ISW戦況まとめ4月5日

ロシア軍はキエフへの攻撃を断念し、ウクライナ東部・南部への侵攻を継続するため、再配置を続けている。 キーウ周辺からの撤退はほぼ完了し、撤退した戦闘部隊の一部をベラルーシからロシアに再展開しているとされる。 ウクライナ軍は、キーウとジトーミル州ではすでに完了しているが、チェルニヒフで州境の一部に対する支配を回復するために動いている。 ロシア軍もシュミー軸に沿ってロシア側に後退しているが、国境まで後退するのか、シュミー軸の一部の前方陣地を維持しようとするのかはまだ明らかでない。

ロシアはキエフの戦いから撤退した部隊をまだウクライナ東部の戦闘に投入していない。 イジュムから南東の スロビャンスク に向かっているロシアの増援は、Kharkiv-Sumy 地域にいた第 1 歩兵戦車軍部隊の部隊である。 キエフから撤退したロシア軍部隊は、しばらくは戦闘力を回復できないだろうし、ロシア側がすぐに戦闘に復帰させるつもりなのかも分からない。とはいえ、未確認のウクライナ軍情報機関の報告によれば、モスクワは、ブチャで戦争犯罪を犯したとされる第35統合軍第64機動小銃旅団を、ウクライナ軍との戦闘で同旅団の罪人と戦争犯罪の目撃者を殺害することを期待して、近くウクライナ東部の戦闘に投入する可能性があるという。

ベルゴロドは、キエフからの撤退後、本国への移動または東部での戦闘に参加するために再編成と装備を整えるロシア軍の主要な集積地として、引き続き浮上している。 チェルニヒフ州から撤退した中央軍管区の部隊はベルゴロドに向かったとされる。

マリウポリの戦いは続いており、ロシア軍は砲撃と航空戦により同市を攻撃し続けている。 マリウポリの情報環境が限られているため、地形支配の具体的な変化を評価することはできないが、ウクライナ軍は市内の一部で組織的な抵抗を続けているようである。

イジュムから南東に向かいスロビャンスクに向かうロシアの攻撃作戦は小規模なものが続き、進展は限定的であった。 ロシアはこの軸線上で大規模な部隊の集結を試みておらず、代わりに各大隊の戦術グループを派遣して単独で進攻を続けている。

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