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爺ちゃんの独り言 158

読了  「感情」の地政学 ドミニク・モイジ  訳 櫻井祐子

2010年3月に出版された本だが、第2章の日本の事と第6章は2025年の世界は、特に面白かった。


日本人をこのように考えてる方々がいるのを改めて知る事が出来た下記は、印象的だった。


  日本人は自らをアジア人とは思っていないし、その他のアジア諸国からは「日本人」として疎んじられている。日本人はカメレオンのように西洋を模倣する一方で、西洋人にとっては、おそらくすべてのアジア人の中で、依然最も神秘的で不可解な存在なのだ。

→日本がアジアでも西洋でもない特殊な国と書かれている。地学で四つのプレートが集まる日本に住む我々は世界的に変人なんだな(笑)


日本はバブル崩壊後、経済の国際的地位が凋落してしまい、自信喪失。日本の政治体制を表すには凡庸と停滞という言葉が最もふさわしい。(融通のなさと非効率を併せ持つ「情熱的なまでに穏健」な態度を取る傾向にあり、様々な分断の橋渡し役を果たそうとすることも多い)

中国とインドの台頭により、日本は異文化の架け橋というよりは、独自性や重要性、影響力の薄れた混血児になったように感じている。

今や日本は将来に対する漠然とした不安感に襲われている。


→欧米人にとって日本人より中国人やインド人の方がわかりやすい。って事か。


感情は自信の度合いと相関関係があり、国民の集団心理に重大な影響をおよぼす。

しかし、最も重要なのは感情は変えられるということだ。恐れは希望に変えられる。

→その意味で、中国は自信満々だろうな。

希望が自信に繋がるなら、自己満足もあり得る。


第6章は2025年の世界にある下記は、印象的だった。


  無知と不寛容は表裏一体だ。平和と和解は、互いのことを理解し、受け入れる人たちの間にしかありえない。情報化社会とは言うが我々は他者のことを昔よりよく知っているわけではない。むしろその逆だ。


→これは、利他主義に通じる。差別って大本は好き嫌い感情だから無くならない。表面化するかどうかは「感情」のコントロール次第。

感情で仕事のパフォーマンスが上下するなら感情がないAIに任せた方が良い。という考えもある。


約10年前ダン・アリエリーさんの行動経済学を読んでから心理 ≒ 感情に興味を持った。孫ができてからは、孫世代には算数を好きになって欲しいと思ってる。論理的思考は、感情の悪化を防ぐツールになり得るから。


櫻井祐子さんの訳は読みやすい。

次は、地政学の逆襲 かな?


以上、爺ちゃんの独り言でした。

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