15分日記 2020.11.15(日)
0時に寝て、9時に起きました。鼻水は止まってくれたみたいです。起きがけは頭に異物感がありましたが、昼には消えていました。
日陰で過ごすには少々肌寒い気温ですが、天気がいいので、日中は陽当たりの良い寝室で作業していました。
突然ですが、形容詞(特に、日本語の文章内に唐突に現れる英語の形容詞)について、とりとめのない話をします。
形容詞って、何かの様子を的確に言い表しているようでいて、実は意味合いがはっきりしないことの方が多いように思います。まさにいま記した「はっきりしない」や「多い」は、その程度は本人の主観に大きく左右されますよね。ですが、言いたいことは、それとは少しだけ観点が違います。
例えば、あなたが小説を書いてどこかに発表したとして、その感想として「人間のプリミティブな欲求について言及した作品」という講評がついたとします。プリミティブは日本語ではなく英語ですが、日本語の文章でもたまーに見かけたりします。
僕は英語に限らず、聞き慣れない言葉を目にしたときは、一応調べるようにしています。例えば「プリミティブ」をスマホに入っていたスーパー大辞林で調べると、次のように出てきました。
【プリミティブ】
①自然のままで、文明化されていないさま。原始的。
②素朴なさま。幼稚なさま。
①と②は、根本的には同じような意味ですが、印象が異なるように思います。また、同じ②の中でも、「素朴」と「幼稚」だと、印象がまったく異なりますね。「素朴」には悪意はあまり感じられませんが、「幼稚」という言葉からは悪意がありありとにじみ出ているように感じます。
さきほどの「人間のプリミティブな欲求について言及した作品」という一文は、文脈的には①の意味合いで解釈するのが妥当だと思います。でも、なんとなく自分の作品に対して「幼稚」と言われた気もして、モヤモヤする人もいるかもしれません。
僕がそのように感じた場合、もちろん、その人と自分との関係性を考慮したりもするのですが、できるだけ言葉の中に潜んでいる感情を取り除くようにしています。「幼稚」という言葉は、人を見下す際にも使われる言葉なので、その意味合いは切り離して解釈しようと努めます。(この解釈が良いかどうかはさておき)
自分自身、複数の意味合いで解釈されそうな言葉は、誤解されないように別の言葉で言い換えたり、説明を補足するようにしていますが、このような日記だと当然、脳のフィルタはゆるめなので判断は甘めになります。文章ならまだ事前に読み返せばいいのですが、アドリブで話しているときなんかは、自分が思ってもいないことを口走ったりもするので、ボロが出たら「言い間違えた」では収拾がつかないこともあります。もしかしたら、自分的には充分に気をつけているつもりでも、第三者から見たら、思慮の浅い発言を頻発する人間だと思われているかもしれません。
ここまで書いて、ふと、某文学賞の某審査員が「ジェニュイン」という言葉を使って小説の講評をしていたのを思い出しました。genuineとは、「正真正銘の」「純粋な」といった意味の形容詞ですが、なぜ日本語で言わないのか、疑問で仕方ありませんでした。
日本語の文脈で見慣れない英単語が現れた時点で、途端に意味合いがボケてしまって、何が言いたいのか、僕はよくわからなくなります。むしろ胡散臭さを感じます。学生時代、自分を実際以上に賢く見せるために小難しい言葉を並べ立てた小論文を書いていた身としては、同類臭を感じざるをえないのです。
……と、気がつくと15分以上経っていました。日記というよりは、極めて愚痴に近い雑記になってしまいましたね。ここまで読まれた方がどれほどいらっしゃるかわかりませんが、気分を悪くされた方がいらっしゃいましたらすみません。でも、たまにはこういう話題もいいよね? なんて、考えたりなんかしています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?