大人になって初めてポケモンにハマった人の話
私は社会人で、普通のサラリーマンとして働いています。
どこにでもいる普通のオタクですが、大人になるまで世界的大人気コンテンツ「ポケモン」にほとんど触れずに生きてきました。そんな私がポケモンの世界観にドハマりしていった話を、ここに書き留めておこうと思います。長めです。
チャプター
1.幼少期〜大学3年生まで
2.大学4年生、ポケモンとの出会い
3.私が感じたポケモンの魅力
4.大人もハマるポケモン
1.幼少期〜大学生まで
私:1995年生まれ 静岡出身
ポケモン:1996年生まれ「ポケットモンスター 赤・緑」
<小学生時代>
95年生まれの私は、ゲームハードで言うとニンテンドー64以降の世代です。同世代の子供たちがポケモンにガッツリ触れ始めたのは2002年発売の「ポケットモンスター ルビー・サファイア」でした。当時私は小学2年生で、友達の家に遊びに行ってもみんな"ルビサファ"をプレイしていました。確か当時「ひみつ基地」という単語をよく耳にしていたような気がします。ただ私にはそれが何なのか全くわからず、友達同士がGBA(ゲームボーイアドバンス)ケーブルで対戦や交換をしている様子を隣で眺めていました。「マスターボール」というのがめちゃくちゃ強いアイテムだということは聞いていたので、友達がレジスチルを捕まえるのに苦戦していた時横で「(なんでそのマスターボールとやらをさっさと使わないんだろう...)」などと思っていました。
周りでルビサファが流行している中私が何をしていたかというと、当時は「マリオパーティ4」を一人で遊んでしました(私は一人っ子)。当時の私がゲームを選んでいた基準は、一つ年上の従兄弟の持つゲームでした。従兄弟は三人兄弟のためパーティゲームも所持しており、従兄弟の家で遊んで楽しかったゲームを私も追いかける形で購入していました。従兄弟はアクションゲームを主にプレイしていたため、ポケモンもプレイしておらず、私もそれに従ってポケモンには全く触れてきませんでした。
-従兄弟の影響で購入したゲーム-
・マリオパーティ3
・星のカービィ64
・マリオパーティ4
・ゼルダの伝説 風のタクト
・どうぶつの森e+
・ロックマンエグゼ5
・エースコンバットX
唯一私がポケモンと触れる機会があったのはアニメです(以下アニポケ)。ご存知の通り私の地元静岡はアニメ不毛の地ですが、アニポケだけは静岡でも土曜の夕方に放送していた数少ないアニメのうちの一つです。毎週追うことは無く、やっていれば観る程度のものでした。
<小学校高学年〜中学時代>
小学6年生頃からみんなPSPを持ち始め、当時はモンスターハンターポータブルが大流行していました。アクション大好きな従兄弟も購入していたため、私もモンハンをプレイしていました。
2006年に「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」がDSで発売されましたが、従兄弟が買っていなかったのでここでも私はポケモンには触れることがありませんでした。その後中学時代はモンハン2ndGとファンタシースターポータブルに熱狂します。
ここまででお察しの方もいるかもしれませんが、私は生まれて一度も本格RPGをプレイせずに生きてきました。アクションRPGは経験があっても、FFとかドラクエとかポケモンとか、そういった王道のRPGには一切触れること無く成長してきたのです。
<高校時代>
このあたりから、私のオタク度が加速してゆきます。私の所属していた部活はかなり活動的で、当時は勉強に部活にかなり忙しい日々を送っていました。アニメ不毛の地静岡ですが、高校生なので深夜アニメを観たり、インターネットを使って観ることもできました。高校1年の2010年に「ポケットモンスター ブラック・ホワイト」が発売されましたが、この時私のDSは既に押入れの中に入っており、部活の友達もポケモンは遊ばなくなっていました。
<大学時代>
大学1年の2013年、「ポケットモンスター X・Y」が発売されました。この時私は主な情報収集をTwitterで行っていたため、"メガシンカ"がとにかく話題になっていた状況を目撃しています。しかし、ここまでの人生で全くポケモンに触れていないため大した興味は湧きませんでした。
2.大学4年生、ポケモンとの出会い
私:21歳、大学4年生
長らくかかりましたが、2016年、大学4年生の時、私は初めてポケモンゲームで遊ぶことになります。そう、社会現象となった「ポケモンGO」です。ポケモンGOは2016年7月22日リリースでしたが、それ以前からゲーマーのみならずかなり注目されていたため、ポケモンに全く興味のなかった私も『このビッグウェーブに乗らなくては』と息巻いていました。就活生でもあった私は就活にかなりの時間を費やしており、ポケモンGOのリリースは希望の企業から内定をもらった直後でもありました。就活でかなり精神的に疲れており、プライベートでも色々と一息つくタイミングだったため、とにかく遊ぶことへの活力がとんでもなかったと思います。そのタイミングであればポケモンでなくとも、遊べれば何でもよかったのです。
そんなこんなでポケモンGOがリリースされると、ポケモンのタイプも何もわからないままとにかく捕まえまくりました。しかしリリース時は"ポケモン"に対して特別何かの感情は無く、流行りに乗ることしか考えていませんでした。
そんな時、私が本当の意味でポケモンと出会うタイミングが訪れます。
2016年 7月28日
アニメ ポケットモンスターXY&Z 第35話「ライバル決戦!サトシゲッコウガVSメガジュカイン!!」
この回のバトルがとんでもなく熱く、Twitterでもタイムライン上にその映像が流れてきたのです。
このバトルが、私がポケモンと「出会った」瞬間でした。
これまで私の中のアニポケのイメージは小学生時代で止まっていましたが、この熱いバトルを観て「おいおいおいおい、いつの間にとんでもないことになってんじゃねえか。今のポケモンってこんななの!?」と驚愕しました。サトシとゲッコウガのシンクロ、そしてライバルであるショータとジュカインの情熱、サトシゲッコウガ(サトシとゲッコウガの心が一つになり、ゲッコウガがパワーアップした状態)とジュカインの技の迫力、それらを視聴者に叩きつけるとんでもない画力・・・。私の中のポケモンのイメージの5億倍激しい戦いがそこにありました。
この一瞬の戦いに魅了され、私はアマゾンプライム・ビデオでアニポケXY&Zを第一話から2週間程度かけて一気に視聴し、本放送に追いつきました。そこからの私はもう止まらず、初代アニポケ〜ベストウィッシュまでを毎日何時間もかけて観続けました。ニンテンドー3DSも購入し、中古のポケモンYを購入してプレイしました。セレナはめちゃくちゃかわいいし、エリキテルもかわいいし、もうめちゃくちゃだよ。(XY&Zの最終回はマジでヤバかった)
21歳まで全く遊んでこなかったポケモンに、まさかここまでハマるとは全く予想できませんでした。
3.私が個人的に感じたポケモンの魅力
こっからほぼポエムです。
・人間とポケモンのいる社会
アニメでもゲームでも、人間とポケモンの関係は登場人物によって異なり、そこには"社会"がありました。
例えば、ポケモンの世界では野生のポケモンが存在していると同事に、街で働くポケモンもいます。生物として全く異なるもの同士が協力し、お互いの得意を生かして生活をより豊かにしようと努力する。逆に、ポケモンを使役し、己のために利用しようとする人間(たまにポケモン)もおり、ただの華やかな夢の世界ではない現実的な側面も持ち合わせています。
現実世界で生きる私たちも、異なる人間同士が協力し、それぞれの得意を生かしてこの社会を回しています。「みんなで頑張ろう」というポジティブな面だけでなく、利益や事項正当化のために自分より立場が弱い他者を利用とすることもあり、恐らくそれはもれなく全ての人に当てはまるのでは無いでしょうか。
自己正当化のために他者を利用するその愚かさと、社会のためにあるべき協力関係。人間の愚かさををそのまま描くとグロすぎて目も当てられませんが、かわいいポケモンに諭されてしまったら、ちょっと考えてしまいます。
・考察余地のある設定の出し方
これは私の性癖なのですが、「背景の情報」に物凄く心惹かれてしまう面があります。例えば、ニンテンドー3DS「ポケットモンスター サン・ムーン」に登場するモブキャラクターの中に「ポケモンがモンスターボールの中にいる時、ポケモンの意識はどこにあるのか」みたいなことをつぶやくキャラクターがいます。小さな子供も遊ぶゲームのはずなのに、こんな哲学めいた疑問を唐突にプレイヤーに投げかけてくるなんて・・・。大人になってからポケモンを始めた私はこの疑問に見事に引っかかってしまい、あーでもないこーでもないと随分思案したものです。最高。
他にも最新作のニンテンドースイッチ「ポケットモンスター 剣・盾」では「ポケモンと人間の違いは何なのか、突き詰めたら人間だってポケモンと言えるのではないだろうか」とこれまた哲学的な疑問を投げかけてくるモブキャラがいます。
私が良いと思ったポイントは、これらの世界設定匂わせセリフを主要キャラに喋らせるのではなく、名もなきモブキャラクターに喋らせるところにあると思います。主要キャラがこうしたセリフを喋ると、どうしても説明臭くなって冷めてしまったり、説教臭くなって嫌気が差してしまいがちです。(スターウォーズep8がそんなんだった。)しかしポケモンの主要キャラたちはひたすらに夢を、情熱を語り、基本的に無粋なことはしません。彼らが話しかける相手は必ず他のキャラクターであるため、"説明"ではなく"ストーリー"になります。
逆にモブに世界設定や答えのない哲学を語らせると、それは多くの場合で「対キャラクター」の会話ではなく「対プレイヤー」の世界観説明・解説になります。しかもその話を聴くか聴かないかの選択権はプレイヤー側が握っているため、スルーしたければさっさと読み飛ばすことが可能です。これなら受け手側もストレスを感じにくくなりますし、関心を持つプレイヤーはじっくりと考察する時間が与えられます。あくまで物語の背景で語られる情報のため、より世界感に奥行きが生まれます。この辺はめっちゃ大人向けですね。
4.大人もハマるポケモン
とまあこんなわけで、私はポケモンの世界にハマってしまったわけです。ちなみにポケモンGOのリリースから4年経過しましたが、今じゃおじさんたちが平日の夕方にあちこちで集まってプレイしていますね。私の周りも、今ポケモンGOをプレイしているのは3DSやスイッチを持っていないおじさんたちが多いような気がします。
また、アニメ ポケットモンスター サン&ムーンでは懐かしのアニメや漫画のオマージュが繰り返されたりと、明らかに大人向けの演出が大いに目立っていました。映画でも、初期のポケモンストーリーをリメイクしたシリーズが続いています。年代でいうとちょうど私の世代が、大人になって自由なお金を持つようになり、様々なポケモンコンテンツにお金を出すような流れになっていますよね。
あ、あとライアン・レイノルズ演じるピカチュウも最高でした。
子供向けコンテンツだったポケモンが、今は老若男女のポケモンとなり、全く興味のない私のような大人も取り込みに成功し、本当に頭が上がりません。まだまだ今後のコンテンツ展開にも期待が持てますし、クリエイター側も新しくなってゆくことでしょう。
まだまだポケモンから目が離せません。
あとセレナかわいい。すき。
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