2期における「虹ヶ咲観」の"拡張"とエマ・ヴェルデ TVアニメ ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会
2023年8月11日、12日にユナイテッド・シネマ アクアシティお台場にて開催された『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』オールナイト一挙上映会に両日参加して来ました!
何回も見返している虹ヶ咲ですが、オールナイト上映を通して新しい気付きがあったり、従来の解釈が洗練されたりしました。
本記事では、虹ヶ咲2期における「虹ヶ咲観」と「エマ」について綴っていきます。
筆者は、エマに関して他人に過度の干渉しすぎなのではと感じており、実を言うとあまり好みではありませんでしたが、気付きを得てからはかなり好きになりました。エマを以前より好きになった理由に関わる解釈に言及する所存であります。
どうぞ気軽に楽しんでください!
1. TVアニメ1期から読み取れる「虹ヶ咲観」とは?
筆者は「虹ヶ咲観」を、「自他のやりたいことを尊重し、助け合い、お互いに高め合っていく」と考えます。また、「虹ヶ咲観」はスクールアイドル同好会における共通の価値観とします。
なぜなら、TVアニメ1期において上記の概念が、同好会の活動を描写する様々な場面で読み取れるからです。
以下、3点の具体例を挙げます。
具体例その①1期2話 高咲とかすみの発言
具体例その②1期9話 果林と同好会の高め合い
具体例その③1期13話 同好会メンバーの発言
具体例その①1期2話 高咲とかすみの発言
TVアニメ1期第2話「Cutest♡ガール」では、「自他のやりたいことを尊重」に関連する発言を高咲とかすみがしています。
価値観の衝突によって分裂してしまった同好会ではなく、現行の同好会の礎となった高咲とかすみから、各々がやりたいことを尊重する姿勢を読み取ることが出来ます。
(上記、高咲の発言の後に歩夢がかすみに微笑みかけることから、歩夢も同様の考えを持っていると考えられます。)
具体例その②1期9話 果林と同好会の高め合い
TVアニメ1期第9話「仲間でライバル」では、「助け合い、お互いに高め合っていく」に関連するシーンが見られます。
初めに、「お互いに高め合っていく」に関わるシーンを挙げます。
お台場ゲーマーズ前で、果林がダイバーフェスの出場者を決める際に言い過ぎたと謝罪した際に、歩夢、高咲、せつ菜は以下の発言をしています。
この発言から、歩夢、高咲、せつ菜は時に競い合い高め合っていくことの重要性を感じていることが分かります。
さらに、この後のダイバーフェス当日のシーンでは、この考えが同好会で共通のものであることが分かります。
全員が立候補していることから、各人が衝突を怖がって遠慮し合うのではなく、1つの出場枠を巡って競争をしていることが分かります。このことから、スクールアイドルとして成長するには切磋琢磨することが必要であるという考えが同好会内で共通のものであることが予想できます。
次に、「助け合い」に関わるシーンを挙げます。
果林がプレッシャーに負けてしまった時に同好会メンバーが果林の背中を押すシーンです。
同好会メンバーは、果林の発言によって馴れ合いを脱却し、競い合うことができるようになりました。すなわち、成長に繋がる一歩を踏み出すことができたのです。そんな、同好会メンバーが今度は果林の背中を押します。このシーンからは「助け合い」が読み取れます。
具体例その③1期13話 同好会メンバーの発言
TVアニメ1期第13話「みんなの夢を叶える場所(スクールアイドルフェスティバル)」では、「助け合い、お互いに高め合っていく」に関連する発言を果林、エマ、彼方、せつ菜、歩夢がしています。また、この価値観が同好会で共通のものであることが分かります。
ステージ上の同好会メンバー達は、それぞれのやりたいことをやる過程で困難に直面しましたが、同好会内で支え合ったり、ファンに支えてもらったりした結果、夢を叶えることができたと考えていることが分かります。すなわち、各々がより自分を高めることが出来たと言えます。(注1)
また、スクールアイドルフェスティバルでは、ファンに支えてもらった分、今度は同好会メンバーがファンを支えるという意思表示をしたことが読み取れます。このことから、支え合う精神をもっていること分かります。さらに、歩夢の「あなたが私を支えてくれたように、あなたには私がいる。この想いは一つ」という発言から、支え合う精神は同好会メンバーの共通の価値観であることが分かります。
(注1)筆者は「夢」を「自己表現」と捉えています。夢は「将来実現させたいと思っている事柄。(デジタル大辞泉)」であり、同好会メンバーは「自分のやりたいことをやること、自分を表現すること」を実現したいと考えていることがシリーズを通して分かるからです。
エマがスクールアイドルフェスティバルで「今日遂に大きな夢を叶えることができました」と述べていますが、これは、困難を乗り越えて「夢≒自己表現」を確立したことを意味していると考えています。(この点は多様な解釈があると思います)この困難を乗り越えて自己表現を確立したという点で自分を高めることが出来たと捉えました。
また、夢を持つ→困難に直面→他者の支え→夢を叶えるという構図が読み取れる上で、「夢」を同好会メンバーそれぞれが持っていることから、「誰かの支えで自分は夢を叶えることができたから、今度は誰かを支える立場になる」という考えを同好会全員が持っていると考えられます。
以上のことから、筆者の考える「虹ヶ咲観」とは、「自他のやりたいことを尊重し、助け合い、お互いに高め合っていく」であり、同好会メンバーの共通の価値観であると考えます。
2. TVアニメ2期における「虹ヶ咲観」の"拡張"
TVアニメ2期では上述の「虹ヶ咲観」が、表面上の「やりたいこと」を尊重するだけではなく、内に秘めた「やりたいこと」(本音)を引き出して尊重するようにもなったという意味で"拡張"されたと考えられます。
以下、3点の具体例を挙げます。
具体例その①2期2話 ランジュの本心を探るエマ達
具体例その②2期4話 愛の本音を引きだす果林
具体例その③2期7話 栞子の本心に迫る同好会メンバー
具体例その①2期2話 ランジュの本心を探るエマ達
TVアニメ2期第2話「重なる色」ではエマをはじめとしたQU4RTZのメンバーがランジュの本心を探るストーリーとなっています。
2期1話にてランジュは価値観の相違から同好会に所属せずにソロアイドルを追及することを宣言しました。エマはそれが気掛かりな様子です。
エマはY.G.国際学園と同好会の合同ライブにランジュを誘いますが断られます。果林が「エマ、仲間外れにしたくないって気持ちは分かるけど……」と言いますが、エマは煮え切らない様子です。
基本的に本人の発言や態度を尊重する果林と、本心を探ろうとするエマとの対比になっていてエマの個性が際立ちます。
エマはかすみ、璃奈、彼方にランジュに「聞きに行こう」と提案します。ゲリラライブの時間と場所を知りたいという会話の流れでしたので、それらを聞きに行くのでしょう。エマ個人としてはランジュの本心を聞くという意味もあるのかもしれません。(深読み)
ランジュ邸に招かれた際に、エマがランジュが本当にひとりでやりたいのか尋ねます。本心を言っていないのかもしれないと考えて本心に迫っている場面です。
公園での発言から、エマはランジュが本心を隠していると感じ、それを探ろうとしていたことが分かります。彼方と璃奈も同様にランジュが本音を隠しているのではないかと感じていました。
また、エマの「無理に同好会に入って欲しいわけじゃないんだ」という発言や、かすみの「私たちであの人の本音を引っ張り出してやりましょう。そして、もし『同好会に入りたいですぅ~』って言ってきたら全力で歓迎してやるんです!」という発言から、同好会に入るかは本人の意思を尊重するという「虹ヶ咲観」が表れていることが分かります。
以上のように、2期2話では、エマがランジュが本心を隠しているのではないかと感じたことを契機として、最終的にエマ、彼方、璃奈、かすみがランジュの内に秘めた「やりたいこと」を引き出すという共通の目的を得ました。
ランジュが同好会に入るかは本人の意思を尊重するという考えを共有している点からは、表面的な本人のやりたいことを尊重する(「入らない」と言われたらそれを尊重する)という従来の「虹ヶ咲観」が見られるため、"転換"ではなく"拡張"であると考えています。
具体例その②2期4話 愛の本音を引きだす果林
TVアニメ2期第4話「アイ Love Triangle」では果林が愛の本心を引き出すシーンがあります。
愛は美里の悩みの原因が自分であることに気が付きました。これにより、愛はスクールアイドルを続けるか悩みます。
「楽しい」を分かち合うことに意義を見出している愛が、自分に「楽しい」を教えてくれた美里の口から「楽しい」を見失っていると聞いた時、この上ないほどショックを受けたと思います。
愛がスクールアイドルを辞めると言い出しますが、果林は煽ることによってスクールアイドルをもっとやりたいという愛の本音を引き出します。
また、果林の「太陽みたいに皆を照らせる笑顔が、あなたにはあるでしょ」という発言からは、愛のやりたいこと(楽しいを分かち合うこと)を肯定、すなわち、尊重していることが分かります。
これらのことから、従来の相手のやりたいことを尊重する「虹ヶ咲観」も残りつつ、相手の本心に迫るという"拡張"が見られます。
以上のように、2期4話では愛のスクールアイドルをやりたいという本音を果林が引き出しました。愛の個性、やりたいことの尊重するという側面と、本音を引き出すという側面が見られました。この点から、「虹ヶ咲観」の"拡張"であると考えられます。
普段は、相手の発言や表向きの態度を尊重する果林が相手の本心を引き出したことには、果林自身の成長はもちろんのこと、同好会の価値観を描写するという大きな意義があると思いました。
具体例その③2期7話 栞子の本心に迫る同好会メンバー
TVアニメ2期第7話「夢の記憶」では同好会メンバーが栞子の本心に迫るストーリーとなっています。
高咲、歩夢、せつ菜、愛は栞子の姉である薫子から、栞子のスクールアイドルをやりたいという気持ちは変わっていないだろうという"姉の勘"を聞かされます。
2年生組が栞子に一緒にスクールアイドルをしないかと誘いますが、スクールアイドルのなることを諦めたと言われ断られてしまいます。
高咲を筆頭として歩夢、愛、せつ菜が、積極的に栞子の本心に迫ろうとしていることが分かります。
一度は「やるやらないは本人の自由よ」と言った果林が、高咲の「放っておけない、後悔するのではないか」という発言を受けて、「あなた達って本当にお人好しね」反応していることから、本心に迫る行為に対する尊重が見受けられます。
基本的に本人の発言、態度を尊重する果林が、2年生組が栞子に所謂"お節介"をすることを容認しています。このことから、果林の2年生組のやりたいこと(お節介)を尊重している従来の「虹ヶ咲観」的側面と、2年生組の栞子の本心に迫るという側面が存在しており、「虹ヶ咲観」の"拡張"と言えます。
また、せつ菜の「もう一度だけ」という発言から、相手(栞子)に対する配慮が読み取れる点からも相手の意思の尊重(従来の「虹ヶ咲観」)が伺えます。
以上のように、2期7話では、同好会メンバーが栞子の本心に迫りました。従来の本人がやりたいことを尊重する態度があるからこそ、相手への配慮があり、本音を探る行為も容認されると思います。この点で、「虹ヶ咲観」の"拡張"であると考えます。
これらのことから、TVアニメ2期では「虹ヶ咲観」が、表面上の「やりたいこと」を尊重するだけではなく、内に秘めた「やりたいこと」(本音)を引き出して尊重するようにもなったという意味で、"拡張"されたと考えられます。
"拡張"の意義としては、同好会が本当の意味で「皆がやりたいことをやれる場所」になることができる点が挙げられると思います。
本音を隠した発言をそのまま受け止めると、その人が本当にやりたいことを受け入れていない、すなわち、尊重できていないことになってしまいます。そこで、時に本心を探ることによって上記のような事態を回避できます。
また、本心を探る時も執拗に迫るのではなく相手への配慮を忘れないことで従来の同好会の個人の尊重という体裁が保たれます。
この考えに関して、九条水音様のブログよりインスピレ―ションを得ました。ありがとうございました。素晴らしい視点をお持ちの方です。
3. 同好会におけるエマの重要性
同好会においてエマは、同好会の各々が「本当にやりたいこと」を尊重する風土を育む、すなわち、「虹ヶ咲観」の"拡張"ために必要不可欠な存在であると考えています。
なぜなら、彼女は他者を気に掛け、他人の本心を引き出すことに積極的な特性を持っているからです。
エマや彼女に感化されたメンバーが他者の本心を引き出し、それを尊重して受け入れることで、本心を明かした人は「実はやりたかったこと」をやることができます。
・「本当にやりたいこと」を尊重する風土がなぜ重要か
同好会が本当の意味で「皆が」夢を叶えられる、追うことが出来る場所になることができるため。
エマの価値観があることによって、同好会は相手が隠している「本当にやりたいこと」を踏みにじってしまうことを回避できると考えられます。
同好会は本人の「やりたい」という発言や態度、気持ちを尊重します。そのため、もし、本心を隠している人がエマや彼女に感化されたメンバーによって本心を引き出され、やりたい気持ちを表出させたならば、同好会はおそらくその人自身やその気持ちを受け入れるでしょう。
結果として、本心を伝えた人は「実はやりたかったこと」をやることができます。
以下、エマが他者を気に掛け、他人の本心を引き出した具体例を見つつ、エマの特性に迫っていきたいと思います。
先の「虹ヶ咲観」の拡張についての記述では、TVアニメ2期に着目しましたが、1期においても同じように本心を引き出した場面が存在しています。
1期5話「今しかできないことを」ではエマが果林の本心を引き出しました。
前提として、エマは他人の心をポカポカさせたいという価値観を持っており、他者を重視していることが分かります。
(愛は「楽しい」を分かち合いたいという価値観を持っていますが、分かち合いには自分も楽しむことが含まれているため、エマほど他者に重きを置いていない(偏っていない)と捉えています。)
エマが、果林と一緒にスクールアイドルをやれたら良いと言ったところ、果林は冷たい態度を示しました。これに対し、エマは気掛かりな様子でした。
服飾同好会にて記念撮影をする際に、エマは果林に一緒に撮らないかと誘いました。エマは果林を気に掛けていることが分かります。
果林の部屋にてスクールアイドルの雑誌を見つけたエマは果林を同好会に誘いますが、もう誘わないでと拒絶されます。
また、このシーンでは筆者の思うエマの重要な性質が描写されています。
この発言から、エマは相手の気持ちを予想し、確証が持てない状態で相手に干渉する性質が読み取れます。
エマは、果林から興味があると直接伝えられたわけではありませんが、エマの活動を手伝ってくれていたことから、興味があるのではないかと予想していたことが分かります。
あくまで予想の段階で、写真撮影の場面で果林を同好会の輪に入れようとしていました。果林に干渉していたと捉えられます。
また、エマは「もしかして興味ある?だったら入ろう同好会!」と発言しており、「興味があるのだったら入ろうよ」と誘っていることから本人の興味、やりたい気持ちの尊重が見られます。
このことから、エマが従来の「虹ヶ咲観」を持ちつつ、他人に干渉するという"拡張"された「虹ヶ咲観」持つことが分かります。
エマは、果林がムキになったことに対してショックを受け思い悩みます。
このように、エマは果林という「他者」に関して悩んでいるという特徴があります。すなわち、他者を気に掛けています。
一方で、1期において同好会メンバーは「自分自身」に関して悩むことが多かったです。
かすみは自分の価値観を他人に押し付けてしまったこと、せつ菜は自分の大好きを貫くか否か、璃奈は表情で感情を伝えることが苦手と言う自らのコンプレックス、歩夢はスクールアイドルとしてこれからも進みたいという気持ちと、高咲と離れてしまうのではないかという懸念とのジレンマに関して悩んでいたことなどが挙げられます。
(1期7話において彼方は、遥との関係を悩んでいました。もちろん、遥という「他者」を気に掛けていますが、彼方は、遥との関わり方、自分の振る舞い、役割について悩んでいたため、自分についての悩みという意味合いが強いと捉えています。)
エマは、果林の書いたアンケートを見て、スクールアイドルに興味があり、友達とお台場で食べ歩きがしたいと書いてあったため、果林をお台場連れ出します。
アンケートの回答が本心であるか分からない(まして仕事関係のアンケートであり、自分の立場や求められるものを意識した回答になっている可能性は高いと考えられる)にも関わらず、強引に果林を連れ出します。
この強引さが後に果林の本心を引き出すことに繋がります。
筆者は、相手の気持ちに関する勘違いについては肯定的です。
なぜなら、本心を引き出す過程において予想の不確実性は付き物であり、予想が間違っていてただの勘違いであることを恐れていたら、他人に干渉することや、本心を引き出すことが出来ないからです。
干渉があって初めて、他人の「本当にやりたいこと」の尊重に繋がります。
(筆者は果林や美里側の人間であるため、他人の本心を探ることは滅多にしませんし、自分の本心をさらけ出すことも稀です。だからこそ、心のどこかで本心を引っ張り出してくれるエマのような存在を求めているのかもしれません。)
本心を引きだす過程で勘違いをしているかもしれないことに関しては、エマ自身がそのことを認識していることが分かる描写があります。
TVアニメ2期2話「重なる色」の次のシーンです。
エマは、余計なお世話になってしまうリスクを承知で他人の本心に迫ろうとしていることが分かります。
リスクを認識している点は、自分勝手さが軽減され他人への配慮が感じられます。ここからも、エマが他人の気持ちを尊重する、あくまで"他人"が基準という従来の「虹ヶ咲観」を持ちつつ、本心を引き出そうとするという"拡張"された「虹ヶ咲観」を持つことが分かります。
エマは、果林の本心を引き出しました。
結果的に、果林は「やりたい」と思っていたスクールアイドルを始め、モデルでもスクールアイドルでもトップを取るという夢(やりたいこと)を語ります。
エマのお節介によって、果林は本当に自分が「やりたいこと」に一歩踏み出すことが出来ました。
以上のことから、エマは、同好会が本当の意味で「皆が」やりたいことをやれる場所になるために必要不可欠な存在であると考えられます。
これは、エマが他者を気に掛け、他人の本心を引き出すことに積極的な性質を持っているためです。
また、エマの価値観は同好会の「虹ヶ咲観」の拡張(相手の本心を引き出し尊重するようになること)の要因となると考えられます。
なぜなら、エマは他者への配慮を忘れずに本心を迫っていることから、他人の気持ちを尊重する、あくまで他人が基準という従来の「虹ヶ咲観」を持ちつつ、本心を引き出そうとするという"拡張"された「虹ヶ咲観」を持っているからです。
土台としての従来の価値観を持っているからこそ、拡張と言う概念が成り立ちます。
4. まとめ
本記事では、TVアニメラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会2期における「虹ヶ咲観」の"拡張"とエマ・ヴェルデについて綴ってきました。
筆者の定義した「虹ヶ咲観」とは、「自他のやりたいことを尊重し、助け合い、お互いに高め合っていく」であり、「虹ヶ咲観」はスクールアイドル同好会における共通の価値観としました。
これが読み取れる具体例として、以下の3つが挙げられます。
具体例その①1期2話 高咲とかすみの発言
具体例その②1期9話 果林と同好会の高め合い
具体例その③1期13話 同好会メンバーの発言
「虹ヶ咲観」の"拡張"とは、表面上の「やりたいこと」を尊重するだけではなく、内に秘めた「やりたいこと」(本音)を引き出して尊重するという意味であります。
これが読み取れる具体例として、以下の3つが挙げられます。
具体例その①2期2話 ランジュの本心を探るエマ達
具体例その②2期4話 愛の本音を引きだす果林
具体例その③2期7話 栞子の本心に迫る同好会メンバー
エマ・ヴェルデは、同好会の各々が「本当にやりたいこと」を尊重する風土を育む、すなわち、「虹ヶ咲観」の"拡張"ために必要不可欠な存在であると考えています。
理由として、彼女は他者を気に掛け、他人の本心を引き出すことに積極的な特性を持っていることが挙げられます。
5. おわりに
『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』オールナイト一挙上映会を通して、気付いたことや洗練された考えを述べてきました。
文章を書くにあたり根拠を探していると、『TVアニメ ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』における対比や描写の積み重ね、キャラクターの尊重など様々な丁寧さを改めて実感することができました。
人物を深掘りしてみると、改めて同好会が今の同好会らしくあるのは、あのメンバーだからこそであると思い胸が一杯になります。
オールナイト上映会終了後には自然と拍手が湧いており、虹ヶ咲によってあの場に居た人達の心が動かされたことを肌で感じることができ心を打たれました。貴重な経験になりました。恒例行事になってくれたら本当に嬉しいですね。
ここまで読んでくださり本当にありがとうございました!
ご意見、ご感想等がございましたら、X(旧Twitter)で伝えてくださると幸いです。様々な意見に触れることで見えてくるものがあると感じている筆者はとても喜びます。
https://twitter.com/bullvalley_629
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?