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新作『裸眼思考』 9/19発売です!

前作『独学の地図』に続いて、約1年半ぶりの新作『裸眼思考』が、かんき出版から9月19日に発売となります。

「裸眼思考」とは、今をありのままに見つめることを指します。

その対比としてあるのが、「レンズ思考」と呼ばれるものです。

レンズ思考とは、私たちが持つ「目的」と「知識」を駆使して、知識をベースに目的に対して最短距離の行動を考えていくものです。

私たちは、左目には、目的をベースにしながら「未来への合理性」を見通してくれるレンズを、そして右目には、知識をベースにしながら、「過去からの合理性」を把握するレンズをかけています。
このレンズの力によって、私たちは複雑な日常に対して余計なことを考えることもなく、シンプルに生きることができます。

だからこそ、ビジネスパーソンになった時、私たちはこのレンズをより良いものにするようにトレーニングを受けます。
「目的から今必要なことを逆算で考えて行動しろ!」
「過去の事象のパターンを踏まえて、仮説を立てて行動しろ!」
このようなトレーニングを受けた人は多いはずです。
これこそが、レンズ思考です。

そして、この「レンズ思考」が強力になればなるほど、未来と過去を繋げてより合理的で効率的に動けるようになってきます。

しかし、そこには副作用があります。
それは、レンズの度が強くなるほど、「今」ということをストレートに見ることができなくなるということです。

目的に関係なさそうな出来事。
もしくは知識に反するような状況。

こんなことに対して、私たちは「関係ない」「意味ない」と思って切り捨ててしまいます。

しかし、本当に意味がないのでしょうか?
むしろ、遠くばかり見つめていて、足元にある本当に大切なものを見逃しているのではないでしょうか?

もちろん、レンズをかけて効率的に動いていくことも必要です。
しかし、それと同時に、私たちは両目にかかったレンズの外し方も理解しなくてはなりません。
目的からも知識からも解放された「裸眼」になって、今目の前にある風景をそのまま見つめることが必要なのです。

ここ数年の間で、浦幌やホースローグなど、自然との触れ合いを通じて体感してきたこと、もしくは人文学との触れ合いを通じて学んできたことを組み合わせながら、「今を見つめる力」についてお届けできればと思っています。

ご関心ある方、ぜひ手に取っていただければ幸いです。

またイラストも描きました!

荒木博行

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