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夢の解釈

日常より夜に寝て夢を見る事の方が好きで、しかし、地上への興味が強い時はまだ芸術や空想として楽しんでいたのに、この数年ですっかり現実が変わってしまった。
夢に集中したり、解釈したり、もう夢とは言えないような世界を知ると、今までの自分ではいられなくなるし、悪夢と思っていたことは実は悪夢ではなく、それまでの自分にとって悪夢だったと知る。

いつか買った安倍公房の本を引っ張り出して、今では全然違う読み方になってしまっていると気付く。
ツッコミを入れながら、笑う月をひっくり返して伸ばしてみたりする。

何故怖いと感じているのか、その時の自分は気づいていない。
でも、もし沢山の自分が居たら、全方位から眺めてみて、一番気になる箇所をつつく。

振り返ってみると最近はあまり怖い夢は見ていない。
どこかに案内人がいたり、意味が分かったりする。
怖い夢を見たから悪いことが起きるとか、取りつかれているとは思わない。

昔見た夢で、教室で膨大な数学のテキストをしなくちゃならなくて椅子から立てないまま水に沈んでいくような内容を見た気がする。
腰には沢山の豆粒が出来ていた。

この夢は今考えると月を扱えなかったのだと思う。
数学のテキストは体系を表している。椅子から立てないのは、一つの考えに縛られていたとも言えるし、水はスワディスタナのプール、月のエーテル的世界、日常意識ではない記憶の底にある領域にアクセスしようとしていた。

でも、これが嫌な感じだったなら私には一つの視点しかなかった。
意味は一つとは限らず沢山考えられるので、このまま水に沈む必要があったのだ。
この時は、腰の豆粒は嫌な感じがしていたし、埋まっているようで身動きが取れない感じがしたが、今なら沢山の豆粒は溶かす事も出来るし、動かせるのだと感じる。
月の世界は下から向かうとまとわりつくものを発見し、上から向かうとその世界に手を加えたりできるようになる。

何度も夢の世界を行き来すると、見えない軸がある事に気付く。固定観念から解放されるには、上まで行って見渡してみるのが気持ちがいい。
日中の太陽は一つだけなのに、夜になると沢山の星が見えるように、実は沢山の思考の元になっている意識があり、循環しているが、日常ではほんの一部だけを真実だと思い込んでいるかもしれない。
こんなことを考え始めると、地上は多層に重なる世界の一つに過ぎないように思えてくる。

月の扱いが難しいのは、感情がぐるぐる回るように、同一化していることに気付けなくなる事だと思う。

地上では月はまわりを回っているように見えるのに、本当は太陽をみている。

感情から離れてみようとする余裕はどこから来るのか。
注意深くなってみると、別の私がどこかからやってくるのを理解する。
毎日沢山の知性が感情に乗って身体を出入りしている。
怖い夢は意識の変換機みたいで、解明していくと多角的な視点が出来るだけでなく身体まで軽くなる。
色々やり方があるけれど、夢で自分と繋がる意識体を知る事もできる。

太陽から見る月と地上から見る月は全然違っている。太陽から降りて月を変えられたら、いずれ地上の月も変わる。

占星術では月は土台になる感情や思考、無意識の癖などを表すけれど、夢ではまた違った意味になる。
夢の解釈は完全に決まった意味はないし、続けているうちに見方が変わってしまう。
初めは参考にするものがあった方がいいけれど、入り込んで夢を記録しているうちに夢の方が意味を教えてくれる。
例えば、家族は地上と同じ家族を表しているとは限らないし、別次元の家族かもしれない。もしかすると、生まれる前にも家族が居たかもしれない。
疲れていると言ったら、とても綺麗なものを見せてくれる意識の主体もいるし、毎回爆弾のように力強いエネルギーに元気を貰うこともある。


たまたま読んでくれた方が居たとしたら、わかりにくいかもしれないし、あまり参考にはならないかもしれないですが、夢はできるだけ沢山の解釈をして、一体どこから湧き上がってくるものなのかを考えてみるのがいいかもしれないです。
私は最初なにもわからなかったので、夢の世界が好きで書いているうちにどんどんリアルに夢の世界に動きがあるのだと知りました。
象徴解釈は難しいので本やネットなどを参考にしつつ、どんどん変えていくのがいいように思います。
世界にハマりつつ壊していくというようなやり方です。
おそらく、その人によって合う夢の見方や解釈の仕方があると思うので、それを探して解釈し続けてみるというのがいいのかなと思います。

最近、私はどんな解釈をしたらいいか、何も参考にできないようなものに夢で会うようになってきました。書き方が難しくて、いっその事、フィクションにしてしまう方が面白いのだろうかと思ったけれど、フィクションではないし、夢の解釈自体が楽しいので結局このままただ書き続けてる変な人のアカウントにしようと思いました。笑

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