餃子さんの財務諸表論 独学合格法

こんにちは、税理士と中小企業診断士を目指し勉強している餃子と申します。
記事を読んでいただきありがとうございます。

こちらの記事では、私が独学で税理士試験の財務諸表論に合格したときの勉強法やスケジュールについて書きたいと思います。
すべて無料で読めますが、もし参考になったところがありましたら最後にコーヒー代をいただけると嬉しいです。

最初に断っておきますが、私の勉強は全く褒められたものではありません。
特に財務諸表論については、試験半年前から勉強を始めていろいろかみ合ってなんとなく受かったというトリッキーな勉強法になります。基本的には不真面目な奴の勉強を覗き見る感覚で楽しんでいただき、もしご自身の勉強に活かせそうな箇所がありましたら参考にしてみてください。

それでは初めにテキストや問題集の紹介ですが、市販されているもので合格ラインまでもっていくのであればTACから出ているものがベストかと思います。
少し話から外れますが、私は税理士試験は最後までTAC派でした。なんとなく肌に合ったからです。ただ、TACが絶対いいかというとそうでもありません。結論としては、TACか大原にしておけば問題ないのではないかと思います。その他はあまりなじみがないこともありなんとも評価をすることができません。

話を戻すと、私が全体的なインプット用で最初に購入したテキストは『みんなが欲しかった! 税理士 財務諸表論の教科書&問題集』シリーズです。市販されているものの中では最も網羅性が高く、知識がないところから合格レベルまで保証してくれるテキストです。

使い方としては、1~4に関してはさらっと読んで、過去問や模試で詳しく調べたいときに再度戻って確認するような使い方をしていました。そして、シリーズの5冊目『理論編』はとても重宝しました。どこに行くにも持ち歩いてひたすら読むのです。他の問題集などで『理論編』にない内容があったら手書きで追加し、過去問などでよく出る論点については強くマーカーをしました。試験日にはこれ一冊のみを持って行って、直前に1周すれば試験範囲を簡単に確認できるようカスタマイズされていました。

上記のように『みんなが欲しかった!』シリーズが主に理論暗記用。一方で計算は『税理士 5 財務諸表論 個別計算問題集』『税理士 6 財務諸表論 総合計算問題集 基礎編』『税理士 7 財務諸表論 総合計算問題集 応用編』で鍛えました。

この後でスケジュール感と合わせて触れますが、最初は全然できなくて大丈夫です。3周もするとなんとなくわかります。頭の悪い私は各書5周くらいしました。ある程度戦えるかなと思えたら、国税庁HPの過去問で距離を測ってみてください。まったく解けなくても大丈夫です。試験当日までにできればいいですし、何なら試験当日も全部は解けないわけですから。

なんとなくインプットが終わったと感じたら『税理士 財務諸表論 理論答案の書き方』『税理士 財務諸表論 計算問題の解き方』をお勧めします。これは講師が試験レベルの問題にどのように向き合っているかを解説していて、回答の順番やその根本にあるアプローチの方法が身に付きます。「独学だと試験時間の使い方がわからない」という方に強くお勧めします。

あとは人によってはそれは独学じゃないだろといわれてしまうのですが、私は受けられる模試はすべての予備校を一通り受けました。中央経済社が出している『税理士試験 財務諸表論 直前予想問題集』もすべてこなしました。試験直前ということで気持ち的には焦ってしまいますが一回冷静になって俯瞰で見てみると大体同じような論点が出ています。テキストにもちゃんと載っています。一旦はそれを重点的に押さえてみましょう。勉強に緩急が付きますが、これが私の中では重要であるように思えます。

使用したテキストや問題集は以上です。
多分全部揃えても数万円程度ではないでしょうか。予備校の財務諸表論講座は安くても十万円はかかることを考えれば、これで合格するとコスパ最強です。

次に合格までのスケジュール感ですが、ざっくりいうと、前半は計算、後半は計算と理論という感じです。

まず私は2月から勉強を始めましたが、最初は全体を見るために『みんなが欲しかった!』シリーズをざーっと読みました。覚えるというより、そんな論点があるんだーという他人事のような感覚です。最初から全部覚えようとするとうんざりしてしまうので、一旦ざっくり読んで少しずつエッセンスを体に取り込んで抵抗感をなくすような感じですかね。
業界的な繁忙期もありこれが3月中旬までかかってしまいました。

過去問を見たところ理論より計算を早めに完成させる必要があると感じ3月後半から計算の個別問題を始めました。時間がないので、簡単に正解できた問題は〇をつけて2周目は飛ばしました。答えがあっていてもプロセスで迷いがあったり、偶然正解した問題は〇にしませんでした。同じ問題集でこれを何周もします。私の場合はやっぱり5周くらいですべてに〇が付き、次の総合問題へ進みました。
早く総合問題を解きたいところですが、総合問題は個別問題の集合なので、個別問題を固めないと総合問題で点数が取れません。ひとまず個別問題を完璧にするのが定石かと思います。

5月ごろから総合問題を解き始めました。最初は時間を計っていましたが、時間切れになっても続けて、自分の解き方では何分オーバーするか把握しました。しばらくは時間を計るけど気にしないというスタンスでした。
大体時間の感覚と問題形式に慣れたところで徐々に時間を意識しながら解くようになりました。時間の都合上捨て問となった問題も一応解答は確認します。確認する際には模範解答を見ながら電卓をたたいたり、解答をそのまま書き写してみたりして頭の中に残るようにしました。

なんとなく計算が仕上がってきたと自信がついてきた6月、ある予備校の公開模試がありました。私は試験にはまだ実力は足りないけど、模試を受ければ上位30%程度には入っていると思っていました。結果は上位98%。上位の概念変わったかと思いましたが、そんなことはなく、模試を受けた中でランダムに100人抽出した際に私の下にいる人は1~2人しかいませんでした。判定はもちろん最低ランクで、「合格には相当な努力を要する」と書かれていました。

理論も計算もボロボロだったことを思い知らされた私は、この日から毎日どちらも手をつけるようにしました。

理論については、『みんなが欲しかった!』理論編をひたすら回しました。最初は1周するのに1週間ほどかかっていましたが、日々進むスピードが上がり、試験2週間前には1日1周できるようになりました。インプットするだけでなく、過去問やアウトプット用テキストから回答の仕方を研究しました。ただ、財務諸表論はそこまで厳しい採点はされないようなので、要素を押さえて、文脈がおかしくなければ一旦は問題ないかと思います。

計算は毎日1題の総合問題を解きました。新しい問題があるうちは新しい問題を解き、途中で解き終わってしまったときには、一度自分がやった問題を1日2題ペースで解きなおしました。理論と違い明確な点数が出るので、計算問題では捨て問以外は確実にとって44点を目指すようにしていました。

公開模試以降、毎日ひたすら理論と計算を回し、自分なりに本試験で戦えるようになったと思えたのは、試験3日前でした。直前用として残しておいた模試を解いても合格ラインの点数が出たため一安心したのを覚えています。

以下に試験当日の私の問題用紙をあげます。過去問をまだ見たくない方はここまでとしてください。ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

それでは試験当日の私の問題用紙です。


理論は回答復元用の簡単なメモしかなかったので省略します。
計算はTBを定規で破ってどのページにも持っていけるようにしていました。回答は最後にまとめて転記する方式です。この時のボールペンは黒でした(この翌年以降は青ボールペンになりました)、不器用なため書くのも電卓をたたくのも右手で行いました。

まとまりのない文章で申し訳ございません。
以上が私の税理士試験、財務諸表論のすべてです。

この後は合格体験談として簿記論と消費税法を書く予定です。

もし何か参考になったところがありましたらコーヒー代をいただけると励みになります。

改めまして、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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