインはインターネットというドブ川の水面だ。水質階級はⅣ。アメリカザリガニの死骸と全く同じ臭いを脇に携えたオタク達がブヒつきながら無料ポルノを貪っている。
そんなゲボ色の水面を覗き込めば、ニチャついた自分の顔が映り込み、ああ、タイムラインとは水面ではなく鏡だったんだと、残酷な気づきを経て、その果ての鬱勃起である。
鏡の中の気持ちの悪い陰キャメガネ達は皆揃いも揃って感傷に浸ることでしか性的快感を得ることの出来ないクソマゾであった。何事も努力せず、何一つの勝ち星をあげてこなかったオタクのインベントリーには敗北経験以外の何も入っていないので仕方の無いことである。
鬱勃起とは、オタクの必死のルサンチマンで、防衛機構なのだ。
そんな死にかけの川魚の様な気持ちの悪い抵抗も虚しく、来る日も来る日も陰茎を撫でている間に年月は過ぎる。キモオタキモオタボッキッキ、一勃起、二勃起、三勃起…と辿る間に、ふと振り向けばその背後に驚くほどの時を重ねている。中学の頃の同級生はもうすぐ結婚するらしいと風の便りに聞き及んだ。きっと、そこには、二度と埋まることのない隔たりが、冷たく聳えている。
なんだ、やはりタイムラインは水面であった。僕はドブ臭い川魚で、この水面の下側から、ただ羨む様に世界を眺めている。
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