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妊娠中の振り返り

妊娠検査薬で陽性が出た日、朝起きた瞬間から「今日は何かおかしい」と思った。
急いで検査薬を買いに行き、検査をするとあっという間に2本線。
ずっとずっと見たかった2本線。
なんとも言い表せない感情がぶわ〜っと湧きあがってきた。
「ありがとう、よろしくね。」とお腹をさすりながら言った。
今まで何箱も購入した検査薬。
真っ白な検査薬を虚しい気持ちでゴミ箱に捨てていたあのときのわたしに言ってあげたい。
「大丈夫だよ、のちに天使が来てくれるよ。」

そしてじわじわとやってきたつわり。
食べづわり、吐きづわり、匂いづわり…いろんなつわりがあるが、わたしはどちらかと言えば食べづわりだった。
何か食べていないとなんとなく気持ち悪い。
仕事中はなぜかパイの実がお供だった。
職場での昼食は冷えたしそわかめおにぎり。
毎日コンビニでパイの実としそわかめおにぎりを買って職場に向かっていた。
食べさえすれば何とか仕事はすることができた。

最もしんどかったのがお風呂。
お風呂の何がしんどかったのかは未だによくわからないが、入浴後はとてつもなく具合が悪かった。
髪を乾かすこともできず、気持ち悪さがおさまるまでぼーっとしておくことしかできなかった。

そしてわたしの場合、職場より家にいるほうが具合が悪かった。
仕事はできるのに家に帰ってから家事ができない、捗らない…それがすごくもどかしかった。
土日は終日具合が悪い日が多く、夫と出かける予定を立てても動け出せないこともしばしば…
夫に申し訳なかった。
調べてみると、わたしのように仕事をしているほうがマシだったという妊婦さんは多いらしい。

そんなこんなで、なんとなく具合が悪い日を過ごし、いつのまにかつわりはおさまっていた。
つわりが落ち着いた頃に食べた豚骨ラーメン、本当に美味しかったなあ。
つわりを乗り越えたご褒美(夫はつわり中家事を頑張ってくれたご褒美)で焼肉も食べに行った。これまた美味しかったなあ。

妊娠後期は肋骨の痛みに耐えていた。
我が子は蹴る力がとんでもなく強く、毎日毎日肋骨を蹴り上げられていた。(実際息子は今も蹴る力がすごく強い)
これ絶対折れてる…と思っていたが、産んだら治ったので折れてはなかったようだ。

妊娠中はコロナ禍真っ只中。
思い描いていたマタニティライフではなかったが、振り返ってみるとすごく愛おしくて幸せな十月十日だった。
お腹の子を守るために我慢したこともたくさんあったが、その我慢を我慢とも思わないくらい幸せな日々だった。

あんなに幸せな日々を与えてくれた息子。
本当にありがとう。

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