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感染

コロナ保険に入っていた時にはかからずなぜか今ごろになってコロナに感染した、タイミングの悪さもさることながら今年に入ってから良いことがない、足の指を強打して恐らくヒビが入っているし、生活や趣味の諸々でお金が線香花火のように強く儚く散った、そして感染である。
年が明けた瞬間に近所の神社に行き「お金持ちになれますように」と願ったことが神様の癪に触ったのだろうか江戸アケミは「セコク生きてちょーだい」と歌っている、自分の力で稼がず他力本願に身を任せても良いじゃないか、真面目な人間が損をするというのに真面目にならなければ願いすら聞いてくれない、ジーザス!

思えばコロナという悪夢の中に私たちはいつからいるのだろうか、夢、命、愉楽、時間、何もかも奪っていった、数々の対立や利権、人間の醜いところを凝縮したような4年間。
特に最初の2年はどん底で外にも出れずもちろんライブも行けずイベントは悪という風潮のもと誰もが表現と向き合っていた、新しいものを生み出していくバイタリティ溢れる人もいれば立ち止まって正しさを考え直す誠実な人、自ら命を絶ってしまう人もいた。
混沌が吹き荒れる世情のなか自分はと言えば酒瓶を持って近所の友人宅へ入り浸り、しばらく女の子と遊べんなーぐらいのことしか考えていなかった、呑気なもんだ。
主なアクティビティであるライブや美術館および東京にもしばらく行っていなかった、ほんの少し前のことなのに何をしていたのかも思いだせないほど空洞の日々。
コロナになってこの長い悪夢がやっと終わった気がする。


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