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いつまでも17歳のような

ここ半年分の、全然ひとに会えなかったこととかどこか元気になりきれてなかったこととか、そういうのがぜんぶ帳消しなったんじゃないかという日だった。最高の日になりそうなときに最高なプランを企てるのが最高にすきで、今日はそれをげらげら笑いながらミッションコンプリートした。帰ってきてからも細胞がわいわいしてる気がする。

彼女は昔の仕事仲間で、いまは遠くはなれた場所にある彼女のだいすきな環境で働いている。ともだちの結婚式でこちらに滞在する数日のうち1日をまるっとぜんぶわたしにくれた。
ふたりでよく行ったカフェで食べるいつもの味。彼女を初めて連れて行くだいすきな古道具屋さんまでの、約1時間の道すがら話すあんなことこんなこと。古道具屋さんは見事に彼女の心を射止めて、2階で最近始まった喫茶室でおいしいコーヒーを飲みながらとまらないおはなし。今日の思い出にふたりで箸置きを買うことにする。犬とオコジョの箸置きがあって、6匹いるオコジョを並べて持ち帰るオコジョをきめる。彼女は犬の箸置きも買うことにして、気づけば3時間も経ってから古道具屋さんを出た。夜はだいすきなカレーを食べにいって、おいしさの多幸感に包まれてお店を出てもまだ7時すぎ。彼女に連れられていったカフェで珈琲焼酎をロックでちびちび飲みながら「最初から最後までだれることなく最高だけどどうしよう??こんなことある??夢みたい!!」とけらけら笑う。

彼女の前ではほんとうに沢山笑ってしまうのだけど、それは彼女の笑いのセンス云々ではなくって、お互い全力でふざけられるからだとおもう。わたしは彼女と出会ってから、自分がふざけたやりとりをこんなに反射的にし続けられることに気づいた。今日はこの半年間影を潜めていたそういう自分が久々に顔をだして、なんだかすっごく気持ちがよかった。
「××ちゃんの前ではいつも手放しにふざけてくだらない話ばっかりして、このわたしも素のわたしなのにね、このわたしは××ちゃんの前でしか登場しないんだよね。なんかわたしのしらない楽しいわたしをひっぱりだしてくれてるっていうか、出会えてなかったらたぶんこんなわたしがいること自体、わたしもしらなかったんだよね、それって、」
そこまで一気に話して彼女と声が重なる。
「すごくない?!?!」
わたしの話に目を見開いて本気で驚く彼女の顔とその清々しいリアクションがおかしくておかしくて、笑いすぎて泣けてしまった。おいしい珈琲を飲みながらふたりで笑って泣いた。古道具屋のお姉さんには何度も「仲良いんですね」とにっこりいわれて「そうなんですー!」とにっこり答えた。ともだちっていいなあって、なんだか心から思えてしまうよ。いつもありがとう。またね。

#日記

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