見出し画像

【音楽】ミロンガDJ2 選曲編

ミロンガで実際にどう音楽を組むか?
考察してみたい。

毎週定期的に行われるミロンガと
フェステバル的なミロンガでは
やはり人の流れが違うのでDJの組み方も違うだろう。

ただ人を喜ばすことに関しては同じだ。

「あ〜これ踊りたいや」 という欲望を掻き立てるのか 
「えっ何これ」  と驚きを与えるのか
「これだよね」 という十八番的なものなんか

私が行う時は ミロンガに来てる人のリズムを整え
そして 心の抑揚をコントロールする選曲をする。それ
急激な変化をつけないことだ。

たとえば
早いタンゴのあとに 急に遅いタンゴ 
ドラマティックなタンゴの後に リズムが主体のタンゴと急激に流れを変えないことを趣にしている。徐々に盛り上げる。

*時にはそれまでの流れを覆そうと抗うときもあります。

これは私の体験だが、
私がブエノスアイレスに行く前、日本でもミロンガであまりタンダという概念があまりなかった。それを行なっているミロンガは都内でも1~2箇所 
途中でコルティーナが入ると「早くタンゴをかけてよ」的な空気もあったりした。

そんな時にブエノスアイレスに行く途中で寄ったNYでこんなことがあった。.

スペースの真ん中にポールがあり、三角形の形をしたスペース、 
たぶんミロンガトライアングロとかいってたかな。そこで知り合った女の子と休憩もなく、2時間ぐらいずーっと踊ったことがあった。

数日後 NYを旅立ち ブエノスアイレスに向かう、
ブエノス到着後、すぐに色々なミロンガに行った。
そこで踊りが合う女性と出会い踊れた。数曲踊ると
タンゴ以外の曲がかかる。コルティーナだ。
その時 すごく物足りなさを感じたことがあった。
「NYではもっと踊れたのに もう終わりか もっと踊りたい」
という感情だ。そして感情はすぐに変わらず、その感情引きずっていた。

この経験から
人は盛り下がった感情を切り替えるのは難しいだなと知った。
ワクワクした感情は徐々に風船を膨らますように盛り上がり、
盛り下がる時は割れるように一瞬で盛り下がる。

この感情の動きの習性から
感情と気持ちがどう変化するか?に注目し選曲をしている。

日本とアルゼンチンの違い

日本それも東京とアルゼンチン・ブエノスアイレスは
物理的にミロンガの時間の長さがちがう。
ブエノスアイレスの週末ミロンガは5時間前後もある
東京は3時間ぐらい。
盛り上がる時間帯も違う。ブエノスイアイレスは午前0時から1時ぐらい、
東京は午後10時前後だ。

ミロンガ以外にも日常の時間の流れ方も違う。

東京はとても早い。そして大量な情報と人、物が動いている実感だ。
また、日本ではミロンガは日常でなく非日常。踊ることは特別だ。

ブエノスアイレスでは踊ることは日常と感じた。
ある週末に アルゼンチンの友人と共にアサードに呼ばれた。
家族を中心に親しい友人や仲間を呼んでのアサードは週末の日常。
食べ終わったら歌やダンスが始まる。
タンゴではなくフォルクローレ的なもの。
踊ること特別なことではなく日常の中にあると感じた。

この経験から、日本の風土に合う選曲を意識する。
時々 本場のミロンガDJをしてた人の選曲を聞くとやはり違うなと感じる。しかし、その違いを認識しながら楽しでいる。

忘れられないDJと影響を受けたDJ

ほぼ決まった音楽を並べる作業のDj。
なので、あまり変わらないように感じるが
すごいDJになるとその音楽と場面が忘れられないくらいに印象にのこる。
その一人が 韓国のカルロスのDJだ。

そのミロンガは台北フェステバルでのミロンガ。
ある瞬間にディサルリの「Bar Exposion」がかかった
その曲がかかった瞬間
「あ〜〜〜」と感情と脳裏に一枚の写真のように
そのミロンガの様子がのこっている。素晴らしい夜だった。

彼とはブエノスアイレスに1年住んできた時
スペイン語の語学学校で一緒っだった。
よくご飯を食べたりミロンガに行った。
振り返るとカタコトの日本語とめちゃくちゃな
スペイン語で良く会話が成り立っていたと思う。

彼はブエノスアイレスで踊りも勉強したが
音楽やDJのことをとても学んでいた。
ぜひ彼のDJを聞く機会があれば聞いてほしい。
とても素晴らしいDJだ。

DJで影響を受けた人物は やっちゃんこと 布川くんだ。
彼の影響でタンゴ音楽を聞き出したことは間違いない。
彼ともブエノスアイレスで一緒だった。
ある日、これが一番のお勧めだと彼のアパートで
トロイロの「Yo soy Tango」を聞かされた時、
頭に衝撃が走った。「えっこんなタンゴ音楽があるんだ
あれ おれは何も知らない」とその日から毎日
コリエンテス通りとカジャオ通りの交差点にある
Zivalsに毎日通い、2〜3時間視聴しまくり
CDもたくさん買った。その音源がDJでかけてる音楽の源だ。

Zivalsの店員からは変な日本人だと思われていたに違いない。
また、来たかと顔をされたりもした。
だんだんと仲良くなっていき、新しいCDが入いると勧められうようにもなった。Zivalsでどれを買うか悩んだことはいい思い出です。



DJは素晴らしい仕事

ミロンガのDJは、
とても素晴らしい仕事です!

まだまだ仕事としては収入は少ないですが。
その代わり、歌手やミュージシャンのように
人々を感動させ、記憶に刻まれる。

「あの夜、あの曲から人生が変わった。」的な
夜を演出できたらDJ冥利に尽きる。

ぜひDJに興味ある方はトライしてみてください。
応援します。

Abrazo 
GYU




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?