認知症の介護に役に立つ回想法の効果

回想法とはアメリカの精神外科、ロバート・バトラー氏が提唱した、心理療法の一つです。
回想とは昔経験したことを思いめぐらすことであり、そして回想法は認知症の方にエピソードや思いを語ってもらって認知症に良い効果をもたらそうというものなのです。
実は、ただ昔のことを思い出すだけで脳に刺激を与えることがわかっており、回想法は介護の現場でも積極的に活用されています。
なかでも、回想法はグループホームや認知症対応型通所介護などの介護施設で多く取り入れられています。
回想法には昔の写真や新聞、お手玉やおはじきなどのおもちゃ、当時のカレンダーといった道具がよく使われます。
また、施設の内装自体を昭和レトロな空間に改装し、そこにいるだけで懐かしい気持ちになれるようにしている施設もあるようです。

回想法の効果に、認知症の症状緩和や進行を抑制させるというものがあります。
認知症になると、昨日のことや1時間前のことなどの短期記憶は失われやすくなりますが、昔のことは良く覚えているとのことです。
この特性を利用し、回想法では写真や映像を見せ、昔のことを思い出してもらい、そして話してもらいます。
思い出すこと、話すことにより脳が活性化し、思考力を鍛えることができます。
回想法を継続して行うことで、徘徊、暴言などのBPSDの予防や緩和に役に立つのです。

他に、回想法を行う効果に、認知症の利用者さんとコミュニケーションを取ることができ、関係性を深めることができるというのがあります。
昔の出来事や頑張ったことを思い出しながら話すことは楽しいものですし、介護者も人生のためになるような興味深い話を聞けるかもしれません。
また、相手に話をしたり、楽しんで聞いたりすることでコミュニケーションが成立し、良好な関係を築くきっかけにすることもできます。
それだけでなく、認知症の方は話すことでストレスを発散でき、認知症の発生の予防やケアにも効果を発揮します。
認知症予防に関心のある方は、詳細サイトを読んで回想法について調べてみると良い情報が得られるかもしれません。

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