ビルボードライブ2015 EAST&WEST 甲斐よしひろ
「今夜のテーマは"フォーク"です」
2013年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞した『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』を最近になって観たらしい。
その中に出てくる
”古くて新しければフォークソングだ”
にインスパイアされて今回のテーマは決まったそうだ。
アコースティックギター、バイオリン、ウッドベース、本人のアコースティックギター、sometime ブルースハープ。90年代後半、日清パワーステーションを中心に開催されていた「ROCKUMENT」を彷彿させる構成だった。
「マリーへの伝言」「陽の訪れのように」「噂」そしてなにより「円舞曲-ワルツ」。
懐かしい曲が並ぶ。「ROCKSⅡ」に収録されていた「吟遊詩人の唄」ももちろん演奏された。ついでに書けば憂歌団の「10$の恋」もカバーしていた。
ただ、フォーク調の曲を並べただけではない。
「漂泊者(アウトロー)」「冷血(コールドブラッド)」「風の中の火のように」そしてエンディングは「破れたハートを売り物に」だ。
新曲はない。曲目だけ聞けば懐かしいと思うだけの曲ばかりだ。しかし、アレンジは変えている。バンドでやるときと楽器がこれだけ違えば当然のことだが、昔の唄のような気がしない、いまの時代のテーストにあった仕上がりになっていた。
まさに
”古くて新しければフォークソングだ”
そんなステージだった。
甲斐よしひろが、ビルボードで初めてライブをやったのは、2013年11月。押尾コータローさんとの「MEETS AGAIN」ツアーの時。
アルコールを口にしながら、リラックスしてライブを楽しめるこの会場は、甲斐さんもお気に入りになったらしい。キャパはけっして大きくないけど、だからこそ、ROCKUMENTのように、実験的エンターテイメントがやれる場所だ。
きっと近いうちにまたやるだろう。そう予感させてくれた。
(大阪で、「またビルボードでやるよ」と言ったらしい。)
*全文、無料で読めますが、投げ銭方式を一度試してみることにしました。
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