頭のおかしい平和を望んでいる

私には友達が少ない。正直、高校までは友達と呼びたい友達はいなかったような気がする。(このブログを地元の人たちに読まれては困る)

しかし、大学に入ってやっと愛すべき友達ができた。

出会いは大学寮にて。私は1年の頃から門限付き・寮母のアナウンス付き・鰻の寝床ユニットバス付きのクソ寮に住んでいる。そんな寮である日、先輩の部屋になんとなくお邪魔したときGINの瓶を回し飲みしたことをきっかけに仲良くなったのが彼女だった。ちなみに寮内は禁酒、またこのとき部屋にいたのは全て未成年者だったと記憶している。

私はそこそこの私文に通ってぬくぬくとしている人間なのだが、その辺の学生は1年の頃に学歴マウントをとりがちである。自分が合格したわけでもないのに同級生の東大京大進学実績を自慢したり、医学部の友達が~とか別にそんなに仲良くなかっただろ?みたいな人物をあたかも友達であったかのように自慢したくなる。学歴コンプだ。

当初、彼女もその気配があったし(自分にもあったと思う)、私は女としゃべるとき基本顔が引き攣ってしまうので、出会いたての頃の印象は別にそんなにめっちゃよかったわけではなかった。そこで酒を飲んでニューロンを眠らせようということになって飲酒しまくったら全てを報告し合う仲になれた。今では嫌いなところが全然ない。

彼女も私も酒豪県出身なのだが、まだ酒を覚えたての頃、私は彼女の飲酒キャパに宇宙を見た気がした。サークルの先輩がやってる片道1時間半の遠さのバーに付き添ってもらって、私が溝で吐き先輩に軽く狙われ、朝5時に右が右と判断できなくなったときに、彼女は駅までキチンと導いてくれた。(翌日必修の一限にそのまま出て寝て過ごしたのもいい思い出。フェミおばさんの講義だったと記憶している。どう考えても酒臭かっただろう、まだ18だったけど)

彼女のキャパのすごさは酒にとどまらない。1年の冬、裏垢女子とマッチングアプリをしていた話を彼女にしたところ、高校時代から3年付き合った彼氏と別れたてであった彼女は、なんと一カ月で経験人数を急に2桁増やしていた。毎晩どこかに出かけている。「なにやってんだ」とクレイジーな寮の先輩もさすがに心配していた。


私たちは互いを高め合った。瓶で酒を買っては干し、酒瓶置き場を「新宿」と呼んだ。600日以上前からその日をカウントしていた高校卒業式のある1/31。その二年後の1/31に梅田のスペインバーで居合わせた客にスパークリングワインを7本開けてもらい、終電を逃した私たちは一緒にラブホテルに泊まった。ラブホの風呂を出ると消えていた友の姿をトイレで発見し「おええ~」と言いながら頑張って吐こうとする様子を見つけた時は爆笑した。高校時代を踏み潰せた気分になれた。


私たちはずっとアホなままでいられたらいいと思う。急にブランケットの写真を送ってきて「ラブホに置いてあったけどいる?」って聞いてきたり、就活でZOOMの人事の写真を盗撮して「出会った人事たち」というアルバムを作ったり、マッチングアプリの男といるときにテレビ通話したり、ティンダーでデュエマをしたり。肝臓はどう考えても悪いけど、大学を出て寮を出てもずっとアホし合いたい。

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