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ぬさんたら学事始

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マレー世界についての記事。
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#海外旅行

マレーシア語とインドネシア語

 マレーシアに留学していたという話をしたときに「インドネシア語専攻だったのにマレーシア?」と言われることがあります。専攻する言語が使われている地域以外に留学する人はじつはあまり珍しくないのですが、それはともかく僕は「インドネシア語とマレー語はおなじ言語なんですよ」なんて言ってます。  使い方を間違えるとかなり誤解を招きかねない表現ではあるのですが、マレー語(Bahasa Melayu)という言語をもとにマレーシア語(Bahasa Malaysia)とインドネシア語(Baha

バックパッカーをしていたあの頃

 ヒンドゥスタン平野を東に向かって駆け抜ける特急列車。スリーパークラスという一番安い三段寝台の最上段のベッドで、盗まれないように天井の扇風機の上に靴を置き、天井にぶつからないようあぐらをかいて寝台に座っていた。向かいあっていたのは当時大学に通っていたお兄さんで、そのときにはつぎの4月から就職だったはずだ。そして僕は大学進学を控えた18歳だった。インドに旅立つ前、第一志望の大学に合格していたらメールを寄越してくれ、と親に言ったが、合格発表の日を過ぎてもメールは来なかった。入試が

インドネシアの空の旅事情

 インドネシア語を専攻していた学部生時代、教員たちから「よほどのことがない限りインドネシアの飛行機はガルーダ以外に乗るな」と言われていた。ガルーダとは彼の国のフラッグシップキャリア、ガルーダ・インドネシア航空のことであり、インドネシアでいちばんちゃんとした航空会社であると言われている。もっとも、そのガルーダですらEUへの乗り入れが禁止されていた時期もあるのだが、いまはもう改善されて安全になったと言ってもいいだろう。  ローコストキャリアことLCCが空の旅の世界を席巻し人々の

楽しい乗り物ぺてぺて

 世の中には様々な乗り物が存在する。古典的な乗り物としては馬やロバが車を曳くというのがあったし、現代では鉄の塊が空を飛んでいる。自分でころころ漕いでいく自転車もあれば、都市の地下には無数の地下鉄トンネルが通っている。  そんな都市のなかで便利な移動手段のひとつといえばバスである。決まったルート上にある停留所で乗客を乗降させ、料金体系もはっきりしている。僕の出身の大阪やいま住んでいる東京であれば都市内での運賃は均一でわかりやすい。電車ほどは大きくないものの、ある程度の詰め込みが