テレビの占いによると今日はとても運が無い日らしい。 せめて今日ぐらいはいい日だったら良かったのに。 ・・・・・・ 一日も終わり、帰路につく。 確かに今日は最悪な一日だった。 朝の準備をしているときには足の指をぶつけるし いつもどおりの時間に家を出たのに電車は逃す始末。 どうやら事故にあったらしい。 そのせいで遅刻してしまい会社の上司に朝から怒鳴られた。 電車のせいなのに。 それに最近お金がなくなって、売ろうと思っていた時計は 落としてひびが入るし、そこまで混んでないのに
ピーーーー・・・・・・・・・・・・・ザザッ・・・・・・ みなっ・・・さん・・・・きこっ・・聞こえます・・・・・か ガーーーーーーーッ ガガーーーーーーー・・・ ザーーーーーーーーーーー ・・・ ・・・ドンッ あっ、つながりましたね。 良かったです。定時連絡の時間です。 さてさて今日の地球では何が起こったんでしょうか。 順に見ていきましょう。 旧アメリカ大陸にて新種のネズミが発見されました。 どうやら先の大戦の影響で肥大化したうえ、2足歩行で歩いているようです。
「なぁ頼む。そろそろいいんじゃないか?」 「吐いて楽になってくれよ」 こいつは反応しない。 ずっとこの調子だ。 もう手のつけようがないからうちにこの役目が回ってきたらしい。 割の悪い仕事だ。せめてこいつが予想以上の働きをしてくれたらいいもんだが、そんなもん期待する方がばからしい。うちに与えられた仕事はこいつを吐かせて無事大事なもんを然るべきところに届ける。それだけ。 こんな業界だ。しっかりとした決まりがある。自分の領域以上のことはやっちゃいけねぇ。 こいつがこの後どうなるのか
月はいつも変わらずにそこにある。 どれだけ世界が変わってしまっても必ず。 あのときどうしてうんと答えられなかったのだろう。 あのときどうして素直に好きと言えなかったのだろう。 どうして嫌だと言ってしまったんだろう。 そうしなければもっと楽しい時間を過ごせたのに。 __________________________________ 「ねぇ」 「どうして郷愁って言葉には秋が入っているんだと思う?」 きみは静かに、抱えた自分の膝に頭をコテッとのせながら問いかけてき
『10月のコーヒーブレイク』 忙しいときのひとときの休憩でも。 一段落したときの休憩でも。 目を瞑ればそこには緩やかなまどろみの世界。 少しだけ旅に出ることをお許しください。 最高の気分で戻ってまいりますので どうかそっとしておいてください。 何卒妨げてくれませんよう。
23:45が素直なのは誰の目から見ても明白だ。 彼はまっすぐに生きている。 前に出過ぎず、かといって控えめ過ぎない。 距離感が非常に心地よい。 一緒にいて楽だ。そんな彼が一日のこの時間にいてくれて本当にありがたい。 しかし自分の限界を決めてかかっている感も否めない。 自分はここで終わり。後輩に道を譲っていると言えば聞こえがいいが、改善する気がないと言えばそれまでだ。 壮年期のような彼はなかなかどうして一日の終りにふさわしいではないか。 しかし12:34はダメだ。美しく