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マスクの真偽の見分け方

いまだ、理解されていないようなので、ここでは【誰でも出来るマスクの確認方法】を解説します。

1.マスクの規格の確認方法

昨日たまたま『こんなのがあるのですが…』と言う、写真が送られてきました。

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『医療用サージカルマスク』で規格は〝ASTM-F2100〟である、と箱に記載されています。

『これが本当か?』と言う点から出発します。

そこでまずこの商品がどの会社で作られたかを調べます。

箱の裏に製造会社名と住所があります。
赤の線を引いた所が会社名、黄色い線を引いた所が住所です。

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Zhejiang Mashang Technology Co.,Ltd.と社名があります。

この会社がどの様な生産許可を貰っているのか?を調べれば良いのです。

中国は良くも悪くも管理社会です。どの会社が何をしているか?は完全に管理されていますから、逆に実態はわかりやすいのです。

ここからは若干、中国語のスキルが必要にはなりますが、まず英語のまま検索してください。

この会社の場合、英語名でググるとアリババに出てきました。

このアリババのサイトから会社の住所を紐解きます。

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会社の連絡先住所に記載されています。段ボールの住所と一致しています。この会社である事は間違いありません。

そこでこの英語の社名の中国語を調べなければなりませんが、だいたいの場合、アリババにロゴや中国語名が出ています。

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この赤丸です。これが中国語の時の表記です。
この中国語の文字をアタマに入れながら英語名でググると出てきます。
中国語の社名。

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2.中国には医療関係品の製造許諾が一目で見れるサイトがある

そこでこの中国政府のサイト〝国家薬品監督局〟のサイトを開きます。
左側にある一次性医療機器産品でタブを押し、赤い丸のところへ中国語の会社名をコピペして検索します。

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するとこの様に製造している商品が出てきます。

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これを見たら一目瞭然ですが〝医用〟と書いてあります。〝医用〟は下記にあるメディカルマスク(YY/T-XXXX)の事で患者さんの対面には使用できません。〝病院の事務員〟的なカテゴリーです。サージカル(YY-XXXX)は医療用で中国語だと〝外科〟と表記します。

2011)中国製マスク主要基準と適用する範囲

3.FDAは証明書を出しません

ここで問題です。製造メーカーでもキチンと登録を掛けて、許認可を取って製造している。にもかかわらず日本に商品が届いた段階で、ウソ八百になっている訳です。

もちろんこのメーカーにも問題はあります。

よく見るこのFDAのロゴの証明書(の様なもの)。

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FDAはこの様な書類は一切出しません。これはマスクを米国に輸出する際にどこかの司法書士事務所を通しFDAに『米国に入れますよ』と言う申請を入れる時の書類です。それを『FDAの許可を取ってる』或いは『FDAの認定が取れている』と騒ぐ者が後を絶ちません。

この事は以前、このnoteにしっかりと記しています。

 これは米国のCDCで実際にデバイス(マスク)の検査にも立ち会った、臨床医師のDr.J・パークの記事を許可を頂いた上で翻訳して掲載しております。

4.結局、どこの段階で騙しが入るの?

これは何とも言えません。日中双方の可能性があります。まずメーカーはメディカルマスクを作っています。これは許認可の問題から間違いありません。しかしサージカルは作っていません。許可されていないですから。基準をクリアできません。この段階でフィルタ性能だけでもASTMをクリアしていると言い張っても〝自称〟です。そもそも〝作る事ができない工場〟ですから。ですから商品には〝サージカル〟も記載されておりません。出荷で止められますから。医療用を出荷する時は結構面倒な書類があります。その工場が医療用を作る許可を持っていないと書類自体が出せません。

ところが段ボールが問題です。

ここに〝サージカル〟〝ASTM-F2100〟と事実上、日本語でプリントされております。これは日本語+米国規格の表記ですから税関も防げないです。恐らく日本側からのリクエストでしょう。つまり日本側が『こうしてくれ』と言うリクエストを出し中国側も『アイアイサー』とやった結果でしょう。中国側が気を利かせて『日本語でこう書きましょうか?』と言ったとはちょっと考えづらいです。

どっちもどっちですね。『中国人に騙された』、だけでは済まないですよね。リクエストしないとわざわざ日本語でこんな文字は入れませんよ。こう言うのを一番やっているのって、案外、日本の医療問屋なんですよ。

まぁ、これ以上は論より証拠と言う事で。

モータースポーツに関わって30年。国際感覚は誰にも負けないと自負しております。国内外のモタスポに関する問題を常に提起していきます。