格ゲーは初心者お断りゲーなのか?

ギルティギア ストライヴという格闘ゲームのオープンβテストがあった。

予め断っておくと、筆者には格ゲー歴が殆ど無い。

Steamセールで適当に買い漁る中に格ゲーというジャンルが紛れていたりする程度であり、大抵は基礎コンボだけ覚えて初心者同士で対戦する程度である。

そんな筆者だが、ツイッターランドなどで格ゲーの話題が出るたびに目にするのが初心者お断りゲーとかいうパワーワード。
ここでは格ゲーエアプ同然の視点から、格ゲーは初心者お断りゲーなのか?という点について考えてみたいと思う。

そもそも初心者お断りゲーとは?

とりあえず適当に検索した結果、よく挙げられている理由は下記に類する物が多かった。

・コンボゲー
・初心者狩り
・上級者しかいない

1つ目のコンボゲーというのは、要は最低限対戦として成立するまでにかかるコストの問題であると考える。
前作GUILTY GEAR Xrd -SIGNはセールで少しプレイした経験がある、当時主人公っぽいソルというキャラクターで最初に覚えたコンボレシピが下記だ。

623K>裏周り>HS>ジャンプ>JD>JD>着地>41236P>前ダッシュ>6P>HS>ジャンプ>JD>214K>着地>6P>236K

この暗号文がコンボレシピである。
当時の記憶を思い出す限りは、これは基礎的なコンボとして紹介されており、マッチングした同キャラの対戦相手も似たようなコンボをしてきたので、実際に初心者が対戦として成立するまでに必要なコストは高いとは思う。
ちなみにアケコンと言われるゲーセンのようなレバー付きの機器は持っていないので、キーボードでプレイしたが、初心者レベルであれば特に問題はないように感じた。

また個人的に強く感じたのは、コンボ以前に相手のキャラが何をしてくるのかを覚えるだけでも相当な時間がかかるという事。
某ナイトのお陰で、カイはなんか剣のはしっこから氷を出してくるらしい事は知っていたが、実際にプレイすると当然のように銃やら手榴弾を持ち出す奴もいれば、なんかいきなり虚空からイルカが飛び出てきたりもする。
この魑魅魍魎が跋扈する世界の常識をある程度覚えないと、相手の間合いなのかすら解らないのだ。

格ゲー初心者の体験レポート

ここで紹介したい体験談として、「格ゲー初心者が約一ヶ月頑張った結果」のリンクを掲載する。
この記事を書こうと思った理由の一つでもある。

https://anond.hatelabo.jp/20201129180126

この人も基礎コンボを覚えてネット対戦を始めており、毎日トレーニングモードでの練習を30分から1時間程度していた様子。
この時点で大抵の初心者よりもプレイ時間は多いと思うが、それでも殆ど勝てなかったようだ。

率直に感じたのは、流石にこれで勝てないというのは、マッチング自体に問題があるのでは?という事。

これほどマジメにプレイをしても全く勝てないというのは、「初心者狩り」「上級者しかいない」という理由とも一致する。

この記事へのリプライでも、「年単位でのプレイヤーに30日程度で……」という旨の内容が複数見受けられるが、筆者からすれば、「いや、なんで初心者とそんなベテランプレイヤーがマッチングする前提なんだ?」という疑問である。

こういった環境が当然になってしまった時、初心者お断りゲーが生まれるのだと思う。

必要なのは初心者が楽しんで継続的にプレイ出来る環境。

大前提として、マッチングシステムを正常化させるには、継続的な新規ユーザーの確保と、成長していく流動性が必要である。

初心者同士、または中級者同士などをマッチングさせようにも、同じ層のプレイヤーが居なければマッチングシステムは破綻するからだ。

また個人的にはゲーム側の問題としてチュートリアルが弱いと感じた。
一応基本操作などのチュートリアルが用意されているゲームもあるのだが、楽しくプレイしながら学べるレベルには達していないと思う。

実際Steamセールで購入した作品でオンライン対戦をすると、同じくセールで購入したであろう初心者同士でマッチングしたりするのだが、そこそこの頻度で起き上がりに通常技を連打している人を見かける。

基本的に格ゲーではダウンからの起き上がりは不利な状態になっていて、通常技を押してもほぼ負けてしまうのだが、コレはそういった基本ルールが伝わっていないユーザーが存在するという事です。

新規ユーザーの導入として有名なお手本作品としてはファミコンのスーパーマリオがあり、1-1ステージは実質的なチュートリアルとして設計されていて、遊びながら自然に学ぶ事が出来ます。

初心者の行動を知るために、ゲーム内容を知らない人を連れてきて何の説明もせずにプレイして貰い、その状態でミスをする場所や、意図した事が伝わっていない箇所の洗い出しをしたそうです。

既存ユーザーとして出来る事

ユーザー側で出来る事は何なのか?と考えた時に、新規ユーザーにとって最も有り難い事は、見つけた初心者同士を紹介する事ではないかと思います。

格ゲーに限らず、初心者ギルドや初心者スレといったコミュニティの存在は新規プレイヤーにとって共通の話題を話せるフレンドや、対戦するライバルを見つける場となります。

最近ならゲーム配信やDiscordのサーバーなど様々な形態で作れそうではありますね。

よく見る例としては初心者へのコーチングもあるのですが、まずはゲーム自体を楽しめる状況で無ければ苦行にしかならないと思います。

最後にこれは小言なのですが、下記はツイッターランドなどで見た既存ユーザーの発言です。

格ゲーのコラボ作品で原作ファンを一度も技を出させずに封殺した
グラブルVSで来る格ゲー初心者を初狩りしてー
はやくメルブラで初狩りしてぇ……

それっぽい単語で検索すれば、類する発言が無限に出てきます。
どうも身内同士で武勇伝っぽく語ってる方もいて、流石にそれは中高生あたりで卒業しなよという気もしますが、まぁこういった積み重ねは確実に新規ユーザーの足を遠のけてますので、そういう自覚は持ってくださいね。

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