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ソシャゲのサービス終了に向き合った話

▼前回までの記事

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長年プレイしてきた ソーシャルゲーム版「アイドルマスターSideM」(以下、モバエム)が、2023年1月5日14時でサービス終了となった。

これまでに、激重感情をどうしたらいいか…と
バンジージャンプに挑戦してみたり、ゲーム内イベントを完全再現するために香川まで行った人間が、サービス終了の日に何をしていたのか。

今回はそんな「さよならの日」を主軸にした話。


サービス終了まで残り1週間

サービス終了までのタイムリミットが迫る中、わたしは銚子に来ていた。
年末の大掃除、という言葉は何処かに捨ててきた。

3時間半以上かかった…………

SideMは銚子電鉄とここ1年ほどコラボをしており、そこから派生して銚子市とコラボしていた。
ちょうど担当のFRAMEがピックアップされる時期だったことや、ネーミングライツ権を取得し犬吠駅の名前になった…ということで、多くの場所を巡るために夜が明ける前から向かったのだった。

ピンクジンジャー号
車内に吊るされたアイツ+もふもふえん

コラボ先ではパネルが展示されていたり、
コラボ商品が販売されていた。

飯沼観音に展示されていたFRAMEパネル

基本的にはサイスタ(後発のSideMアプリ)のイラスト素材が使われているが、場所によってはモバエムのイラストが使われており、それを見るだけでも涙が出てしまった。

おっと、これは完全に病んでる。

仲ノ町駅の中に貼られていたポスター
アクアリウムライブのカード絵で泣いた
ちなみに車内アナウンスもこれで流れる。面白い。

いろんな場所を巡りながら、これが8年間の歩みで得たものなのか…と少し感慨深くなった。
同時に「モバエムの世界線にいる彼らと未来を一緒に見たかった」という気持ちにもなって、このまま時間がとまればなぁ…などとため息をつきながら海を眺めていた。


しかし時は残酷に過ぎていく。



ゲーム内では「海外に行くプロデューサー(プレイヤー)に向けたお別れのストーリー」が1日1話で進んでいった。

「終わってほしくない」のは
パーティーのことか、モバエムのことか

前回記事でかのんくんのことに触れていたけれど、最後の最後に泣かれてしまったことでこちらも涙が止まらなくなってしまった。

よく「SideMに人生を変えてもらった、救われた」という言葉を目にする。
実際にわたしもSideMに出会ったことで生き方がガラッと変わったし、病気で休職していた時期にはとても支えられていた。寝たきりでもモバエムはイベント走れたし。

なのでその言葉をアイドルから言われるのは、本当に本当に、心にきた。
あとライターさんはTwitterよく見てらっしゃるな…とも思った。
よく目にする言葉が、このあたりのストーリーに凝縮されていた気がした。

終盤にはプロデューサーのみに向けたライブが行われる描写があった。

最後の個人セリフが
「プロデューサー」になることは分かっていた

一緒に歩んでくれてありがとう。
この世界のあなたたちに会えたから、わたしは辛い時期も乗り越えてこられた。
もしも。いつもの場所でまた会えたなら、少し隣で話をしよう。
だからアーカイブ化待ってるよ。


サービス終了前日

そして最後のストーリーが更新された。
それは事務員・山村を通した、ゲーム運営からの挨拶のようだった。

空港まで見送りに来た山村

本当に終わってしまうんだな……
あらためて実感が湧いてきた。

……のも束の間。


事務所から締め出しをくらう

年始のあたりで察してはいたけれど、
アクセス集中しすぎてホーム画面にすら入れない!
ここからヤケクソのログインチャレンジが始まる。


その結果………

えぇ…………


サービス終了まで24時間を切ったところで、まさかのメンテ表示!

メンテで始まりメンテで終わるってなんだよ!

(※モバエムはサービス開始直後メンテになり、半年後にようやく再開したという伝説がある)


幸い数時間でもとに戻ったけれど、それだけみんな別れを惜しんでいたんだろうな。
まぁ、メンテ明けてもなかなか入れなかったんだけどな!


サービス終了当日

最後のログイン画面はかのんくん

実はこの日が始業日だったけれど、勤務中に泣き出す自信があったので休みを取っていた。
そしてありがたいことに、一人で最後の時間を過ごしたくない者同士で集まれることになった。

向かったのは門前仲町
アニメで事務所の近くとして扱われた場所で、最後を迎えるにふさわしいと思った。

Beitがお世話になりました
ここで「Fun!Fun!Festa!」が流れる
morningにrunningしていたね
お、おやおや………??

聖地らしきところを巡りながら、いろいろな思い出話をしてきた。
途中実は話しながら涙ぐんでいたり。


そしてタイムリミット

事務所近くの背景でお馴染み

この馴染みがある風景の中にある、昔ながらの喫茶店でカレーを食べて最後の時を迎えた。

SideMといえばカレー


2023年1月5日14時。
ソーシャルゲーム版「アイドルマスターSideM」はサービス終了した。

最後の30分は、まるでイベント最終日の順位を走っている時のようだった。
まだ間に合う!まだ遊べるぞ!みたいな感じで。

なので、画面が切り替わった時にはすっかり力尽きていた。
この時本当に仲間と一緒にいられたことに感謝した。一人だったら泣いて動けなかっただろう。
持っていった箱ティッシュの出番が少なかったのはそのおかげ。


しばらくして、せっかくこの時期に近くまで来たのだから…と浅草まで移動。

2017年1月開催の浅草絢爛歌謡祭より
やっぱり混んでたよね…

浅草寺でお参りをした後、もう一人の仲間と合流。

どうしてそのアイドルの担当になったのか、このタイミングだからこそ原点がいろいろ聞けたのは良かった。

あと、しんみりした気分のところに颯爽と現れた藤井聡太王将のアクスタに助けられた。
あんみつと並べると相性が良すぎる。

金人間に囲まれる藤井聡太王将


そして最後に、空港へ向かう仲間を見送る流れで訪れたのは……

羽田空港の国際線 第3ターミナル!


事務所から海外に向かったプロデューサーの行動を完全再現!
こんなことでもないと国際線には縁がないし!

そこまで寒くなくて良かった

国際線ターミナルって面白いね。
外国の方から見ると、日本のイメージってこうなってるんだ…

右奥のやぐらみたいなの、
近づいて見てもよく分からなかった…


時間も少し遅かっただけに、空いている場所を余裕持って見ることができた。
とはいえ、今度はちゃんとお店が開いてる時間に行ってみたいなぁ。海外に行く予定ないけど。

お別れはみんな集まってハンバーグ。

FRAMEのPが集まると
ハンバーグかパンケーキを食べがち

仲間と別れてすぐ、一気に寂しさが込み上げてきて空港で少し泣いた。
何も考えたくなくて、普段は使わないモノレールに乗って夜景をひたすら眺めてたら逆にテンション上がってしまった(小学生かよ)

そうして、長年親しんだゲームとの
「さよならの日」は終わったのだった。


翌日以降の話

サービス終了翌日、さっそく体調を崩した。
風邪を引いて声が出なくなったのだ。
あ、例の流行り病ではなく普通の風邪ね。
そういえば、好きなバンドが解散する時も風邪を引いて声が出なくなっていた気がする。

ささやき女将(ネタが古い)より声量がない状態なので家から出られず、それならこれまでに残した画像を整理しよう!と思ったけれど。
どうしても思い出が溢れて辛くなってしまった。

数日経った今も、手癖でモバエムを開こうとしてしまう。寝起きでログボもらいに行こうとしてしまう。
でも、そこにはもう姿はない。


それではその心境を表した曲、聴いてください。
山崎まさよし「One more time, One more chance」


これからについて考える

以前にも書いた通り、
「アイドルマスターSideM」というコンテンツが終わったわけではない。
好評配信中の「GROWING STARS(サイスタ)」にいるアイドルたちはこれからも元気に成長をしていくし、きっとモバエムでは紡げなかった物語も進めていくのだろう。
現に2021年でサービス終了した「LIVE ON ST@GE!(エムステ)」の恒常カードも実装が始まった。

でも、わたしのようにモバエムの世界から抜け出せない人もいるだろう。
なにせここでの付き合いが長かったからね!
途中からのわたしですら、小1から中1後半までの年月育てちゃったもの。
だからこそ今は無理してその先に向き合うこともないかな、と思っている。

心の整理ができたら、変わってしまったところを飲み込めるようになったら、その時また寄り添えるようにするよ。
それまでは少し時間がほしい。ごめんね。


今回のことで「自分を支える柱はたくさん作っておいた方がいい」とあらためて学んだ。なので、これからはいろいろなことに触れていこうと思う。

まぁ、今はごちゃごちゃ考える前にちゃんと体調を戻せってことで。
(結局風邪により3日間寝込んだ人)


おわりに

これまで書いてきたnoteを読んでくださった方、
感想を伝えてくれた方、
健脚なわたしと一緒に旅をしてくれたみんなに感謝を。

感情ばかりでたいしたことは書いてないけれど、それでも読んだ方が「こいつ考え方と行動が斜め上だなぁ…」と少しでも笑ってくれて、モバエムの存在が数ミリでも心に残ってくれたら嬉しい
ちょっと変な方向の記憶だろうけど。

ちなみにこれまでタイトルを「ソシャゲ」表記にしていたのは、モバエムだけでなく全く無関係の人を巻き込むための罠だったり(そして強制的に縁を結ぶという…)

システムは古くさいし、
情報量が多すぎて迷宮みたいになっていたし、
ガシャは激シブだったし(これについては許さない)、
ボイスもあまりついていなかったけれど。

あったかい文章と世界観、
何よりアイドルの成長を大事に細かく表現してくれるところが大好きだったよ。
あと設定がやたら凝ってるカード絵もね!

さて最後はモバエム内で人気が高く、続編と曲、完結編の漫画まで作られた劇中劇
「Cybernetics Wars (通称:サイバネ) ZERO」のゲーム内予告文を載せて、一連の話を締めようと思う。

刻むよメモリー 忘れない












モバエム、楽しかったね!!







笑ったり
怒ったり
怒ったり……
怒ったり………あれ?
これまでの長い間
たくさんの思い出とともに
一緒に歩んでくれてありがとう
あ!ボイス開け忘れてたことに今気づいた


またモバエム世界のアイドルたちに笑顔で会えることを願ってるよ。


それまでみんな元気でいてね。